キヤノン EOS Kiss X9iはX8iから重要な部分がアップグレードしている【海外の評価】

Kiss X9iは足回りが大きく進化しており、通常のオートフォーカス性能はEOS 80Dに匹敵する性能で、ライブビューAFもKissシリーズとしては初となる「デュアルピクセル CMOS AF」を搭載しています。ミラーレス一眼と同じような操作性でも使えるエントリー一眼レフとしてかなり現実味を帯びてきたモデルのようです。対応レンズ（EF-Sレンズ群）が驚くほど安価と言うのも一つのポイントと言えるでしょう。

EOS Kiss X9iレビュー

操作性

• このカメラは従来のX8iと比較してグリップがより深く、ボディがより薄くなっており、素晴らしいハンドリングのカメラになっている。
• このカメラはプラスチック製だが、それを残念に思うことはない。同様にプラスチック製の古いモデルですら今もなお強い存在感を示している。
• 以前のモデルと操作レイアウトは非常によく似ているが、主な違いは「接続」ボタンが追加されている点だ。
• 残念ながらこのカメラにはコントロールダイヤル/ホイールは一か所しか存在しない。キヤノンが背面にホイールダイヤルを設置しなかった点は残念だ。
• ライブビューのリフレッシュシートは30fpsであり、多くのミラーレス一眼ほど速くはないが画面は良好だ。タッチパネルを利用した操作は簡単でレスポンスはとても早い。視野角が広くスクリーンを傾けても見やすいものだ。
• 49点の背面モニタを使ったライブビューAFでは広いエリアをカバーしており、フォーカススピードを損なっていない。
• ファインダーは大きくは無いが、メガネの有無にかかわらず快適に使うことができる。
• キヤノンのメニューモードに慣れている人はすぐに操作できるだろう。そうで無い人でも分かりやすいガイド付きのメニューシステムは明快で使いやすいものだ。

パフォーマンス

• 18-55mm IS STMでテストしたところフォーカスは非常に速く、ライブビューを使った場合も同様だ。

• 露出は信頼性が高く、様々なシーンに対応している。オートライティングオプティマイザを使用するとRAWやHDR撮影を使うことなくダイナミックレンジを拡張する事が可能だ。肌色は良好でカメラから直接良好なJPEGの結果を得ることが出来るだろう。
• ISOノイズ性能…ISO 100?1600の感度でディテールは非常に優れている。ISO 3200に達するまでは感度ノイズに気が付くことはないだろう。ISO 6400は場合によって実用的な画質を得ることが出来る。ISO 12800はまだ実用的な場合もあるだろうが、リサイズやモノクロ写真、RAWによる処理をお勧めする。ISO 25600以上は使わない方が良いだろう。
• ホワイトバランス…AWBはタングステンの照明で僅かに暖色系の結果をもたらす。白優先設定を使うことにより物撮りなどははるかに正確な結果を得ることが可能だ。

結論

このカメラはX8iから大きくアップグレードを遂げている。ライブビュー・通常撮影の両方でフォーカススピードが向上し、ハンドリング、デザインが向上しているので心から驚いている。

新しいユーザーインタフェースも備えており、初心者にも使いやすくなっている。しかし、エントリーレベルのミラーレス一眼と比べてコマンドダイヤルが一つ少ない。もし写真をマニュアル操作で撮影したいと思うのであればEOS 9000Dの方が良いだろう。しかしより大きく高価だ。

X8iと比べてより高価となっているが、大幅な改善点があるので妥当な価格設定だろう。バッテリ寿命も改善しているのでミラーレス一眼よりも秀でているポイントだ。また、素晴らしい画質を提供し、手頃な価格のレンズも多いため素晴らしい選択肢に違いない。

長所：X8iから重要なポイントがアップグレードしている、白優先AWB（物撮りに最適）、連写性能の向上、改良されたバッテリー寿命、印象的なライブビューのAF性能、より良好なグリップと薄いボディでハンドリングが改善されている、優れた画質と発色、45点AFポイント

短所：動画撮影時の電子手ぶれ補正はクロップが大きい（画質に影響）、前後のコントロールホイールが無い、価格はやや高い

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