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マイクロフォーサーズの新世代『PEN-F』と『DMC-GX7 MK2』ならどちらを選ぶ?

      2016/08/31

概要

マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラを発売する2大メーカー『オリンパス』と『パナソニック』から2016年最新モデルが出揃った。

操作性に飛んでおり、撮る楽しみが大きい『PEN-F』と、コンパクト・高機能な前モデルの正統進化系『LUMIX DMC-GX7 MK2』。

今回はこの2機種に絞って、『外観』『スペック比較』『細かいポイント』の3つに分けて比較していこう。

外観比較

正面

PEN-F-front

LUMIX DMC-GX7MK2-front

スペック詳細で正確なサイズを記載してあるが、どちらのモデルも大きさ・重量はほぼ一緒。

PEN-Fはシャッターボタンの下部に「クリエイティブダイヤル」を搭載。カラーコントロールやアートフィルター等の設定をクイックに操作出来る物理ダイヤルとなっている。このダイヤルをセットしておき、背面のレバーと合わせて使うと、クイックに各種操作画面を引き出すことが出来る。撮って出しのJPEGに拘る方やパソコンを持っていない方などで、設定に拘るのであればとても有り難いデザインだ。

私が使ってみた個体はこのダイヤルはやや固いかな?と感じたものの、勝手に動く事はない程度。これは実際に手にとって見ないと伝わりにくいので、是非このダイヤルをイジってみてほしい。さらに使いやすい場所にファンクションボタンを一つ搭載している。但し、大きなレンズを装着するとやや押しにくい印象だ。

GX7 MK2はかなりシンプルなデザインになっており、フロント部分には特に操作系のギミックを設けていない。「気がついたらダイヤルやボタンを操作してしまった」という事態にはならない。

グリップ部分を握りやすくするため少し盛り上げてある。しかし、指を掛けるにはやや心許なくストラップなどで首からかけておく方が良いだろう。

背面

PEN-F-back

LUMIX DMC-GX7MK2-back

バリアングルモニタかチルトモニタか

PEN-Fは背面液晶を自由な角度に展開出来るバリアングル液晶モニタを搭載、GX7 MK2は上下に可動するチルト液晶モニタを採用している。バリアングル式とチルト式のメリットデメリットはハッキリしているので甲乙を点けることは難しい。

バリアングルはその可動範囲がお大きく様々なシーンに対応出来るが、横方向に展開して回転させる手間とレンズの光軸上からズレるという問題が発生する。チルトはそのまま液晶パネルを上か下かに動かすだけで良いのだが、横方向に動かすことは出来ないので対応出来るシーンは限られてくる。

操作性に違い有り

PEN-FはJPEGの仕上がりを追い込む事が出来るを便利なレバーを搭載。ファインダーを覗いた状態でも各種ボタンにはアクセスしやすいデザインになっている。コンパクトながらグリップ感も良くコマンドダイヤルも操作し易い。

OM-Dシリーズでは恒例のサムレスト上部にある「Fn1」はこのボディにも採用されている。親指のすぐ近くに配置されているので多用するコマンドを配置したいところだが、実はちょっぴり押しにくかったりする。

GX7 MK2はPEN-Fより多くのファンクションボタンを搭載。背面液晶パネルにもファンクションボタンを追加出来るので、計9つショットカットコマンドを登録が可能だ。カスタム性が高いので自分のスタイルにフィットしやすく、ファンクションボタンの配置を煮詰めると初期設定よりもぐんと使いやすくなる潜在能力を秘めている。

反面、このファンクションボタンを活用しなければ操作性はガクッと落ちてしまう。但し、自由度の高いファンクションボタンを使いこなせれば、他マウントのボタン配置を模して設定する事も出来るのでフィーリングを合わせやすい。

上面

PEN-F-top

LUMIX DMC-GX7MK2-top

電源ボタンの配置

OM-D機同様にPEN-Fは左肩に電源ボタンが配置されている。従来のOM-D機だと、いちいち左手で電源のいり切りをせねばならずクイックな操作の妨げになっていた。特に大きなレンズを装着している場合、左手をレンズに添えていることが多く咄嗟に電源ボタンを操作出来ない。

ところがこのPEN-Fはデザインが良く練られており、レンズに手を添えていても左親指だけで電源ボタンを操作する事が出来る。

GX7 MK2は右肩背面に配置してあるので右手だけで操作が可能。

ダイヤル類の操作に差がある

PEN-Fには露出補正用のダイヤルが独立して存在している。また、カスタムモードを4つまで登録出来るのでシーンに分けて自分好みの設定を記憶させておくことが出来る。

反面、GX7 MK2はカスタムモードが少ない分、ファンクションボタンからクイックな操作で設定を呼び出す必要がある。

スペック比較

PEN-F DMC-GX7 MK2
センサー 4/3型Live MOS 4/3型Live MOS
ローパスフィルター
有効画素 2030万画素 1600万画素
RAW 12bitロスレス
手ぶれ補正 ボディ搭載
5軸 5段分
*シンクロ手振れ対応レンズ1本
ボディ搭載
5軸 4.0段分
*Dual.I.S対応レンズ11本
ISO 200-25600
LOW:ISO80
200-25600
(拡張 100)
AF ハイスピードイメージャ
81点 拡張800点以上
空間認識AF
49点
ファインダー 搭載 236万ドット
換算 0.61倍
OLED
約276.4万ドット
換算0.7倍
LCD
モニタ 3.0型 104万ドット
バリアングル液晶
タッチパネル
3.0型 104万ドット
チルト液晶
タッチパネル
シャッター メカ 1/8000秒
電子 1/16000秒
メカ 1/4000秒
電子 1/16000秒
フラッシュ同調  1/250秒 1/160秒
連写 最高10コマ
RAW39コマ
JPEG 45コマ
最高10コマ
RAW40枚
JPEG 100以上
動画  FHD 60p 4K30p
WiFi  対応 対応
連続撮影  330枚 270枚
防塵防滴 非対応 非対応
内蔵フラッシュ 非搭載 搭載 ガイドナンバー6.0
記録メディア SDHC/SDXC
(UHS-I/II対応)
SDHC/SDXC
(UHS-I対応)
サイズ  124.8*72.1*37.3
427g
122*70.6*43.9
426g
備考 50MPハイレゾショット
AFターゲットパッド
外付けフラッシュ同袍
フォーカスブラケット
深度合成不可
タッチパッドAF
4Kフォト
フォーカスセレクト

気になるワンポイント

有効画素

image01PEN-Fはソニー製と思われる(参照:43RUMORS)の20MBのセンサーを搭載。現行のマイクロフォーサーズでは数少ない2000万画素クラスのミラーレス一眼カメラ。暗所でのノイズ耐性が気になる部分だが、十分光量が確保出来るシーンであればその実力差は歴然とするだろう。

GX7 MK2は従来通りの1600万画素のセンサーを搭載。これが新型センサーかどうかは言及がされていない。GX7の時はGX1と比べての性能差を明記してあった。しかし、従来モデルと違いローパスフィルターは省略されておりその点においては従来機よりも解像度は向上していると思われる。

手ぶれ補正

image52どちらも5軸のセンサーシフト式手ぶれ補正を搭載。各種ブレに対して良好に補正出来るモデルとなっている。

PEN-FはOM-D E-M5 MK2と同様、5軸5段分という現行の一眼カメラの手ぶれ補正としては最高の性能を有している。さらにセンサーシフト式を活用したピクセルシフトで撮影する「50Mハイレゾショット」を搭載。フルサイズセンサーに近づく階調表現や解像度を得ることが出来る。

GX7 MK2はPEN-Fよりも1段性能は落ちるものの、4.0段分の補正効果を発揮する。これは2013年のハイエンド機である「OM-D E-M1」の手ぶれ補正効果よりも高い。

レンズとの連携補正

さらに両機種とも手ぶれ補正を内蔵したレンズとの連携により単体では実現出来ない補正効果を得ることが出来る。「シンクロ手ぶれ補正」「Dual.I.S」と名付けられているその機能は、今のところ純正レンズでの動作しか正式に対応していない。

オリンパスはそもそもレンズ内に手ぶれ補正を搭載しているレンズが少なく、現行では最新の「M.ZUIKO 300mm PRO」のみ。マイクロフォーサーズとしては突き抜けた価格のレンズなので、手に入れる機会も少ないと考えるとまだまだシンクロ手ぶれ補正を試す機会は少ない。

一方パナソニックは現状で11本のレンズが対応。大口径のハイエンドなレンズから、キットで付いてくるようなレンズまで対応している。特にコンパクトな標準ズームレンズも対応している点は非常に素晴らしい。

ファインダー

image09

PEN-FのファインダーはOM-D E-M10 MK2などと同様で換算0.61倍のファインダー倍率に236万ドットの有機ELを採用。ファインダー倍率がやや小さいなと感じるものの、全体像を素早く視認するには程よい大きさとも言える。細部の確認やファインダーを覗きながら細かい調整をする場合にはやや不向き。

一方でGX7 MK2は前モデル同様の276万ドットでファインダー倍率は0.7倍の液晶を採用。有機ELと比べて応答速度やコントラスト・発色がやや劣るかもしれないが、GX7の諸レビューを見るにそこまで問題は無い模様。PEN-Fと比べると、フィアンダー像も大きく高精細なので出来れば店頭に見比べて欲しいところ。ちなみにDMC-G7・GX8などは有機ELのファインダーを採用しているので代わりに触ってみてもあまり参考にはならないだろう。

シャッター・連写

メカシャッターの差

PEN-Fはメカシャッターとしては最高速の1/8000秒まで使用可能で、GX7 MK2は1段分低い1/4000秒まで。とは言え両機とも電子シャッターで1/16000秒まで稼ぐことが出来るので、実際に差がでるのは1/4000~1/8000秒の間で高速移動する被写体を撮影する時くらいのもの。

スポーツなどを撮るシーンが多いのであれば検討する必要が、そうでなければあまりメカシャッターにこだわらず電子シャッターで良いと思う。大口径レンズの絞り開放時に露出を抑えたいという目的ならば電子シャッターでなんら問題は無い。

同調速度の差

但し、フラッシュ同調速度においてGX7 MK2の1/160秒ではやや力不足感はある。PEN-Fの1/250秒と比べて数値上はあまり差は無いと感じるかもしれないが「動体を止めて撮影する」場面ではより早くシャッターを切れる方が望ましい。

注意点はPEN-Fはフラッシュが外付けなので、ぶらっと散歩した時に「あ!フラッシュがねえ!」とうっかりする事もあるだろう。

連写コマ数

連写コマ数はハイスピード時に同程度で、記録枚数も似たり寄ったり。但し、有効画素数の多いPEN-Fのファイルサイズが大きいので実質の性能はPEN-Fの方が高いと言えるだろう。UHS-IIに対応しているので、撮影中や撮影後の処理なども比較的快適に実施出来るだろう。

動画

Panasonic公式より4Kフォト

Panasonic公式より4Kフォト

この分野ではGX7 MK2が抜きん出ている。4K動画に対応している事に加えて、それを活用した動画の切り出し静止画「4Kフォト」に対応している。咄嗟のシャッターチャンスには非常に強く、上記写真の様に落雷の一瞬ですらシャッターに収めることが出来るだろう。

さらにAFは通常のコントラストAFに加えて独自技術の「空間認識AF」を採用。画像処理エンジンと連携して常時空間情報を更新する事でコントラストAFながら素早いフォーカシングを可能にしている。

注意点は4Kフォトなどは常時処理エンジンを使っていたり、バッファへの記録をし続けている。バッテリーの損耗度は非常に高く予備バッテリーは数個持って置かないと安心出来ない点は気をつけておこう。

一方、PEN-Fの動画は従来通りの仕様で特段目立った機能は無い。

まとめ

撮っている瞬間を楽しめる『PEN-F』

PEN-F-front

価格がGX7 MK2よりかなり高価なので、その価格差を埋めるものを感じられるかがポイントだろう。

気軽に撮るにはやや機能過多な部分があるので、PEN-Fはその基本スペックに着目すると共に自分のフィーリングに合うか手にとって確認して欲しい。前述したように、自分好みの色や表現でJPEGを出力する機能に長けている。設定をじっくり追い込んで使う事を楽しめるならかなりオススメ出来るモデルだ。

前面のダイヤルと背面のレバーを使った操作感は秀逸で、設定を追い込む操作は前後のコマンドダイヤルで操作可能な点は従来のPENやOM-Dに似ているので取っ付き易いと思われる。コンパクトながら各種操作機能をコントロールし易い点も見逃せない。

GX7 MK2よりも四角なお弁当箱っぽくパンケーキと合わせた場合の収納性は上。反面、ホールド感は追加グリップなどを装着しないとやや心許ないだろう。

コンパクトなマイクロフォーサーズならでは『LUMIX DMC-GX7 MK2』

LUMIX DMC-GX7MK2-front

前モデルからチルトEVFを省略等スポイルされている部分があるものの、「価格はソコソコ・高機能・コンパクト」を地で行くシリーズの正統進化モデルと言える。

特にボディ内手ぶれ補正が高性能になったおかげでレンズの選択肢がかなり増えている。特に純正レンズでDual.I.Sを効かせればマイクロフォーサーズのカメラの中でも抜群の汎用性を誇るだろう。今後もDual.I.S対応レンズは増えていくと思われるので、さらに使い勝手は向上していくだろう。

4Kフォトや動画に対応して高速AFを実現しているので前モデルとは全く別物。発売当初と言うこともあって、ややパナソニック機として見ると高いと感じるかもしれないが、十分数年後のカメラとも戦っていけそうなポテンシャルを持っている。

泣き所はバッテリーライフ。特に4Kを活用するのであれば、必要に応じて予備バッテリーを持っておく事を考慮しておこう。

購入早見表

PEN-F

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LUMIX DMC-GX7 MK2

価格の参考として同シリーズのリンクも同時に掲載

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