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ファインダー内蔵の高倍率ズームなデジカメはどれだ? 大口径レンズ編

  1. 大型センサー編
  2. 大口径レンズ編 (今回)
  3. 超望遠レンズ編 (今後掲載予定)

前回はCanonの新型PowerShot G5 Xなどの1型センサーのファインダー搭載機で比較検討した。

今回は、センサーサイズは色とりどり、F2.8通しの大口径高倍率ズームレンズを搭載したモデルに絞って検討してみる。

大口径レンズ編

Panasonic
LUMIX
DMC-FZ300
OLYMPUS
STYLUS1s
SONY
RX10M2
センサー 1/2.3型
高感度MOS
1/1.7型
CMOS
1.0
Exmor RS CMOS
積層型裏面照射
有効画素 1210万画素 1200万画素 2020万画素
レンズ 11群14枚 10群12枚 11群14枚
焦点距離 25-600mm 28-300mm 24-200mm
F値 全域F2.8 全域F2.8 全域F2.8
最短撮影距離 1cm-100cm 5cm-60cm 3cm-25cm
NDフィルタ ?ー 有 3段分 有 3段分
手振れ補正
AF 49点 35点 25点
ISO 100-6400 100-12800 100-12800
シャッタースピード 60-1/4000(メカ)
1-1/16000(電子)
60-1/2000秒(メカ) 30-1/3200秒(メカ)
30-1/32000秒(電子)
モニタ 3.0型 104万ドット
タッチパネル
バリアングル
3.0型 104万ドット
タッチパネル
チルト可動
上80° 下50°
3.0型 123万ドット
チルト可動
上107° 下42°
ファインダー 0.39型 144万ドット
換算 0.7
144万ドット
換算 0.58倍
(倍率は暫定)
0.39型 236万ドット
換算 0.7
連写 12コマ/秒(メカ)
60コマ/秒(電子)
7コマ/秒 14コマ/秒
WiFi
4K動画
4KPHOTO
防塵防滴
電子水準器 ○ 2軸 ○ 2軸
電源 380枚(モニタ)
360枚(ファインダー)
450 400枚(モニタ)
360枚(ファインダー)
サイズ 131.6*91.5*117.1 116.2*87*56・5 129*88.1*102.2
重量 691g 402g 813g
価格
2015.10.18現在
¥68,492 42,950 \143,261

 

共通するオススメ機能

電子ダイヤルが2つ以上

FZ300

どの機種でも電子ダイヤルがどこかに2つ以上は存在する。FZ300なら背面とレンズ左。STYLUS1sなら右肩とレンズリング。RX10M2なら背面ホイールと背面ダイヤル、レンズリングの3つに加えて露出・絞りリングが独立している。

露出で関連するのは「絞り」「シャッター」「ISO感度」の3つ。理想はこの3つが全て独立していると、マニュアル露出モードも快適に凝った設定に出来る。最低「絞り」「シャッター」の二つがあればISO感度はあまり触らなかったりするので、3ダイヤルとはそこまで差が出ない。

大口径

original_RX10M2_24-200今回のテーマ。全域を通してF2.8を実現しているレンズを各カメラが搭載している。

センサーサイズが違うので、一概に言うことは出来ないがボケ味やシャッタースピードを稼ぐなら明るいレンズに越したことはない。特に普通のデジカメでは望遠側が暗すぎてシャッタースピードを稼ぐことが出来ない。そんな時に開放F2.8を使うことが出来るのは大きなアドバンテージだ。

広角-望遠をカバー出来る大口径レンズは大型センサーを搭載している一眼レフやミラーレス一眼では出来ない芸当。センサーが比較的小さいからこそ出来る設計なのだ。

また、少し絞れば画質も安定するので、それでも絞り値は普通のレンズより有利だったりする。それが大口径レンズ。但し、パープルフリンジが出やすいのも大口径レンズの特徴なので、目立つ場合にはしっかりと絞って撮影しなければならない。

ファインダー搭載

original_RX10M2_XGA-OLED-TFこれも今回のテーマ。加えて、今回ご紹介しているカメラのファインダーはどれも大きい。後述するが、少し小さいSTYLUS1sでもミラーレス一眼カメラに積まれているファインダーと同クラスだったりする。RX10M2とFZ300に関してはもう一眼レフクラス。エントリークラスの一眼カメラより大きく見える。

さらに操作系は鮮麗されてきており、FZ300に関してはタッチパネルと連動させた機能を展開していたりする。家電屋だと思って舐めていると思いの外使いやすかったりするのでオススメ。

高機能型カメラ LUMIX DMC-FZ300

Panasonic公式よりDMC-FZ300

Panasonic公式よりDMC-FZ300

防塵防滴

高倍率ズーム搭載のデジタルカメラで「防塵防滴」を謳っている機種は少ない。このカメラの他には『PowerShot G3 X』や『FinePix S1』と言ったところ。特にこのDMC-FZ300はバリアングル・タッチパネル液晶を搭載した防塵防滴機としてはかなり希少な存在だ。特に一眼レフ・ミラーレス一眼を範囲に加えたとしても、『OM-D E-M5Mark2』『EOS 70D』『LUMIX系の上位ミラーレス一眼』くらい。

コンパクトデジタルカメラ(レンズ一体型カメラ)の大口径高倍率カテゴリではオンリーワン。これだけでもチョイスする価値がある。

25-600mmの超望遠で大口径

旧モデルFZ200から引き継ぐ600mmF2.8。センサーサイズは小さいものの、600mmでF2.8が使えるデジカメと言えばコレだ。さらに、FZ200よりも機能性が向上しているので、同じ600mmF2.8でも買うならFZ300の方が間違いない。

この場合にシャッタースピードを稼げる600mmF2.8のメリットとは、シャッタースピードだ。大きいセンサーサイズだと、どうしても望遠レンズは暗くなる。特に600mmクラスとなると、高級レンズでも絞り開放でF5.6など。すると暗い分、露出を維持する為にはどうしてもシャッタースピードが遅くなってしまう。もしくはISO感度を上げてノイズ上等で撮影を敢行しなければならない。

その点、小さいセンサーサイズだからこそ、600mmの超望遠での高速シャッターを切ることが出来る

特にスポーツや野鳥などの動き物を撮る際には有効。その一瞬を高速シャッターで切り取るならまさに打って付けのカメラ。ただし、トリミング耐性は低いのでしっかりフレームを決めて撮影に臨もう。

補足すると、フルサイズ一眼カメラで撮れない訳では無い。但し、撮るためには数十万の機材投資が必要であり、さらに気軽に持ち運べるサイズではない。それと比較して、価格も手頃でコンパクトなこのカメラで全てを済ませることが出来るということがこのカメラのメリットだ。

フォーカスエリアが多い

image21FZ200で23点だったフォーカスエリアが49点に増加。今回取り上げた機種の中でも最多。

特に後述する4KPHOTOを使った連写も多いと思われるので、エリアが多いに越したことは無い。

Panasonic公式より『星空AF』

Panasonic公式より『星空AF』

今回は特記しなかったが、暗所AFが強いのもパナソニック機の特徴だ。特に星空AF、ローライトAFなど暗所向けに特化したAFモードも存在する。

電子シャッター使用可能

RX10M2に比べるとシャッター速度は稼げないが、それでもメカシャッターオンリーのSTYLUS1sと比べると月とスッポン。

全域F2.8を活かしきるには、やはり高速シャッターは欠かせない。(明るいシーンで絞り開放を使おうとするとメカシャッターではシャッタースピードが遅く対応しきれない。)但し、NDフィルターが搭載されていないっぽいので(仕様からは確認出来ず、調べたが見当たらない)STYLUS1sのND3段分を合わせると実はドッコイドッコイだったりする。

移動する物体を切り取るならNDフィルターは関係ないので、STYLUS1sを大きく引き離す。

ファインダー倍率はフルサイズ換算で0.7倍

肝心のファインダーも0.7倍と大きめ。一眼レフカメラのミドルクラスかそれ以上の倍率だ。

これ以上をコンデジカテゴリで望もうとしても「RX1RII」の0.74倍が最大だったと思う。つまり十分大きい

4KPHOTO

Panasonic公式より4Kフォト

Panasonic公式より4Kフォト

このサイトでは何度も取り上げさせて頂いてるが、4KPHOTOは面白い撮影方法。今までの『1ショット1コマ』を覆す、プリ4Kモードで『1ショット60コマ(前後2秒間60枚)』と言うシャッターチャンスに強い撮影だ。

上の写真の様に雷もご覧の様に切り取ることが出来る。

4Kと言う名の通り、撮影出来る画素数は800万画素まで落ちてしまう。が、それでも普通にL判に印刷やブログで閲覧する分には十分すぎる解像度。

タッチパッドAF

Panasonic公式よりFZ300「タッチパッドAF」

Panasonic公式よりFZ300「タッチパッドAF」

旧モデルと同じくフリーアングルモニタを搭載しつつ、144万ドットと高精細になり、タッチパネルを採用。これによりミラーレス一眼のGX8等に搭載され始めたタッチパネルの機能がFZ300にも継承されている。

例えば上の写真の様に、ファインダーを覗いた状態でモニタをなぞることで、AFポイントを移動させる事が出来る。特にファインダーから目を話しにくいシチュエーションなどで効果を発揮するだろう。

マクロ1cmまで接近可能

この3機種の中では最も寄れるカメラだ。さらにデジタルズームを駆使すれば超マクロ撮影が可能。

ちょっとレンズが傷付くのが怖くてそんなに寄れませんけどね。

手のひらサンニッパ STYLUS1s

Olympus STYLUS 1公式より

Olympus STYLUS 1公式より

画像が「STYLUS1」で申し訳ない。但し、機能面で変わりない(バージョンアップで)のでご勘弁を。

軽い!小さい!

stylus1-04普通のコンデジにファインダーが付いてレンズがちょっと大きいと言ったイメージをして頂くと分かり易いと思う。1/1.7型センサー用の300mm望遠F2.8を備えているカメラとは思えない大きさ。さすがに色々と出っ張っているのでポケットには入らないがトートバックに入れる分には問題無い厚みだと思う。

キャッチコピーの通り、400gのボディで他の高倍率コンデジにくらべりゃあ小さい「手のひら」に乗せることが出来る300mmF2.8のレンズを搭載したカメラだ。

チルト液晶・タッチパネル

stylus1-06 チルト液晶も装備。仰角や俯角での撮影もこれで楽ちんだ。チルト液晶だが、自撮り出来るほど可動はしない、あくまでも仰角俯角に対応する角度で可動する。俯角側で45度、仰角側で90度の可動範囲だ。自撮りしない限りはこの可動範囲で十分常用出来る。

バリアングルだと可動の際は横に出っ張るので自由は利くが邪魔な事もあるだろう。
自撮りしないのであれば、チルト液晶でも問題は無い。
それに可動液晶に加えてタッチAFも使えるので便利便利。十分すぎるほど。

D5500の紹介時にタッチパネルの操作利便性について記述してあるので参照して欲しい。
操作性はD5500と同等かちょい反応が悪いかな程度。

特にAFのエリア指定をタッチ一つで設定出来るのは素晴らしい。しかも、一回限りでエリアがずれたままと言うことは無い。

PENTAX K-3/SIGMA 18-35mm F1.8ちなみにテレコン装着可能。510mmF2.8まで使用可能となる。パープルフリンジがキツイので絞り開放で撮るには難しいシチュエーションはあるので気をつけよう。

PENTAX K-3 / SIGMA 18-35mm F1.8

ちなみにコンバージョンレンズアダプタ「CLA-13」を装着した状態。この先にテレコンをネジってつける。
これだけではただの筒だが、案外広角端でもケラれない

PENTAX K-3 / SIGMA 18-35mm F1.8

と言うことで、フード代わりにも使える。望遠端だとさすがに効き目は薄そうだが、レンズは露出しないので保護フードとしての役割はありそうだ。しかし、当然の様に電源オフ時にレンズを保護するオプションのキャップは外さなければCLA-13が装着出来ない

使い方は、撮影地に到着してCLA-13を装着。ポケットにテレコンTCON-17xを忍ばせておいて、必要なシーンにおいてTCON-17xを装着するって感じだろうか。テレコンはでかいのでポーチに入れるなど必要。

PENTAX K-3 / SIGMA 18-35mm F1.8

テレコン使用時は広角側が使えない。いや、使えるがケラれる。

あと、このTCON-17x、リアキャップは付いているが、フロントキャップはそもそも存在もしない。ネジが切っているわけでもないのでフィルターを取り付けることも出来ない。取り扱う際はフロントレンズを角にぶつけないように気をつけよう。

もしくは自前で改造して取り付けるしかない。どうも77mmのフィルター枠がスポっと嵌るらしいので、必要な方は調べて改造してみよう。

Cyber-shot RX10M2

DSC-RX10M2

積層型裏面照射センサー採用・高速シャッターがより手軽に

RX100M4と共に積層型裏面照射センサーを採用したデジタルカメラ。

このセンサーを採用することで、高速な読み出しが可能となった。その恩恵として大きい点は「電子シャッターを使用した高速シャッターの際に発生する歪みの緩和(アンチディストーションシャッター)」が可能に。

original_RX100M4_32000最高で1/32000秒の世界を歪みを抑えて撮影することが出来るように。このカメラでしか撮れない世界が存在するので、それを味わって見たいのであれば買っちゃおう。

さらに読み出し速度を活かしてスローモーション動画も取ることも可能だ。

14コマ/秒の高速連写

高速読み出しが可能になった恩恵の一つ。

2020万画素と高画素ながら、秒間で14コマを撮影出来るのは素晴らしい。画素数を抑えると、FZ300では4K動画として撮ることが出来る。しかし、高画素で綺麗な写真を瞬間的に連写しようと思うとRX10M2に軍配が上がる。

EV19に対応

original_RX10M2_EV19大口径レンズで壁を感じやすい事として挙げることが出来る点に「快晴下での絞り開放の撮影」がある。環境が明るすぎて、絞り開放で撮影しようとするとシャッタースピードが追いつかずにハイキーになってしまう。

例え高速シャッターを切れたとしても、それでも間に合わない事だってある。

そんな時の為に、RX10M2は内蔵のNDフィルターを搭載している。露出に合わせて自動的にNDフィルターを通すので、上の写真の様に逆光での絞り開放なんて芸当も出来てしまう。NDをフィルター非搭載のカメラでは、一々レンズ前面にNDフィルターフィルターを装着して撮影しなければならない。其の手間を考えるとかなり手軽に逆光にも臨める。

大口径レンズを支える充実の操作性

y_RX10M2_manual-controlざっと挙げると

  • 露出ダイヤル
  • 絞りリング
  • レンズリング
  • 背面とホイールの2ダイヤル
  • 肩液晶

と言った充実っぷり。特に露出を操作するダイヤルは完備されているのでマニュアル露出でも使いやすい。さらに、肩液晶が搭載されているので露出設定も見やすく調整も簡単だ。

背面液晶も消灯させて普段は肩液晶での確認が出来るので省エネルギーにもなる。

広角24mmに対応

original_RX10M2_24-2003モデルの中で唯一24mmの広角端に対応している。広角側の1mmの差は大きい。望遠端は3モデルの中では一番短いが、オーソドックスに活用出来るのはこの機種だ。

まとめ

スポーツ・野鳥なら LUMIX DMC-FZ300

やはり超望遠600mmでの高速シャッターはコレだ。特にコンディションに左右されない防塵防滴性能を有するカメラであることも大きいだろう。

また、バリアングル液晶を活かして三脚に取り付けても見やすい角度に液晶を調整出来ることも素晴らしい。つまり撮影環境の悪い野鳥撮影には持ってこい。

但し、600mmではまだ焦点距離が短い場面もあると思う。そんな時にもこのカメラに装着出来るテレコン(1.7倍)がある。装着すれば1020mmF4のレンズとして使うことが出来る。

コンパクトで目立ちにくい STYLUS1s

3モデルの中では一番コンパクト。他の2機種が「一眼レフ」的な形状に対して、このモデルはまだコンパクトデジタルカメラに近い。奥行き(厚み)も無いので、カバンにも入れやすいだろう。

さらに300mmまでの望遠を搭載しているので、運動会程度なら十分対応可能。価格も他機種に比べて半値くらいで購入出来るのでお手頃と言えばお手頃価格。

さらにテレコンを搭載すれば500mm超えのレンズになるので活用範囲が広がる。但し、パープルフリンジが盛大に盛るので絞り開放を安心して使えないのが痛い。さらに、電子シャッターに非対応なので1/2000秒までしか使えない点には注意しよう。絞り開放で晴天下に撮ろうとするとハイキーになるおそれがある。

凝った写真を撮りたいのなら Cyber-shot DSC-RX10M2

やはり高速シャッターやスローモーション撮影が出来る点は見逃せない。望遠側は3モデル中で最も短いので、スポーツや野鳥は元より運動会などでもズームが足りないと感じる場面も多いと思われる。

その分、操作系統は充実しているので、ポジショニングに気をつければ他2モデルよりも一撃の大きい写真を撮ることができる。ビシっとピントが合えばトリミング耐性は高いので、切り取って使っても問題ないだろう。

操作性とズーム域・大口径と言う点で言えば、旅行用としては最適。特に広角側は3モデルの中で一番ワイドに撮影する事が出来るので、観光地などでは重宝すると思う。また、動画も4Kやスローモーションなど対応しているので記録写真や動画としても扱い易い。

色々出来るカメラなので、予備のメディアとバッテリーは持っておきたいところだ。

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