とるなら~写真道楽道中記~

「撮るなら…ここだ!こうだ!これだ!」を探し求めてカメラ片手に写真・機材道楽の備忘録

【レンズレビュー】PENTAX K-1+『APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO』外観編

      2016/11/05

P9820059PENTAX K-1の望遠レンズをどうするか?

D FA★70-200やD FA150-450が妥当な判断だと思うのだが、如何せん重い高いデカイと三重苦。それじゃあお手頃でコンパクトな望遠ズームはと言うと、フィルム時代のFA100-300mmや80-310mmなどで入手経路が限られてくる。その中でも状態が良いレンズに巡り会える確立はかなり低い。

そこで、槍玉に上がるのはサードパーティのシグマやタムロンのレンズ。現在Kマウントにおけるこの手のフルサイズ対応ズームレンズは数本発売されている。どれも70-300mmをカバーしつつ、マクロモードではハーフマクロまでの撮影が可能。さらに2万円以下で手に入る場合がほとんどなので、取っ付き易いのも良い点だ。

そんな中で今回入手したのはシグマの『APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO

同じシグマの『70-300mm F4-5.6 DG MACRO』やタムロンの『AF 70-300mm F/4-5.6 Di LD Macro 1:2 (Model A17)』と比べて価格が高いものの、収差を補正するEDレンズがより多く採用されている『アポクロマート』仕様のレンズだ。

今回はこのレンズを2回に渡ってレビューしてみたいと思う。まずは外観と機能性について

外観

P9820060

メイド・イン・ジャパンがシリアルの下部にしっかりと印字されている。シグマのレンズは一貫して福島県の会津工場にて生産されている。

本レンズのような安価なレンズから高級レンズ群であるArtやSportsなども同様だ。地産地消と捉える事も出来るので、個人的にはシグマを応援していきたい。(今回購入したのは中古だが…、Art18-35mmは買わせて頂きました。フルサイズKマウント出ないかなぁ)

P9820062

側面から見ると一般的な望遠ズームレンズと同程度の全長。

ズームで鏡筒が伸びる上に、フォーカシングでもやや前玉がせり出す構造となっている。無限遠時には引っ込むが接写、特にマクロモードでせり出す状態となる。

ややプラスチッキーな印象を受けるが、ガタつくような感じはしない。金属マウントを採用している。

P9820064

300mmの望遠端+マクロモードの最短距離にフォーカスを合わせた状態。ご覧のとおり、かなり鏡筒が前にせり出す格好になるので、この状態で持ち歩くとぶつける危険性が高い。

マクロモードではハーフマクロの接写性能があり、鏡筒が伸びることで使い難そうな印象を受ける。とは言え、300mmの望遠端ではワーキングディスタンスを十二分に稼ぐことが出来るので、鏡筒が伸びる事での使い勝手はそこまで落ちるものではない。

但し、フォーカシングでフィルター枠が回転するのでPLフィルターを使用する場合にはやや不便。

P9820067

PENTAX K-1に装着するとこんな感じだ。

コンパクトな単焦点レンズと比べると大ぶりなものの、大口径の望遠ズームや超望遠ズームと比べると一回りも二回りもコンパクト。

P9820065

問題になっている、マウント部とK-1ペンタ部との干渉は無かった。

但し、絞りリングとペンタ部との隙間が狭く操作性はやや落ちる。

操作性

安価・軽量・コンパクト(他のKマウントと比べて)な部分は肯定的に紹介出来るのだが、操作性については要注意。

P9820061

このレンズはノーマルモードとマクロモードを切り替えることが出来る。

ノーマルモードでは全焦点距離において一般的な最短撮影距離までしか寄ることが出来ない。しかし、200mmから300mmの焦点距離では「マクロモード」にスイッチを切り替えることで、さらに短いピント距離にフォーカシングする事が可能になる。

このスイッチを切り替えるためにはズームリングを操作して200mm以上の状態にしておかなければスイッチは切り替えることが出来ない。

一度切り替えてしまえば、マクロモードで200mmよりも短い焦点距離へのズーム操作はロックされる。フォーカシングは無限遠からマクロモードまでと幅広くなるので、やや合掌まで遅くなる場合が出てくる。

面倒くさいのはマクロモードを解除する時。

まずマクロモードで使用している最中は、フォーカスリングはもちろんマクロモードでのピント位置となっていると思われる。しかし、このピント位置ではノーマルモードにスイッチを切り替えることが出来ない。無理に切り替えようとすると破損する。

マクロモードを解除するには、まずピント位置をマクロモードから抜け出しておく必要がある。手っ取り早いのはピントを無限遠まで回転させておくと良いだろう。但し、ピントリングを直接操作しようとしても、ボディ側を「AF」にしているとピントリングはボディモーターとギアが噛んでいるので回らない。

ボディ側の切替スイッチで「MF」に設定してから無限遠に合わせるか、空に向かってAFを作動させて無限遠にフォーカシングさせるかしなければならない。

この手間がやや煩雑に感じる。もし手持ちにタムロンのA17をお持ちであれば、まさにその操作性と寸分違わぬものと思って問題ない。

機能性

P9820068

やや煩雑なものの、ハーフマクロを300mmの焦点距離で使うことが出来るのはとても便利。

ややテレマクロレンズとしては長すぎるものの、その分ワーキングディスタンスは取りやすい。

マクロ撮影時にはマニュアルフォーカスでピントを追い込むのも手だが、ピントリングは予想以上にスッカスカで軽い。例えば、レンズフードを逆さ付けしておき、外そうとするとフォーカスリングが回ってしまい接写まで回りきって初めてフードを外すことが出来る。と言った具合。

オートフォーカスはK-1の強力なボディモーターのおかげもあってか、遅いと感じる事は無い。但し、他のボディ駆動レンズ同様で駆動音と微調整の際の鈍さは感じられる。

今回のまとめ

安くて、300mmとマクロモードが使えるとあってとても便利な望遠ズームレンズ。

しかし、その操作性はあまりほめられた物では無い。特にボディモーターと連動しているPENTAX機で使う場合にはマニュアルフォーカスがし辛い点、マクロモードから回帰する操作性にやや不満を感じる。

マクロ撮影と通常撮影が頻繁に切り替わる使い方ならば、ややオススメし難いレンズだ。

とは言え、一時的にガッツリマクロモード。あとは普通の撮影モードと言った感じでメリハリのある撮り方であれば、その煩雑な操作性を感じる機会はぐっと減ると思われる。

PLフィルターの操作性やレンズ鏡筒がとても伸びる点を受け入れられるのであれば、コストパフォーマンスを十分に感じ取ることが出来ると思う。

PENTAX関連記事

 - PENTAX, PENTAX K-1, SIGMAレンズ, カメラ, レンズ, 機材レビュー