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K-3IIとD7200買うならどっちだ?新旧4機種で性能差を11ポイントで見比べる

      2015/11/12

ローパスレスのミドルクラスの新機種

ニコン公式より D7200

ニコン公式より D7200

春の新機種としてPENTAX K-3IIとD7200が登場した。互いにローパスレスで旧機種からのマイナーチェンジと似通っている。K-3とD7100に迷っていた方は再度、この選択肢に迷うことになってしまった。そこで、今回はこのローパスレス一眼レフ2機種を比べていきたい。

初見としては、新機能を盛り込んできたK-3IIと基本的な性能を底上げしたD7200と言った感じだ。では実際にスペックを見比べてみよう。
PENTAXユーザーなので、多少K-3IIよりのバイアスがかかっているかもしれない。が、D7100やD7200も夢々試してみたい機種なので、あまり偏らずに見て行きたい。

スペック早見表

新機種と旧機種の両方を掲載。やはり、価格の落ち着いた旧機種を検討している方もいると思う。新機種の性能にあまり惹かれないのであればかなりお手頃価格に落ち着いた旧機種もアリ。旧機種はどちらも2013年に発売しており1年半~2年ほど経過している。

PENTAX K-3II Nikon D7200 PENTAX K-3 Nikon D7100
発売日 2015/5/22 2015/3/19 2013/11/1 2013/3/14
価格 ¥126,000 ¥118,175 ¥78,980 ¥76,400
有効画素 2435万画素 2416万画素 2435万画素 2410万画素
画像処理 PRIMEIII EXPEED4 PRIMEIII EXPEED3
AF測距 SAFOX11
27点25クロス
 51点15クロス SAFOX11
27点25クロス
51点15クロス
標準ISO 100~51200 100~25600 100~51200 100~6400
輝度範囲 EV-3~18  EV-3~19 EV-3~18  EV-2~19
露出測光 8.6万画素RGB 2016分割RGB 8.6万画素RGB  2016分割RGB
露出範囲 EV-3~20 EV 0~20 EV-3~20  EV0~20
シャッター速度 1/8000-30 1/8000-30 1/8000-30 1/8000-30
連写コマ数 8.3コマ/秒  約7コマ/秒 8.3コマ/秒  約7コマ/秒
連写枚数 RAW23コマ  RAW18コマ RAW23コマ  RAW8コマ
OVF視野率 約100% 約100% 約100% 約100%
OVF倍率 約0.95x  約0.94x 約0.95x 約0.94x
視度調整 -2.5~1.5 -2~1 -2.5~1.5 -2~1
内蔵フラッシュ
ダスト除去 DRII  ○ DRII  ○
ローパスセレクタ
手ブレ補正 4.5段分 3.5段分
RRS
(超解像撮影)
GPS GP-1Aで対応可 O-GPS1で対応可 GP-1Aで対応可
自動水平補正
タイムラプス
WiFi/NFC FLUCARDで対応 ○/○ FLUCARDで対応 WU-1aで対応可
INTERFACE USB3.0、HDMI USB2.0、HDMI USB3.0、HDMI USB2.0、HDMI
撮影可能枚数 約720枚  約1110枚 約720枚  約950枚
バッテリー D-Li90P  EN-EL15 D-Li90P  EN-EL15
サイズ 131.5*102.5*77.5 135.5*106.5*76 131.5*100*77.5 135.5*106.5*76
重量 785g  765g 800g  765g
使用温度 -10度 0~40度 -10度 0~40度

 

価格

これは発売時期的にいずれも妥当な差じゃないだろうか。K-3IIはお披露目価格と言ったところ。どちらも旧機種との価格差は4~5万円ほどだ。
新製品にその価格差を見出すかどうかは、下記に挙げる機能面の差から考えていこう。

画像処理

K-3IIはK-3から変わらずのPRIMEIII。D7200はEXPEED3のD7100からEXPEED4に交換された。これにより、常用感度が2段向上して25600へ。K-3シリーズでは51200ISOを使うことができるが、今のところこの感度のありがたみを得る機会には巡りあわせていない。

D7200ではさらにHi-BW2で102400ISOまでの拡張が可能。一体に何に使うのだろう…。高感度でのノイズは兎も角、それだけ暗所や暗い望遠レンズでもシャッタースピードを稼ぐことが出来るのは確か。K-3IIよりも1段分ISO感度を稼ぐ事が出来るD7200の自由度は高いだろう。が、そこまで使う機会はそう無いとは思う。

EXPEED4はもともと後発の下位機種であるD5300がEXPEED4を積んで同年の冬に発売されていた。D7100ユーザーは「なぜD5300なんだ!」と嘆いた事と思われる。つまりは、PRIMEIIIとEXPEED4のリリース時期としては同時期であり特段新しい物ではない。しかし、DxOベンチマークなどをご覧になると分かるが、ベンチマークが高いのはNikon機だったりする。僅差ではあるのだけどね。レンズの差など比較環境が違うので一概に断言は出来ないので、参考程度にしておこう。

AF・露出

K-3における測距点

K-3における測距点

K-3シリーズにおいて測距点は27点の25クロスとクロスセンサーは多いが、中央に25点のクロスセンサーが集約している変態仕様。左右にはお情け程度にラインセンサーが2点存在する。「まあ期待はするな」と言ってるかのようだ。さすがにAFにおいてはニコン機に劣る。どう転んでもニコン。

しかし暗所においては中央25点が-3EVでの測距が可能。まあ、AFを外す時は外すけどね。D7200は-3EVで測距出来るのは1点のみなので、それを考えるとまだ安定感はあるかもしれない。ただし左右はラインセンサー1点って言うね。

K-3IIでAF-Cのアルゴリズムが改善されるらしい。前後の動体の追従性が向上、さてその実力はいかに?AF-Sも専用レンズ(新発売の3つ)であればAF速度の向上が臨めるらしい。

D7200における測距点

D7200における測距点

安定のニコン測距点。実際に触れてみると分かるが、合掌部分が全て光る仕様なのでK-3でファインダーを覗いている時よりもピントの合掌部分が分かり易い。しかし、-3EVに対応した測距点は中央の赤い1点のみだ。青い部分は-3未満EVに対応している。K-3と比べるとクロスタイプの範囲が少し縦長に(幅が狭い)なっている。日中に常用する分には、ニコンに分がある。

どちらも輝度範囲は-3EV~18、19。D7100が-2EVまで対応だった事を考ええると、D7200で暗所に強くなったと言える。

連写

秒間コマ数はどちらも向上は無し。K-3IIが8.3コマ秒と1.3枚ほど多く撮ることが出来る。D7100で多くのユーザーから批判を浴びたバッファの詰まり(RAW8枚)はD7200で大幅に改善されてRAW18枚まで撮影可能に。動体を相当連写しないと8枚でも問題なさそうだが、動体で8枚詰まりは絶望的だっただろう。しかし、実はK-3II、K-3とバッファは23枚までいけちゃったりする。そこまでK-3で連写するか?と問われると私は撮らないが、野鳥撮影の方などには重宝されそうだ。

K-3IIは超解像撮影時に電子シャッターで瞬間的に4枚撮影する。と言う事は電子シャッター内蔵してるって事なのだけど、常用撮影時はメカシャッター1/8000秒までしか使えない。X-T1の様にファームアップで電子シャッターも使用可能にならんかなあと期待してみる。どのみち、ミラーアップはせにゃいかんので明るいレンズを明るい場所で使うときにしか使い道が無さそうだけどね…。

視度調整

ここが意外や意外。ニコン機は視度調整の幅が狭い。

なぜに?それは視度調整アクセサリーが存在する為だ。これにより、視度調整には幅が利き-4~+3までの調整が可能だ。K-3は逆にそのアクセサリーが無いため、-2.5~1.5が限界だったりする。あまりに視力が悪かったりする方は、ニコン機を考えてみよう。しかし、メガネやコンタクトでどうとでもなっちゃうのでそこまで重要視するカテゴリではない。

手ブレ補正

K-3II公式より 手ブレ補正

K-3II公式より 手ブレ補正

PENTAXはボディ内蔵型で装着する全てのレンズで手ブレ補正が適用出来る。特にツアイスレンズやシグマの大口径を手ブレ補正で使用出来る点が強みだろう。ニコン機はレンズ側で、手ブレ補正機構が内蔵されているレンズで対応出来る。レンズ側で補正を掛けるほうが利きが良いとされているが、K-3IIで4.5段分の補正を稼ぐことが出来るようになりその差は縮まっている。

しかし、レンズ側だと補正効果をファインダー越しに確認出来るが、センサーが動いて補正しているK-3IIでは、ファインダーで確認出来ないのが難点。つまり、ファインダーを覗いている限りは望遠レンズ使用時などかなり手ブレしたまま被写体を追うことになる。ライブビューを使えば補正効果を視認することができるが、位相差AFが使えないので一長一短。望遠レンズを多用する方はこの点は気をつけておこう。

また、この装置を使った自動水平補正や超解像、ローパスセレクタなど、色物から使える機能まで活用してしまうのがPENTAX。

ローパスセレクタ・自動水平補正

セレクタは正直K-3でまだ使ったことがない。基本オフでも問題無く撮影出来ているが、被写体によってはモアレが発生してしまうので、どうすることも出来ずにパソコンで処理することしか出来ないよりも、セレクタで手軽に除去出来る。

自動水平補正も左右約2度の調整が可能だが、基本マニュアルで微調整してしまうので使っていない。あまり1ショットに時間を掛けたくない時は、これをオンにしてさっと出して水平合わせてパチリでなんとかなったりする。

GPS

K-3IIの目玉機能の一つだ。O-GPS1無しに、単体で位置情報を受信することが可能になった。単独でアストロトレーサーが使用出来たり、位置情報が登録できるGPS搭載機はフルマグネシウムボディの堅牢な機種では珍しい。と言うのも、マグネシウムボディでGPSを受信しようとすると、その金属のボディが電波の受信を妨げてしまい正常な位置情報が読み取れなくなってしまう為らしい。よって、K-3IIは内蔵フラッシュが付いていた場所のみを樹脂製に変更した上でその場所にGPSを内蔵したと言うわけだ。

同様にWiFiカード「FLUCARD」を使用する為のSDカードスロットの蓋が樹脂製なのも同様の理由。つまるところ、この部分を下にして落っことすと割れる可能性があるので気をつけよう。
特に、登山の際に撮影した写真は撮影ポイントが不鮮明になりがちだ。その際に位置情報を記録する事で「そういえばこの辺りで撮ったなあ」と見返すこともできるし、後日改めて撮り直しに行く際にも便利だろう。

ニコン公式より GP-1Aの図

ニコン公式より GP-1Aの図

D7100やD7200でもGPS機器を装着すると受信可能だが、ホットシューを占有した上でボディ側面からケーブルを装着しないと使用する事が出来ない。これでは防塵防滴機構が使えない上に取り付け・取り外しは結構不便だ。K-3も同様、ケーブルの装着する必要性は無いが、ホットシューを使用するために、内蔵フラッシュの開閉が出来ず、外付けストロボも装着が不可能だったりする。

その点、内蔵型だとフラッシュこそ無いが。外付けストロボが装着できるので、GPS+ストロボとなると、この4機種ではK-3IIが一歩リードする。

リアル・レゾリューション・システム(超解像撮影)

リコーイメージング公式より K-3IIのRRS図

リコーイメージング公式より K-3IIのRRS図

センサーシフト機構を利用して、画素ピッチをずらして4枚撮影する事で細かいRGB情報を記録。その結果、Foveonの様に諧調が豊かな写真を生成する事が出来る。

但し、複数枚の合成が必須なので、どうしても静体メインの撮影しか出来ない。少しでもぶれてしまうと超解像としての機能を果たさないので気をつけよう。屋内・無風で三脚利用、被写体も固定とシチュエーションは選ぶがフルサイズ機に迫る画質を得ることが出来ると謳われている。システムとしてはオリンパスからリリースされたOM-D E-M5mark2と一緒。但し、こちらは8枚撮影しなければならないのに対して、4枚の撮影で済む分ブレのリスクが半分で済む。

これはK-3IIのみ実装されており、K-3でもファームウェアで対応出来ない可能性が高い。(おそらくセンサーシフト機構のハード面が絡むため)よって今のところK-3IIかE-M5MK2のみの機能。これを試したいが故に買ってしまいそうだけど、実際使いにくかったらどうしよう…と言う不安な一面もあったりなかったり。

 メディア・通信

D7200が単体でWiFi可能になった。羨ましいぜ!
先に述べた様に、マグネシウムボディでは電波を飛ばしにくい点があるのでフラッグシップ機には中々実装されない。WiFi内蔵により、スマホとの連携がし易くSNSへの親和性が高まった。

GPSと違って、外側にオプションを付けずともFLUCARDを装着する事でK-3IIとK-3は対応が可能だ。NFCまでは残念ながら実装できないが…。D7100はWiFi用の子機を外側に装着する必要がある為に不便。WiFiを多用してD7000シリーズがほしいのならD7200に突撃するしかないだろう。

細かい点だが、K-3シリーズはUSB3.0に対応しているのでPCとの高速データ通信が可能だ。もちろんPC側・ケーブルもUSB3.0対応機器を使う必要はあるが、RAWデータを取り扱うのであれば相当便利。優先でちゃっちゃとデータを移動しよう。D7000シリーズはUSB2.0。

バッテリー・対候性能

D7200が1,000枚を超えている。D5500はバッテリーの改善によって撮影枚数が倍近くに増えたが、D7200は旧機種からバッテリーが変わっておらず、撮影枚数が増えたとはこれ如何に?まあ、WiFi多用すると持ち時間は減ると思うが…。

ちなみにK-3IIはD7200と比べると撮影枚数は少なく約720枚。但し、耐寒性能はー10度まではお墨付きなので寒冷地での使用であればK-3IIを選んでおこう。-10度となると、そもそも撮影者が…(ry

まとめ

そもそもカメラはレンズで選べ…(ry
とおっしゃる方もいるだろうがその通りで、その上で迷っているならばボディで決めよう。
描写を決めるのはレンズが大きいが、撮影スタイルを決めるのはボディが大きい。あくまでもシステムの中心にはボディがある。

登山や星撮りなどフィールド性能が向上し、尖った機能を持つK-3II

リコーイメージング公式より K-3II

リコーイメージング公式より K-3II

センサーシフトが4.5段分になり、超解像を引っさげて、フラッシュ捨ててGPSを乗っけると言った、どこもやらないような仕様をひっさげて登場した。防塵防滴の堅牢なボディ性能を無駄にする事無く、アストロトレーサーやGPS位置情報を使用出来る。

色々オプションが必要なところをコレ一つでこなせちゃう。おまけに超解像なんてシステムが導入されたので、静体に限りフルサイズ並みの画質での撮影が可能となった。D7200で導入されたWiFiも防滴防塵を損なうことなく、導入できるのもありがたいポイントだろう。

唯一できないのが動体への追従性。こればっかりはニコンには敵わないと思う。AF-Cの改善とAF-Sの限定的な性能向上があるらしいので、そこは使用者の感想を待って見定めよう。

基本的な性能はK-3と変わらないので、超解像もGPSを使わないのであればK-3を買っちゃってオーケーだろう。若しくはフルサイズ機までしっかりと貯金しておこう。

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バッファや高感度が強くなった、安定感のあるD7200

ニコン公式より D7200

ニコン公式より D7200

バッファも8枚詰りと言う動体泣かせなカメラから、18枚と倍以上に進化。まだまだ動体撮影者からは少ない!って声もあるらしいが、そこは自分の撮影スタイルと比べてみよう。また、画像処理エンジンがEXPEED4になったり、-3EVに対応可能となったりと暗所に強い。特に拡張ISOで102400まで使用出来るので、画質は兎も角として被写体を選ばずに撮影出来るのは良いポイントだろう。

屋内や夕方、夜景撮影が多いのであれば考えてみよう。
マグネシウムボディでは珍しいWiFi内蔵機だったりするので、それを活かした撮影をしたいところ。

特に連写もWiFiも使わないって事ならば、あえてD7200を買わずともD7100で十分事足りる。

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