とるなら~写真道楽道中記~

「撮るなら…ここだ!こうだ!これだ!」を探し求めてカメラ片手に写真・機材道楽の備忘録

~悩める標準ズーム~ PENTAX K-1 に合う面白いズームレンズはどれだ?

      2016/07/11

PENTAX K-1を購入して真っ先に買ったのは『HD PENTAX-D FA 15-30mm F2.8 ED SDM WR』。これは他に代用が無い防滴超広角レンズで、ダイナミックレンジの広いフルサイズならではと思ったからだ。

そして望遠レンズはDA★300mmといずれ購入する『HD PENTAX-D FA★ 70-200 F2.8 ED DC AW』。出来ればコンパクトなレンズがあれば良いのだければども…。

そして悩むは標準。この画角のKマウントレンズはラインナップが多く、大口径ズーム・普及型ズーム・単焦点と一通り揃っている。

そこで、PENTAX K-1を購入してから色々と標準レンズを試してみた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAまず飛びついたのは、K-1と共に登場した『HD PENTAX-D FA28-105mm』。高画素機に対応する確かな解像力を持つ普及型ズームレンズで、望遠端も105mmと痒い所に手が届きやすいズームレンジとなっている。

さらに簡易防滴・クイックシフトフォーカスなど一通り機能性は整っているので便利なズームレンズと言って良いだろう。

しかし、他社レンズでよくあるF4通しでは無い点と広角端が24mm始まりでないので「あと一歩!」と感じる場面がちょこちょこある。レンズ性能と利便性が絶妙なバランスでもどかしく感じてしまう。

DSCF2033そこで魚住レンズと呼ばれるタムロンSP AF 28-75mm F2.8 A09をゲット。

開放F値がF2.8固定の大口径ズームレンズながら、新品価格がなんと3万円を切る価格で手に入るリーズナブルなレンズ。

解像力は現行の最新レンズに劣るものの、接写性能とレンズの明るさが両立した上でボケがソコソコ綺麗な点がGood。ただし、やや設計が古く「SPコーティング」にあたる「防汚コート」が施されていなかったり簡易防滴仕様では無いのでコンディションの変化には弱い。また、ズームレンズの為レンズを伸び縮みさせているうちに塵等を吸い込みやすいのはマイナス。

とは言え格安大口径ズームなので、ボロボロになるまで使い倒せばかなりお値打ち。純正レンズを抑えて人気レンズになるのも頷ける。

「これで標準ズームは良いかな?」と初めは息巻いていたものの、何かが足りない…なんだろう。

IMG_8321迷走に迷走を重ねて、今やマイクロフォーサーズシステムのGM1Sに装着している始末。

P1010448[1]やはり24mm画角は必要だよねとAPS-Cで「HD PENTAX-DA16-85mm」を引っ張りだした。こちらは換算24-128mm程度の焦点距離をカバーするズームレンズでHD PENTAX-D FA28-105mmの広角端がワイドなバージョン(のAPS-C版)。

解像力は申し分無く、旅先にはコレ一本で済みそうな感じもする。しかし、APS-Cの画角ではボケを大きく演出し難く、K-1に装着するにはやや勿体無い感じがする。かといってわざわざK-3やK-S2をサブカメラとして持ち歩くのもなぁと言う感じに。今度発売されるK-70とは非常に相性が良さそうなのだが…。

そして、広角使うなら「D FA15-30使いますがな」となってしまった。

P9810522それじゃあ単焦点で攻めるかと大口径のFA50mmF1.4・DA★55mmF1.4を使用。

フルサイズで使えば標準画角で「これぞフルサイズ!」と感じる事が出来る確かなレンズだ。絞れば実用範囲でしっかり解像するのでFA50も問題なく使っていける。

防塵防滴仕様では無いが、新品中古がお手頃価格で入手出来るFA50mm。

防塵防滴だが、フルフレームではやや周辺減光が目立つ(無限遠、もしくは中景の絞り開放で)

どちらも持っておいて損はしないと思われるレンズだ。しかし、今私が求めているレンズとはやはり何かが違う。

P9810857そこで、やや広角よりのFA35mmF2AL

「隠れスターレンズ」の異名があるフィルム時代の単焦点レンズで、確かに写りは良好だ。開放ではやや柔らかいものの絞れば急激に立ち上がってくる。リアルレゾリューションを使えばさらに鮮鋭感が引き立つので、これもK-1でしっかり使っていけるレンズだろう。

中々いい感じだったのだが、コレでもない。

結局我が家にある標準画角のレンズでは合うものが無く、一体標準画角はどうしたもんかと頭を抱える羽目に

ところが我が家にあったレンズを一つ忘れていた。

それは…

P9820852

smc PENTAX-A ZOOM 35-70mm F4

すっかり防湿庫の肥やしになっていたフィルム時代のMFのレンズ。K-3を購入して間もなくの頃に安かったので興味本位で買ったものだ。当時はK-3に装着して案外楽しめていた記憶があったのだが、いつの間にやら現行デジタル対応のレンズに追いやられて埃を被って忘れ去っていた。

PENTAX-Aシリーズはオートフォーカスに対応していないものの、絞りリングに「A」ポジションがあるのでカメラ側で絞り操作が可能なになっているシリーズ。つまりはマニュアルフォーカシング必須な点以外、現行のデジタル対応レンズと同様に扱うことが出来る(デジタル補正は適用でいないが)

外観を見て分かる通り、現行のズームレンズと比べて小ぶりなレンズとなっている。

ズームレンジは35-70mmと光学2倍なショートズーム。やや使い難そうな印象を受けるものの、HD PENTAX-DA 20-40mm Limitedのようなズームレンジで使ってみると案外これでなんとかなってしまう事が多い。

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このレンズは望遠端(70mm)のポジションで無限遠に合わせることでレンズが最も引っ込む状態になる。逆に35mmの広角端に合わせて接写状態にすると最もレンズが長い状態に伸びる。

P9820860

特徴的な性能として、70mmの望遠端において0.25mという接写性能を持ち合わせている事。最大撮影倍率で言えば0.38倍で、APS-Cで使えばなんと0.57倍の接写性能となる(K-1ではクロップして使う事が出来る)。寄れると思っていたタムロンのA09(28-75mmF2.8)が0.25倍程度なので、それを考えると中々な接写能力だ。

P9820853

FやFAシリーズではオートフォーカス対応にレンズが変わった為、フォーカスリングが省略(とても使い難い小さいリング)されている場合が多い。反面、マニュアル限定のこのレンズはズームリングが小さく、ピントリングが掴みやすいデザインになっている(D FA28-105mmのピントとズームリングが逆になったイメージ)。

さらに、滑らかに回転するピントリングは回転角を大きく取ってあるので微調整がし易い。マニュアルフォーカスを簡単に楽しめるレンズになっているのだ。

PENTAX K-1 / smc PENTAX-A 35-70mm F4

PENTAX K-1 / smc PENTAX-A 35-70mm F4

35mmの広角端でF11まで絞って撮影。フードが無いこともあってハレ切りしないとフレアっぽくなる。

中央の解像度は思いの外良好で、確かにAPS-Cでよく写るはずだと感じる。周辺は色ずれと歪曲がやや目立つものの、しっかりと確認しないと分からない程度だ。概ねフィルム時代のレンズにしてはよく頑張っている印象。

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

望遠端の絞り開放。

全体的にサッパリした発色で、個人的にドキツイのが好みという事もあってボディ内でかなり彩度を上げている。さすがに絞り開放ではやや色にじみがお大きく、甘い傾向。

PENTAX K-1-3775

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

広角端での絞り開放。

35mmでも寄って撮れば結構ボケる。さすがフルサイズ。とは言ってもこのレンズ、35mmの広角端では接写性能がやや落ちるので紫陽花ならまだしも小さい花には寄り切れない場合が多い。

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

ローアングルのマニュアルフォーカスもフレキシブルチルトでフォーカスアシストを使えば楽ちん。

むしろアイレベルでもライブビューでアシスト使った方が簡単かもしれない。

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

PENTAX K-1 / smc PENYAX-A 35-70mm F4

70mm望遠端による接写。

花相手ならほどよく滲むので相性が良い。とは言え被写界深度は思ったより浅かったので絞り開放ではややボケ杉な感。

まとめ:マニュアルフォーカス限定が楽しいかも!?

結局のところ、標準ズームに何を求めていたのかと言うと「便利さ」でなく「面白さ」だったと把握。

広角レンズはそもそも被写界深度が深いので「ピント合わせ」に面白さを感じる所まではいかない。むしろパースを強めたりアングルを変えたりする方向に注力したいところ。望遠レンズはその性質上じっくりピントを追い込む余裕があるのはマクロレンズくらいで、一般的な望遠レンズでマニュアルフォーカスを楽しむにはやや敷居が高い。

標準レンズは被写界深度が調整しやすく、フォーカス操作を気難しくする必要があまり無い。ファインダー越しにレンズを操作し、自分の思った所にピントを合わせに行く過程がとても面白い。それはオートフォーカス可能なレンズでも出来る事なのだが、操作性の面でマニュアルレンズに劣っている。

マニュアルフォーカスするなら、やはりマニュアルレンズがしっくりくる。

マニュアルでのピントを合わせが、レトロに感覚が新鮮で面白い。特にピントリングの回転角が大きく、微調整をし易い点が特に「面白さ」を助長しているのだろう。K-1のファインダーがK-3系よりも大きく見やすいので、マニュアルレンズの楽しさをより大きく感じることが出来る。

ペンタックスのsmc(スーパーマルチコート)が当時にしては優秀だった為かあまり「オールドレンズ」らしい写りはしないので癖も少なく使うことが出来る。ただし、今時のレンズと比べると逆光や輝度差がある場面では「オールドレンズ」らしい顔を見せてくれる。

現在は中古で流通しているレンズを見つける他ないので、実際に店舗に訪れて探してみるかオークションで検索するのも一つの手だろう。1万円もしない価格で入手出来るだろう。

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