【評価･作例】鋭い切れ味と綺麗なボケ味が両立したテレマクロ『APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM』

シグマレンズの中には「純正よりも優先して買っておきたいレンズ」が何本もあるが、このレンズもその内の一つ。

同じテレマクロの純正レンズと比べると、F2.8の明るさを維持しつつ解像力も抜群でボケ味も綺麗で柔らかい。さらに価格も純正より一回り安いと来れば買わない理由が見つからない。

高コントラスト・高解像度を絵に描いたようなレンズで、ヌケが良いのでよりシャープに感じられる。前ボケ・後ボケのどちらもふんわり柔らかく、なだらかにボケてくれる。シャープさと柔らかいボケ味が両立しているので、なんとなく撮った写真が良く写ってしまうチートなレンズ。

逆光には弱い部分があるものの、マクロレンズで逆光を撮るシーンもそう多くは無いと思うのであまり問題にはしていない。逆光耐性は問題にしていないが、全体としてサイズが大きく携帯性を損なっている点をカバー出来るかどうかは一度お触りして確認した方が良い。

オートフォーカスは正確なピント合わせが出来るものの、爆速では無いので無限遠からマクロ域までのスピードは並。フォーカスリミッターが搭載されているので、シーンによって使い分ける必要はあるだろう。フォーカススピードさえ気にしなければ、ボケの柔らかさから切れ味の良い望遠単焦点としても性能を発揮する。

フィルター径が86ｍｍと中々揃えない大きさなのでC-PLやNDを使うのなら先に価格をチェックしておいた方がびっくりしない。晴天下では手ぶれ補正の効きもあって手持ち撮影でも問題ないが、ガッツリ絞ってパンフォーカスを狙うようなマクロ撮影時には三脚必須。