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1型センサーでファインダー搭載型でコンパクトなデジカメならどれだ?(G5X、RX100IV、RX100III)

1型センサーの高級コンデジが熱い

1型センサーのコンパクトデジタルカメラの選択肢が増えている。SONYのRX100シリーズの4機種に加えて、Canonも続々と1型センサー搭載のカメラを発表、今回はCanonの1型センサーカメラでは初となる電子ビューファインダー内蔵型『PowerShot G5 X』の登場に合わせて『1型センサーカメラのファインダー内蔵タイプならどれだ?』と言う点で比較していきたい。比較対象となるのはSONY製の『サイバーショット RX100 III・IV』だ。RX100から続く1型センサーカメラの金字塔。収納性や機能性・金額で大きく異なる部分が存在するので悩まれている方も多いのではないだろうか?まずはスペック比較から

スペック比較

? PowerShot
G5 X
サイバーショット
RX100M4
サイバーショット
RX100M3
センサー 1型
CMOS
裏面照射型
1型
Exmor RS CMOS
積層型裏面照射
?1型
Exmor R CMOS
裏面照射型
有効画素 約2020万画素 約2,010万画素 約2,010万画素
ISO感度 ?125-12800
125-12800 ?125-12800
画像処理 ?DIGIC 6
BIONZ X ?BIONZ X
レンズ 35mm換算 24-100mm ZEISS Vario-Sonnar T
35mm換算 24-70mm
?ZEISS Vario-Sonnar T
35mm換算 24-70mm
F値 F1.8-2.8 ?F1.8-2.8 ?F1.8-2.8
最短撮影距離 広角側(5cm)
望遠側(50cm)
広角側(5cm)
望遠側(30cm)
広角側(5cm)
望遠側(30cm)
手振れ補正 光学式3段分 ?光学式 光学式
AF ?31点
?25点 25点
シャッター 30-1/2000秒 30-1/2000秒 ?30-1/2000
電子シャッター - 30-1/32000秒 ??
連写 ?5.9コマ/秒 ?約16コマ/秒 約10コマ/秒
LCD ?3.0型 104万ドット
TFT LCD
バリアングルモニタ
タッチパネル
3.0型 123万ドット
TFT LCD
チルト 上180度 下45度
?3.0型 123万ドット
TFT LCD
チルト 上180度 下45度
EVF ?0.39型 236万ドット
倍率不明
0.39型 236万ドット
0.59倍
?0.39型 144万ドット
0.59倍
WiFi/NFC ?○/○ ○/○ ○/○
バッテリー NB-13L NP-BX1 NP-BX1
USB充電
撮影可能枚数 ?LCD 約210枚
EVF 約215枚
エコモード 約320枚
LCD 約280枚
EVF 約230枚
LCD 約320枚
EVF 230枚
サイズ 112.4*76.4*44.2mm 101.6*58.1*41mm 101.6*58.1*41mm
重量 377g 298g 290g

 

画質・レンズ

どのカメラのセンサーも裏面照射型のCMOSセンサーだが、RX100IVは積層型の新型センサーを搭載している。これは読み出し速度の向上。画素数は3機種ドッコイ、あとはレンズの性能面。

G5 Xは旧モデルのG7 Xのレンズを引き継いでいる。G7 Xで目に付いた広角側の歪みが補正で改善しているのかどうかが気になるところ。そもそも望遠側に重心を置いた画質調整にしてあるそうなので、どんなもんだろう?

RX100M4・M3は「M2」までのレンズ構成とは変化があり、ズーム倍率が下がった変わりに望遠端でもF2.8の大口径レンズを採用。望遠で絞り開放を使うことによって、従来機では表現し辛かった「背景を思いっきり飛ばす(ぼかす)」表現が出来る様になっている。

操作性

wheel-G5Xどの機種も、背面のホイールリングとレンズ外周部のコントロールリングの2つの電子ダイヤルが存在する。絞りやシャッタースピードをコントロールしながら露出も調整した方にとって電子ダイヤルが2つあるという意義は大きい。表現がし易いと言うことなので、多様性に富んだ写真を撮りやすいといっても良いだろう。

elec-dial-G5XさらにG5Xはカメラ前面右側にダイヤルがもう一つ存在する。計3つの電子ダイヤルを操作出来るので、操作面ではG5Xが一歩リード。

加えてG5 Xには露出ダイヤルも搭載しているので、マニュアル露出モードでISOをオートにする事で電子ダイヤルを絞りとシャッタースピードで使用。露出の調整はダイヤルでと言う使い分けも可能。マニュアルモードによる高度な表現をしようと思うならG5 Xの方が操作性で分がある。

機能性

PowerShot G5 X

tilt-scene-G5Xバリアングル液晶モニタにタッチパネル搭載とかなり便利な背面液晶。光軸上で可動するチルト液晶の方が直感的には使い易いが、カメラを縦向きで使う場合はローハイアングルに対応しづらい。そんなシチュエーションでもバリアングルモニタならチルト以上に対応可能。

さらにタッチパネルはRX100シリーズには無い機能。特にローハイアングルの時にフォーカスを合わせ辛い際にはタッチひとつでピントを持っていけるのは便利。

RX100と比べるとスチール(静止画)が快適な印象を受ける。

サイバーショット RX100M4

original_RX100M4_32000なんといっても積層型のセンサーによる読み出し速度の高速化。その恩恵は、連写性の向上に繋がり秒間10コマをさらにはカメラ単独でのハイスピード動画・4K動画(960fps)の撮影が可能。

さらに「アンチディストーションシャッター」と言う歪みを押さえた電子シャッターで1/32000秒の高速シャッターを切る事ができる。これにより、絞り開放で晴天時の逆光での表現が可能。後述するが、「III」では1/2000秒までしかシャッタースピードを稼ぐことが出来ないので晴天下での絞り開放撮影が難しい=ボケを演出し難い。その点高速シャッターが可能な「IV」は表現の幅では抜きん出ている。

サイバーショット RX100M3

「IV」の一世代前のカメラで、4K動画やハイスピード動画、高速電子シャッターには未対応。レンズは「IV」と同様な構成なので画質面での大幅な差は無いものの、高速シャッターを切る事ができないのでf1.8の絞り開放を晴天下で使うとあっと言う間にシャッタースピードが限界を迎える(1/2000秒以上が必要な場面ではハイキーになってしまう)

つまりIVに比べると表現の幅が狭くなってしまうのは否めない。ファインダー搭載により逆光時の撮影も快適だが、絞り開放では使用し難い点は気をつけよう。最寄の家電量販店に置いてある場合はガッツリと光源をフレームに入れて、Avモードでf1.8で撮影してみてどうなるかを確認すること。

携帯性

収納性抜群のRX100シリーズ

y_RX100M3_tilt_imgこれはRX100シリーズが圧倒的に有利。角が丸みを帯びており引っかかりが少ない。ファインダーをポップアップ式に出来た点が大きく、ファインダーを格納してしまえば胸ポケットにも収まる範囲な事が素晴らしい。

逆にコンパクトすぎてグリップ性にかける点は否めない。ボディ背面の親指をかけるサムレストも小さく纏まっているので、しっかり握っていられるかと言うと疑問が残る。このシリーズを運用するのであれば、首からストラップを下げておいた方がまさかの落下と言う心配が少ない。収納性は高いのでそのまま胸ポケットにしまっておこう。

グリップ性が高く、撮り易いG5X

dial-g5x反面、PowerShot G5Xは収納性こそ低下するものの、グリップ性は良い。ボディ前面にもグリップ・背面のサムレストもRX100シリーズに比べると大きく、フィットし易い。ファインダーが光軸上に存在するので、ファインダー使用時の直感的なフレーミング調整も比較的楽に行う事が出来る。

ボディはファインダー部が出っ張っていたり、露出ダイヤルやモードダイヤルがボディ上面が飛び出ているので引っかかり易い。ポケットにしまうにせよ、カバンにしまうにせよこの点はRX100のスッキリしたデザインには劣る。しかし、モードダイヤルや露出ダイヤルを指でつまみ易く操作しやすいのはG5Xだ。つまり、サッと出してサッと撮るRX100に対してG5Xは一呼吸置き、余裕をもって撮影するスタイルがあっている。

価格・どのカメラをチョイスするか?

PowerShot G5 X

初値はRX100M3とRX100M4の中間。

画質や飛び道具のと言うよりも、快適な操作性をコンデジに詰め込んだ1機種。バリアングル+タッチパネル+1型センサーカメラで括るとオンリーワンな機種。快適な操作性だからこそ、シャッターチャンスに強く色々な撮影にチャレンジ出来る点は強み。そこから生まれる傑作もあるだろう。

特に一眼レフカメラなどをメインで持ち歩いている方ならば慣れ親しんだ操作性で扱うことが出来るのは良い点。特にCanonのフルサイズ機をメインとしている場合はバリアングル機が無いのでトンデモな撮り方がし難いと思う。そんな時にこのコンパクトで便利なバリアングル機が登場。インターフェイスもEOSシリーズのそれと似ているので扱いやすいだろう。

サイバーショット RX100M4

機能面と収納性が圧倒的だが、価格も圧倒的。冷静に考えるとこの金額でAPS-CサイズのEマウントミラーレス一眼がダブルズームキットで購入出来てしまう。しかし、4K動画・ハイスピード動画に加えて1/32000秒の高速なアンチディストーションシャッターをこのコンパクトなボディで使えると考えると、今のところオンリーワン。胸ポケットにしまえる高画質・4Kならコレで決まりだ。

RX100の初代から「IV」までの価格差は現在2~3万円ずつの価格差で松竹梅に分かれている。その松にあたる機種が「RX100 IV」であり、RX100シリーズの最上機種としては妥当な金額。上に挙げた、動画類と高速シャッターが必要無ければ『RX100M3』の方がお手軽。

サイバーショット RX100M3

機能面こそ「IV」に劣るものの、その分価格も安くとっつき易い。とっつき易いが、それでも前述の様にミラーレス一眼がダブルズームで購入出来てしまう金額だったりするので、RX100M3に突っ込むとしたらその収納性の良さと大口径レンズで決めよう。

購入早見表

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