パナソニック LEICA DG 8-18mmは良い選択肢だが高価でサイズが大きい【海外の評価】

パナソニック製の超広角レンズとしては貴重な防塵防滴仕様であり画質も申し分ないようです。ただし、フードが浅いためか水滴が付きやすいと指摘していますね。撥水・撥油性を持つコーティングを採用していないので水滴は付きやすいのかもしれません。レンズを傷つけないように拭き取るクロスや傷がついても構わないフィルターを付けておくと良いでしょう。

Review by Rychard

私は数か月前にこのレンズのプリプロダクションモデルを使う機会を得た。このレンズのシャープさには本当に感銘を受けたが、発表前だったこともあり写真を公開したりレビューすることが出来なかった。しかし、このレンズが公式発表され、正式モデルを試す機会を得たのだ。

このレンズは1枚の非球面EDレンズ、3枚の非球面レンズ、2枚のスーパーEDレンズ、超高屈折UHRレンズ1枚を含む15枚のレンズで構成されている。358g・88mmの前項でありマイクロフォーサーズ用のレンズとしては小型でも軽量でもない。GH5とのバランスは完璧だが、小型なGX7に装着するとややフロントヘビーだ。鏡筒は頑丈で耐候性を有し、脱着可能なレンズフードと上手い設計になっている。

GH5との組み合わせで雨の中で一時間ほど使用してカメラは完全にびしょ濡れだ。しかし、前玉には水滴が付きやすく、シャッターチャンスを逃すかもしれない。防塵防滴は完璧だ。耐寒性をテストするために冷蔵庫に入れるようなマネは実施していない。

レンズの造りはとても良好だ。7-14mm F4と比較してしっかりとした質感を持っている。

風景写真家にとっての朗報は67mmフィルタースレッドを備えている点だ。パナソニックとオリンパスの7-14mmにはフィルタースレッドが無いため、簡単にフィルターを取り付けることは出来ない。

このレンズはフレアやゴーストを低減するナノサーフェスコーティングを採用している。このコーティングはとても効果的であり、最もシビアな照明条件で撮影しても良好に抑えられている。フレーミング中にゴーストがファインダーに写りこむかもしれないが、撮影時には反映されていないことがある。これはプレビュー中に絞り羽根が作動、絞りが小さくなることでゴーストが発生するためだ。場合によってレンズフレアが起因するパープルフレアが少し見えるかもしれないが、幸いなことに通常は軽微なものだ。全体的にLUMIX G 7-14mm F4からステップアップできる。

歪曲は広角端と望遠端で少し目立つがこのカテゴリのレンズとしては許容範囲だ。中間域では歪曲は気にならない。

色収差の補正は極めて良好だ。

レビューの冒頭で述べたようにこのレンズはとてもシャープで感銘を受けた。中央における画質はF2.8からとてもシャープでまともな性能。F4まで絞るとさらに良くなる。さらに絞るとより改善するが、F4で既に際立って良好であるため改善量は僅か。7-14 F4と同じ絞り値では違いはほとんど無い。四隅の画質も絞り開放からとても良好だ。一般的には絞り開放の四隅はとてもソフトなものだが、このライカレンズには当てはまらない。7-14mmと比較すると明らかに7-14mmの方がソフトだ。これはLUMIX Gが悪いと言うよりはライカが遥かに優れていると言えるものだ。

240fpsのAF駆動はとても高速でGH5との組み合わせでは瞬時に被写体をロックする。とても静かであるため動画カメラマンにとっても完璧だ。

7-14mmにとても似ているズームレンジを持つライカ8-18mmの存在意義を始めは疑っていたが、使ってみると納得し始めた。35mm判換算で16-35mmというズームレンジは多目的に使える焦点距離であり、旅行や常用レンズとしてとても良好なレンズだ。

価格と比較的大きなサイズは多くの人を躊躇させてしまうかもしれない。小型でカジュアルなマイクロフォーサーズユーザーにとってカメラよりも高価なレンズとなってしまうだろう。しかしGH5やE-M1 Mark IIなど最新のハイエンドモデルを使用している場合、高画質で耐候性を有するこのレンズは最良の選択肢となるはずだ。

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