Phototrendが富士フイルム「FUJIFILM X-E5」のレビューを公開。前モデルと比べて大幅に高価な製品となってしまったものの、携帯性と性能を高次元で両立した魅力的なカメラと評価。
Phototrend:Test Fujifilm X-E5 : la meilleure alternative au X100VI ?
- 外観:レンジファインダーのような外観を持つコンパクトなAPS-Cミラーレスカメラ。新しいXF 23mm F2.8 R WRレンズを装着すると、交換レンズ式のX100VIに似た外観となり、ボディ前面のデザインも驚くほどX100VIに近い。
- 質感:X-T50やX-T5と同じく、X-H2をベースとした設計。4020万画素のAPS-Cセンサーと最新世代のX-Processor 5を搭載しており、基本仕様は同一。X-E5はX-E4よりも750ユーロ高価で販売され、価格上昇の理由がある程度説明できる。
- バッテリー:バッテリーは他のXシリーズ機と同じくNP-W126Sを採用。最大撮影枚数は通常モードで310枚、実用上は400枚程度が限界であり、バッテリー寿命はそれほど長くない。また、直射日光下ではカメラ本体が熱を持ちやすい傾向がある。
- インターフェース:SDカードスロットはUHS-IIに対応したものが1つ搭載されているが、バッテリーと同じ場所にあり、三脚装着時にはアクセスしにくい。その他、3.5mmジャック、USB-C(データ転送・充電兼用)、マイクロHDMIを装備。ヘッドホンジャックは非搭載だが、USB-C経由での変換アダプターが付属。
- 携帯性:幅12.5cm、高さ7.3cm、厚さ3.9cm、重量434g(バッテリー・カード込み)と、軽量かつ洗練されたデザイン。XF 23mm F2.8 R WRを装着しても全体重量は500g以下であり、手ぶれ補正機構付きボディとしては非常にコンパクトである。
- グリップ:X-E4ではほぼ無かったグリップが強化され、持ちやすさが向上している。
- 操作性:カスタマイズ可能な小型レバーにより、ファインダーモードや画像比率の切替、デジタルテレコン(1.4倍/2倍)の起動が可能。長押しで機能起動も可能。周囲には設定可能なボタンを配し、フィルムシミュレーションを選べる小型ダイヤルも搭載。選択中のプロファイルは上部の窓から視認できる。ただし、ファインダー検出部が親指で隠れると画面がオフになる点は要注意。シャッタースピード・露出補正ダイヤルを装備し、AFモード切替スイッチもX100VI同様に左側に復活。Bluetoothペアリングは底部ボタンと表示/戻るボタン長押しの両方でアクセス可能。
- 手ぶれ補正:5軸手ぶれ補正機構を搭載。X-E4の欠点を解消し、X-T50同様に最大7段分の効果を理論上実現する。実地テストでは、XF 23mm F2.8 R WRと組み合わせた手持ち撮影で1秒露光(約4段相当)が可能であった。
- ファインダー:236万ドットのOLED電子ビューファインダーを搭載。特に大きくも高精細でもないが、直射日光下では実用性が高い。「クラシック」ビューファインダーモードでは、赤色のデジタル表示や露出ゲージを備え、フィルム一眼レフ風の表示が可能。
- モニター:3型のダブルヒンジ式LCDを搭載し、ローアングルやハイアングルの撮影も容易。180度上方向に可動。解像度はX-E4の162万ドットよりも低い104万ドットである。
- メニュー:記載なし。
- フォーカス:X-T5やX100VIと同様に、ハイブリッドAF(位相差+コントラスト)方式で425点の測距点を備える。AFは高速かつ正確で、瞳検出も非常に優秀。X-E4からの進化は大きい。ただし、低照度ではAFが遅れやすく、シャッターチャンスを逃す場面もある。
- 連写性能:メカシャッターで1/4000秒、電子シャッターでは1/180,000秒まで対応。ローリングシャッターやバンディングは依然として発生する。電子シャッターで13コマ/秒、メカで8コマ/秒の連写が可能。X-S20の20コマ/秒より劣るが、X-T50と同等。RAWでは約20枚、JPEGでは最大1000枚連写可能だが、バッファはすぐに飽和しやすい。速度維持には、8.9コマ/秒の電子シャッターまたはメカ8コマ/秒モードを推奨。
- 解像性能:X-Trans CMOS 5 HRセンサー(40.2MP)により、APS-Cとしては最高水準の解像性能。ディテール描写力が高く、大幅なトリミングにも耐える。ただし、160MPピクセルシフトは非搭載である点は上位機種との差。
- 高感度ISO:ISO 125~12,800が常用域。拡張で64~51,200まで対応。ISO 1600からノイズが現れ、ISO 3200ではやや目立ち始める。ISO 6400で最もノイズが強く、ISO 12800以降はディテール低下が顕著。ISO 25600以降はノイズが遍在するが、他Xシリーズと同等の性能である。
- ダイナミックレンジ:低照度では-4EVでも色ずれが少なく復元可能。ただしノイズもすぐに出る。ハイライト側は+2EVまで確実に回復でき、+3EVでも画像は使用可能だが、色ずれが大きい。実際の撮影では白飛びも散見された。
- ホワイトバランス:ホワイトバランスは非常に正確で、露出計の精度も高い。室内撮影ではやや露出不足になることもあったが、問題とはならない範囲である。
- JPEG:発色は良好で、富士フイルム特有の20種のフィルムシミュレーションも魅力。
- 動画:最大6.2K 30fps(1.23倍クロップ)・10bit 4:2:2記録に対応。4K・FHDでは60fps撮影も可能(1.14倍クロップ)。最大ビットレートは200Mbpsと、X-T50などより劣るが、EOS R7よりは高い。画質は満足できるが、動体にはローリングシャッターが顕著。手ぶれ補正は光学補正付きレンズでこそ真価を発揮するが、補正なしレンズではセンサー単体では補いきれない。
- 作例集:リサイズ多数。
- 総評:X-E5は携帯性と性能を高次元で両立した魅力的なカメラ。AF、手ぶれ補正、画質、動画機能すべてにおいて非常に高評価に値する。特にXF 23mm F2.8 R WRとの組み合わせでは、コンパクトさと俊敏さが際立ち、ストリートフォトに最適である。一方で、前モデルより大幅な値上げがされており、X-T50との仕様差もほとんどない点がネックである。価格がより抑えられていれば、より幅広い層に薦めやすい製品であった。
2025年7月に発表されたFUJIFILM X-Eシリーズの最新モデル。
X-T50と同じく、X-H2由来のイメージセンサーとプロセッサを搭載し、X-Eシリーズでは初となるボディ内手振れ補正にも対応。さらに前モデルには無かった「フィルムシミュレーションダイヤル」「コントロールレバー」「MCSスイッチ」などが追加されています。
また、「フィルムシミュレーションレシピ」「クラシックビューファインダーモード」「サラウンドビュー」など、第五世代のカメラとしても目新しい機能を実装。X-E4より販売価格が大幅に高くなってしまったものの、それ相応のカメラ。(ただし、ファインダーやモニターのスペックは従来通り)
Phototrendのレビューは、従来のX-Eシリーズよりも付加価値が高く、X100に近いカメラとなった模様。ただし、モニター解像度の低下などを指摘。ローリングシャッターの影響が強いため、動画撮影や高速連写などの用途では他の選択肢も検討したほうが良さそうです。
X-E4の2倍近い価格、X-T50やX-T5に近い価格帯であることを考慮すると、(今回は言及していませんが)防塵防滴やファインダーの仕様は少し気になるかもしれませんね。
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主な仕様
イメージセンサー | タイプ:X-Trans CMOS 5 HR 有効画素:4020万画素 |
処理エンジン | X-Processor 5 |
センサー除塵 | 超音波振動 |
手振れ補正 | イメージセンサーシフト機構 中央7.0段、周辺6.0段 |
ISO | ISO125~12800 拡張 64-51200 |
ストレージ | SD UHS-II |
AF | 検出方式:インテリジェントハイブリッドAF 測距点:13×9/ 25×17 測距輝度範囲: -7.0EV |
フィルムシミュレーション | 20モード |
被写体検出 | 動物/鳥/クルマ/バイク&自転車/飛行機/電車 |
シャッター | メカニカル:15分〜1/4000秒 電子先幕:15分〜1/4000秒 電子:15分〜1/180000秒 |
フラッシュ同調速度 | 1/180秒以下 |
連続撮影速度 | 電子シャッター 約20fps(1.29xクロップ) 電子シャッター約13fps メカニカルシャッター 約 8fps |
連続撮影枚数 | 約20fps 非圧縮RAW:17 ロスレス圧縮RAW 32 圧縮RAW:66 |
ファインダー | サイズ:0.39型 解像度:約236万ドット 倍率:0.62倍 |
モニター | サイズ:3.0インチ 解像度:約104万ドット 可動方式:チルト式 |
動画フレームレート | 6.2K 30p 4K 60p ALL-Intra/Long-GOP |
動画出力 | MOV: HEVC/ H.265、MPEG-4、AVC/ H.264 MP4: MPEG-4、AVC/ H.264 |
USB | USB3.2 Gen2x |
マイク/ヘッドホン | マイク:ø3.5mm ヘッドホン: |
HDMI | タイプD |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver. 4.2 |
その他ポート類 | ホットシュー |
バッテリー | タイプ:NP-126S 撮影可能枚数:約310枚 |
サイズ | 124.9×72.9×39.1mm |
重量 | 本体のみ:396g バッテリー含:445g |
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