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画質に妥協の無いコスパ抜群超望遠ズーム 100-400mm DG OS HSM フルレビュー【機材レビュー】

      2017/05/17

  • 2017.5.2:「ライトバズーカ」として新しいカテゴリを打ち立てたシグマの「100-400mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary」の使い勝手と描写性能をまとめたページを作成しました。

個人的な評価

解像力
ボケ
発色
携帯性
機能性
付属品
価格設定
  • ズームレンジ全域で安定した解像力
  • 色収差が少ない
  • 簡易防滴
  • 直進ズーム
  • 400mmをカバーする超望遠としては軽量
  • 400mmをカバーする超望遠としては安価
おススメ度
95%

「これは売れるだろうなぁ」と感じる描写と携帯性と価格。”社外製レンズ(sd Quattroにとっては純正)”というポイントを考慮してもおススメできるもので、このスペックをこの価格帯で切り込んできたシグマには素直に拍手を送りたい。

外観

外装と機能

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基本的に150-600mmと同様(リミッターの詳細は異なります)。

一緒のはずだが、スイッチの操作がやや軽くなっている。カメラを持ちながら操作しやすい反面、うっかりスイッチを弄ってしまうこともありそう。

う~ん?と思って触っているとスイッチが真ん中へ移行する時だけトルクが少なくなっていることを発見。なるほど、これは慣れてしまえばファインダーを覗きながら切り替えやすいかもしれない。

ズームロックとAF/MFの切替スイッチには色付けされており一見してどの状態にスイッチがあるか判断できるようになっている。

マウント部には150-600mm|Cと同様の簡易防滴として機能するゴム製スカートが備えられている。よそ様のようなゴムシーリングでは無いので、どれほど防滴として機能すかは謎。まあ、あまり期待しない方が良いでしょう。

フォーカスリング

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150-600mm|Cのような心もとない操作性ではなく、切込みの入ったフォーカスリングの操作性は比較的良好と言えるもの。抵抗感が強く、滑らかなな操作性とは言えないものの、回転角の大きさと相まって繊細なピント面の調整には向いている。

フォーカスリングによる回転角はおよそ135°程度で回転角の配分は近接側「1.6m~6m」と無限遠側「6m~無限遠」では5:5程度。「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」の220°もある回転角で正確な微調整とまではいかないものの、フルマニュアルでクイックなフォーカス操作をするには程よい。

近接・無限遠のどちらで使っても同じようなフォーカス速度である反面、どちらかを専門的に使うのであればやや遅いと感じるかもしれない。

カスタマイズ

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USB Dockと接続することで、ファームウェアアップデートやAFリミッターの設定、AF微調整などが可能。

中でも手ぶれ補正の効き目やAF速度のバランス調整などは純正レンズには無い面白い機能なので、シグマ系レンズを揃えるのであればUSB Dockを購入してカスタマイズをお勧めしたい。

特に光学性能に影響が出る訳ではないので中古で手に入れるのもあり。

鏡筒の伸び方とF値の変動

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ズームの回転角はおよそ70°程度で広角端から望遠端まで迅速にズーミングするには使い勝手が良い。

回転角の配分は200-300mmの間が元も大きく、100-135mm間と200-300mmが同程度で300-400mmの回転角はとても小さい。これは広角側の画角は微調整に重点を置き、望遠側は迅速な画角変化に重点を置いていると考慮すると理にかなっている。

フードを掴んで直進ズームのように扱う場合にも、この恩恵を受けやすい。

焦点距離 100-115mm -220mm -400mm
開放F値 F5.0 F5.6 F6.3

開放F値の変動は極めて妥当なもので、特に良くもなければ悪くもない。例えば「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」は175~300mmの間でF5.6だったりする。100-400mm DG HSMが230~400mmの間で開放F値が1/3段だけ暗い「F6.3」が際立って悪いと感じる事はまずないでしょう。

参考:競合レンズのF値変動推移

F4 F4.5 F5 F5.6
70-300 IS II 70-77mm 78-105mm 106-175mm 176-300mm
70-300 IS 70-84mm 85-134mm 135-224mm 225-300mm
70-300L 70-103mm 104-154mm 155-228mm 229-300mm
70-300 VC 70-103mm 104-159mm 160-217mm 219-300mm

フード

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プラスチック製のフードは直進ズームに対応できるように掴みやすくデザインされている反面、フードの直径が大きく嵩張る印象を持つ。

鏡筒の長さと比べて1/3程度の長さは70-300mm系のフードと比べて長さはあまり変わらない。

個人的にこのフードのデザインは好みで、ありきたりな円筒形のフードよりも良い。

α7 II ILCE-7M2に装着

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ミラーレス一眼の装着するとやや大きく感じるものの、フルサイズ対応の100-400mmと考えるとまだまだ軽量。

MC-11経由で装着しているのでレンズの全長はかなり長く感じるが、実際に手に取って使うとそこまで苦にならない。カメラのグリップのみで保持しようと思うとかなり重いので、左手をしっかりレンズに添えて支えてやりたいところ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ネックはやはり三脚座がないこと。

もともと三脚に据え付けて撮影するような性質のレンズではありませんが、スローシャッターで使いたいシーンでは不利。しっかりとした三脚や雲台を使うか、別途レンズを固定できるアクセサリを使わないとシャッターショックを拾いやすい。

α7R II ILCE-7RM2やα9 ILCE-9は完全電子シャッターのショックフリーな撮影が可能であるため使いやすいかもしれません。

描写

解像力

100mm

F5.6

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絞り開放から四隅まで安定した描写で、批判すべき点が無い。倍率色収差は気にならないし非点収差やコマ収差による像面の流れも無い。

さらに拡大して確認すると、やや線の太さを感じる。2400万画素のα7 IIではあまり気にならなかったが、3600万画素や4200万画素のカメラで撮影するとまた違った感想を持つかもしれません。

EOS 6DやD750などの軽量で程よい有効画素のフルサイズ一眼レフとは相性が良さそうだ。

F8.0

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F5と同様で描写にあまり違いは見られない。これは「甘い描写がシャープにならない」という訳ではなく、「絞り開放の描写が良好過ぎてあまり改善しない」という言い方が正しい。実に良好な解像力。

コントラストが強まったかな、という感じはするが日照条件にもよるので言及は出来ない。

F11

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F8と同様。

Contemporaryシリーズとは言えSLDガラス(特殊低分散ガラス)を4枚も使って贅沢に色収差を補正してるだけはある。例えば他社の70-300mm系の望遠ズームは1枚しか採用していない。

それよりもやや高価なレンズとはなってしまってしますが、安価な望遠ズームとは差を感じる事ができる描写のはず。

F16

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F11と同様。この程度のクロップであれば回折による影響は見られないので被写界深度の調整でガッツリ絞っても良さそうだ。

F5・F11の四隅 比較

F5(左):F11(右)

見比べても違いが分からなかった。総じてこのレンズにおける広角端の描写は非常に良好と言えるものでしょう。特に絞る必要性を感じられない解像力をこの価格帯で登場させたシグマには拍手喝采だ。

400mm

F6.3

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100mmと同じ条件で撮りたかったものの、画角的に木が納まりきらなかったので電柱をパチリ。

100mmと比べるとフレームの端の方でややソフトな傾向を見せている。とは言え、そんな重箱の隅を楊枝でほじくるような真似をしなければ問題無いレベルでごく僅かにソフトと感じる程度。

ただし、3600万画素や4200万画素になるともう少し粗が見えてくるかもしれない。

F8.0

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F6.3と同傾向で四隅の端の画質はそこまで変化しない。

F11

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F6.3と比べると四隅の端の画質が安定してきている。他はあまり変わり無し。

F16

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100mmと同じく、この程度のクロップでは回折の影響を感じにくい。

F6.3とF11の四隅比較

F6.3(左):F11(右)

2段絞る事で僅かに改善しているように見えますが、開放から良好であまり顕著な差ではありませんね。

400mmの望遠端は、広角端とあまり差が出ないまでに描写性能は維持されている。これは特に望遠側を重視したいカテゴリのレンズにおいて重要なポイントで、F6.3から安心して使えることは素晴らしい。

前後のボケ質

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絞り開放の場合、ピント面の前後関係によって2線ボケが目立つ可能性がある。

ただし、絞り込むなり前後に移動してボケを調整すれば収束する場合も。2線ボケが発生する場合、より高級なレンズよりも少しざわつく。

100mmの広角端と400mmの望遠端で見比べると、心なしか望遠端の方がボケが綺麗な印象。あくまで主観的な感想です。

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2線ボケはシーンによって目立つ場合もあるが、極端にざわつく程ではない。比較的接写性能の高いレンズなので、しっかり近接して大ボケを狙えば目立つことは少ないはず。

一方で野鳥などの野生生物を撮影する距離感の場合、背景がざわつくシーンが多いかも。その場合には1段絞ればある程度安定したボケ描写になるので、撮影前に調整しておきたい。

玉ボケ

絞り開放にて焦点距離別にパチリ。

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望遠側にズームするにつれて四隅に口径食が目立つようになる。しかし、口径食の形は違和感のない自然な歪み方で特に気にならない程度。

歪曲・周辺減光

歪曲は全体的に糸巻き型。

極端に歪曲しているわけではないので、目立つシーンはごく限られていると思われる。

周辺減光はα7 IIで使う限りは特に目立たない。

AF

フォーカスレンズの移動速度は非常に高速で、ボディ環境が良ければ快適なフォーカシングが可能という印象。ただし、EF-Eアダプター「MC-11」を介して使用すると話がやや異なってくる。

α7 IIにおけるAF検出輝度範囲は-1~20EV(F2.0レンズ使用時)と暗いシーンにはあまり強くない。特にこのレンズの集光能力は望遠側でF6.3(T値はもっと落ちるかも?)と暗いため、暗い屋内や日陰ではやや厳しいAF速度。

しかし、最新の一眼レフ機を使うユーザーのレビューを見ると純正に負けず劣らずのAF速度という意見が多い。あまり心配する必要は無いでしょう。あえて言えばUSB Dockを使ってAF速度を「速度重視」にすればよりAF速度を稼ぐことが出来るかもしれません。

まとめ

長所:ズームレンジ全域でF値を問わず安定した解像力、色収差の問題が無い、周辺減光が少ない、MC-11でデジタル補正適用可能、カスタマイズ可能、簡易防滴

短所:α7シリーズのモデルによってはAFが遅い、ケースが付属しない、防塵仕様ではない

競合する150-600mmや純正の100-400mm、80-400mmと比較して安価で軽量で画質は申し分ない。コントラストが高いので鉄道写真や飛行機など人工物とは相性が良さそう。一方で野生動物の毛並みまで解像させようと思うと、線が太いと感じるかもしれません。

70-300mm系のレンズと比較して高価でやや重たいが、描写性能が高く400mmまでをカバーしている。レンズラインナップの間隙を突いたシグマらしいスペックであり、画質と価格に妥協する事無く容赦の無い会心の一撃を放った。「ライトバズーカ」というフレーズを定着させるのにこれほど最適なレンズはないでしょう。

注意点は他の超望遠ズーム同様、低照度の屋内スポーツなどでシャッタースピードを稼ぎ辛い、古い一眼レフのAFセンサーでは「F6.3」という暗さがネックになる可能性がある。また、防塵仕様ではないので”堅牢性”というポイントでは純正レンズに見劣りする部分がある。70-300mm系と比較して重量は大台に乗っているため、その点は十分に考慮してほしい。

特に「このレンズならでは」という弱点が無く、とても高水準にまとまっている。これで買いやすい価格設定なのだから「オススメできるレンズ」と言うほかない。

購入早見表

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レンズデータ

レンズ仕様

レンズ構成 15群21枚
最小絞り(W端) F22
フィルターサイズ φ67㎜
画角(35mm判) 24.4°­ – 6.2°
最短撮影距離 160cm
最大径 × 全長 φ86.4㎜ × 182.3㎜
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最大倍率 1:3.8
重さ 1,160g
電磁絞り
テレコン対応
簡易防滴
MC-11対応
USB Dock対応

MTFチャート

レンズ構成図

歪曲

周辺光量

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