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交換レンズよもやま話 M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO【機材レビュー】

      2017/05/18

M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO

個人的な評価

解像力
ボケ
発色
携帯性
機能性
付属品
価格設定

このレンズの強み

  • 大口径 F1.2
  • 安定した描写
  • 極上のボケ味
  • 防塵防滴
  • 高速AF
  • MFクラッチ構造
  • L-Fnボタン

このレンズの弱み

  • 標準単焦点の中ではとても高価
  • サイズが大きい

描写の傾向

解像力・収差補正

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ざっくりと言えば「絞り開放から四隅まで安定した解像感と解像力」。

F1.2の大口径で四隅がこれほど安定しているレンズはマイクロフォーサーズの中では貴重と言えるレベル。

ただし、四隅は非点収差のような像の流れがあるので細部の解像力はまちまちだが(上の写真は四隅をクロップしたもの)、一般的な鑑賞レベルで全く問題ない程度。ピクセルが分かるまで拡大して鑑賞したり、大きくクロップして使わなければ気にならない。

このレンズで解像力を求めるのは野暮ですが、風景撮影などで解像力を気にして使うのならばF5.6~F8.0までは絞った方が良いでしょう。

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軸上色収差の補正は完璧では無いが、一般的な撮影で気になるシーンは極僅か。これはライバルである「LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 ASPH. H-X025」や「30mm F1.4 DC DN|Contemporary」よりも圧倒的に抑えられている。

いわゆる「パープルフリンジ」の主な原因が抑えられているのでコントラストが高まる日中においても絞り開放を使いやすいと言う事ができる。他のレンズと比べてこれは大きなアドバンテージとなる。

ボケ

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このレンズにおける一番の売りと言っても良いポイント。

ピント面から背後のアウトフォーカスに向かって滑らかにボケる描写は一級品。さらにピント距離に関わずレンズ収差の特性は変化せず、安定した後ボケを楽しむことができる。

後ボケと比較して前ボケはやや硬め。前ボケを構図に入れすぎると騒がしくなるので気を付けたい。

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「印象的な雰囲気」と「綺麗なボケ味」は分けて考えて欲しい。パナソニックの「LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 ASPH. 」のような独特の残存色収差とコントラストが高いパンチのある描写とは傾向が大きく異なる。Leica DG 25mmも中々良いレンズですが、場合によって後ボケが騒がしくなるのが玉に瑕。

対して25mm F1.2 PROはアッサリして粗さを感じない描写で、上品な印象を受ける。「レンズの味」を薄めつつも「極上のボケ味」を実現しているので、レタッチ前提な素材としての撮影ならばとても使いやすい。「グラビア的」と言うとしっくりくる写り。

25mm F1.2 PROは白湯で食べる生麺

ラーメンに例えるとLeica DG 25mmは「こってり醤油とんこつラーメン」であり、追加する薬味は自ずと白ごまや紅ショウガに限定される。

一方で25mm F1.2 PROは「極上のこしを持つ生麺を白湯で食べる」ような感じで、追加する味付けは完全に委ねられている。味噌ラーメンにも塩ラーメンにも調理することは出来るが、味付けは調理次第と言った性質のもの。

他社のアポダイゼーション光学エレメントを使ったレンズに似ている

他社で言えばソニーや富士フィルムのレンズで採用している「アポダイゼーション光学エレメント」搭載レンズのようなコンセプトを光学設計で頑張っちゃったオリンパスらしいレンズのような気もします。おそらくストライクゾーンのユーザーはSTFやAPDを求める層と被るはず。「ボケの大きさ」ではなく、「ボケの質感」を重視する人ならばきっと満足するレンズ。

光透過率

F1.2と大口径のレンズながら、思ったよりもシャッタースピードは稼げない。

下記のDxOMarkを参考にすると、このレンズのT値は「LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 ASPH. 」とドッコイ。なるほど、そりゃあシャッタースピードは上がりませんね。(T値とはなんぞや?は下記の参考サイトを参照してください)

暗所におけるシャッタースピードの恩恵にならない反面、日中にF1.2の大口径を使いやすい点はメリットと感じるかもしれません。

サイズ

25 PROとLeica DG 25

レンズ口径を考えるとサイズが大きくなってしまうのは仕方ないことでしょう。と言っても中一光学の「SPEEDMASTER 0.95/25mm MFT」がプリティなサイズでF0.95を実現している。25 PROのサイズ感は光学性能や防塵防滴を含めた機能性が高いと割り切りましょう。

と言ってもそこまで巨大な訳でもなく、E-M1 Mark IIとのバランスはとても良好。中型・小型のマイクロフォーサーズ機に装着するとアンバランス(特にフードを装着すると)と感じるかもしれません。

大きい分、マニュアルフォーカスリングの幅が広かったり、しっかりと手で掴むことが可能です。

Leica25mm+15mm

とは言え上の写真のようなカメラバッグへの収納性はLeica 25mmほどでは無いかなぁと思います。

AF・MF

非常に高速で正確なオートフォーカスが可能。特に像面位相差AFを搭載するE-M1 Mark IIとの組み合わせは凄まじい。

四隅の画質が良好な描写であるためか、隅の測距点を使っても問題無く高速・精確なAFを実現している。もちろんマニュアルフォーカスによるピーキング表示も良好だ。絞り開放における四隅の描写が甘いレンズではこう簡単にはいかないでしょう。

AFで十分快適なフォーカシングが可能ですが、背景にピントが抜けるシーンや極端に暗所の場合はマニュアルフォーカスの方が良いかもしれません。そんな時はMFクラッチを手前に引っ張るだけで切替可能。

このクラッチ構造は時に便利で、特に煩わしい。マニュアルフォーカスが非常に軽快な操作である反面、レンズを交換する時にうっかりフォーカスクラッチがスライドしてしまう点が玉に瑕。

逆光耐性

お世辞にも逆光に強いレンズとは言えない性能。特に強めの点光源がフレームの四隅や枠外にあるとあまり褒められない形のゴーストが発生する。風景撮影で特にゴーストが発生する機会は少ないですが、例えばポートレートやライブ撮影など強烈な点光源が多いシチュエーションでは気になるかもしれません。

一方でフレアはとても良く抑えられており、Leica 25mmよりも良好。ただし補足すると、Leica 25mmにおけるフレアはふわっと柔らかい表現を手助けるツールとして使え宇もので、個人的に好み。

防塵防滴

マイクロフォーサーズにおける標準域の単焦点で防塵防滴仕様はこのレンズのみ。Leica 25mmがリニューアルされた暁には防塵防滴となりそうですが、今のところは唯一の選択肢。

堅牢なボディと信頼性の高い防塵防滴は歓迎すべき点だが、撥水・撥油性の高い防汚コートは採用されていない。悪条件の環境で撮影が多いのであれば撥水仕様のプロテクトフィルターを装着しておきたいところ。

個人的に愛用しているのはマルミのDHGスーパーレンズプロテクト。安価ながら撥水コーティングが施されており、フィルターによるコントラストの低下は極僅か。

参考ページ

価格

正直に言えばちょっと高い。ちょっと高いよなぁ~と思いつつも、この美ボケと使い勝手を味わってしまうと価格のことは綺麗サッパリ忘れてしまう。

一つ注意点を挙げるとすれば「F1.2の大きなボケ」を期待して購入すると価格差(LeicaやSIGMAなど)ほど描写に変化が無いかもしれません。前述したようにT値がやや暗いので高速シャッタースピードを求めて購入する場合も要検討。

このレンズは買いか?

私はこのレンズを手に入れて満足しており、今のところ手放す予定はないレンズとなりました。

このレンズの購入する要素は大きく分けて二つ。

解像感と美ボケの両立したレンズ」と「標準単焦点で高機能・高耐久のレンズ」というポイントで、全ての要素が高水準にまとまったマイクロフォーサーズ用の標準単焦点。ただし、お値段が高め。

フルサイズのイマドキ(開放からしっかり使える)な標準単焦点と比べるとボケ量は多くないので、前述したようにそれを期待して買うと失敗する。言ってしまえばボケ量だけならF1.4やF1.8のレンズでも十分で、極論を言えばフルサイズの1万円台の方がより大きいボケ量を得ることができる。

しかし、標準単焦点で「サイズ」と「描写」と「機能性」がバランス良く纏まっているレンズはフルサイズでも貴重な存在。「ボケ味が良くて解像感が高く、高速で静音性の高いAFであり防塵防滴仕様のF2.4単焦点レンズ」なんてフルサイズにはないでしょう?

この贅沢な仕様のレンズに12万円の対価を払う事ができれば「買い」で、もう少しピンポイントにレンズのスペックを追い求めるならより安価なレンズの方がオススメです。

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レンズデータ

レンズ仕様

焦点距離 25mm(35mm判換算50mm相当)
レンズ構成 14群19枚(スーパーEDレンズ 1枚、EDレンズ 2枚、E-HRレンズ 1枚、HRレンズ 3枚、非球面レンズ 1枚)
防滴処理 防塵防滴機構
フォーカシング方式 ハイスピードイメージャAF(MSC)
画角 47°
最短撮影距離 0.3m
最大撮影倍率 0.11倍(35mm判換算0.22倍相当)
最近接撮影範囲 157 x 118mm
絞り羽枚数 9枚
最大口径比 F1.2
最小口径比 F16
フィルターサイズ Ø62mm
大きさ 最大径×全長 Ø70 x 87mm
質量 410g
同梱品 レンズフード(LH-66B)、レンズキャップ(LC-62F)、レンズリアキャップ(LR-2)、レンズケース(LSC-0811)、取扱説明書、保証書

MTFチャート

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レンズ構成図

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