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絶景を贅沢に写す超広角 EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM【評価・作例】

更新履歴

  • 2017.4.17:全体的にページを改訂。Flickr作例を追加。
  • 2016.9.14:全体的にページを改訂、参考リンクを多数追加。

レンズの特徴

解像力
表現力
機能性
携帯性
価格
  • ステッピングモーター搭載
  • フルタイムマニュアル
  • 手ぶれ補正4段分「IS」搭載
  • プラスチックマウント
オススメ度
90%

APS-CのEOSシステム(Kissや9000D・80D系)における超広角ズームの最有力選択肢。高機能で高い描写性能を持っており、尚且つ社外製レンズと比べても安価。F値がやや暗い点とプラスチック製の鏡筒・マウントに目をつぶれば携帯性の良さが見えてくるのでKissや9000D系との相性が良い。明るさが必要であれば社外製レンズを考慮した方が良い物の、一般的な風景撮影で使う場合には全く問題ない使い勝手。

参考リンク

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レンズデータ

レンズ仕様

画角(水平・垂直・対角線) 97°10'〜64°30'・74°10'〜45°30'・107°30'〜74°20'
レンズ構成 11群14枚
絞り羽根枚数 7枚
最小絞り 22〜29
最短撮影距離 0.22m
最大撮影倍率 0.15倍
フィルター径 67mm
最大径×長さ φ74.6mm×72mm
質量 240g
手ブレ補正効果
(CIPAガイドライン準拠)
4段分

MTFチャート

mtf10-18

レンズ構成図

lens-construction10-18

 

サードパーティよりもコスパが良い純正広角ズーム

Check Points

Good

  • 良好な解像力
  • 良好な逆光耐性
  • 静音性と高速性を両立するステッピングモーター搭載
  • 手ぶれ補正搭載
  • フルタイムマニュアル
  • サードパーティ製をも凌ぐコストパフォーマンス

Bad

  • フードが別売り
  • 電子制御式のピントリングの操作感

描写性能

解像力

広角端10mm

開放から際立って良好な解像力を示す中央部とかなり良好な解像力を示す周辺部なので、開放からしっかり使えるレンズと言っても過言ではない。絞る事でさらに解像力が立ち上がり、F5.6?F8付近がスウィートスポットとなる。

絞る事で大きく改善するというよりは、絞らなくてもしっかり解像するという印象。

中間域

傾向は広角端同様で、絞り開放からピークをF5.6としてF8までは解像力を維持している。

望遠端(18mm)

広角端や中間域と比べて全体的に解像力は「若干だが」落ちる。あまり気にする必要がない程度で、解像力の傾向は他の焦点距離同様。ピークはF5.6.

色収差

ズーム全域においてフレーム全体が良く補正されている。特に高輝度でハイコントラストな部分においてもアラーフリンジは目立たない。

歪曲・周辺減光・逆光

歪曲

広角10mm側で樽型歪曲がやや大きく、直線的な被写体を写すと曲がって見えてしまう。逆に望遠端は糸巻き型の歪曲だが、とてもよく補正されているので問題はない。

広角端の樽型歪曲もデジタル補正しやすいものなので、気になるのであれば補正をかけるとスッキリ解消する。

周辺減光

ズーム全域で絞り開放時は1段?1.5段程度の減光が確認できる。歪曲と同じくデジタル補正を適用しやすいので気になるのであれば「周辺光量補正」をオンにしよう。F5.6まで絞れば自然と解消する。

逆光

驚くことに、広角レンズながら逆光耐性は高く、ゴーストの問題はシーンを選ばないとあまり発生しない。太陽のような強烈な光源をフレームに入れた場合にややフレアっぽくなる。

外装・機能性

外装

高品質なプラスチック製の鏡筒が軽量化につながっており、レンズ全体でわずか240gというとても機動力の高い重量感を実現している。

マウントまでプラスチックな点はいささか強度に不安が残るものではあるが、これだけ軽量なレンズであるのでプラマウントへの負荷は少ないと思われる。

AF・MF

他のEF-Sレンズ同様に、ステッピングモーター(STM)を採用している。静音性と高速性を両立しており、特に広角レンズにおいてはかなり早く感じる。

インナーフォーカスを採用しているので、フィルター枠は回転しない。C-PLフィルターを多用する広角レンズとしては使いやすいポイント。

ピントリングによる操作は電子制御されたSTM駆動なので、リングUSMなどに比べると操作性はやや落ちる。フルタイムマニュアルも機能制限されるので、マニュアル操作を多用するならば実際に触って確認した方が良い。

手ぶれ補正

広角レンズとしては珍しく、手ぶれ補正を搭載しているタイプ。実際に3段分程度の補正効果が見込めるので、手持ちのスローシャッターを使いやすいのはありがたい。

総評

APS-C専用の超広角ズームレンズでは初めて手ぶれ補正搭載型のレンズとなる。

非球面レンズやUDレンズを搭載してステッピングモーターと手ぶれ補正4段分。これで実売3万円ちょいの現在はかなりお買い得なレンズだ。ハッキリ言ってシグマ等のサードパーティ製広角レンズと比べても金額の差がない、寧ろ安いくらいのレンズ。解像力をパソコンでDLOを適用させる事で伸びしろを持っている点も純正ならではの特徴だ。

APS-Cセンサーのカメラで今後もやっていくなら十分に検討出来る。特にフルサイズ対応の大きくて高くて重いレンズと比べると、コストパフォーマンスは段違い。

EOS Kissや2桁Dユーザーで、超広角レンズを探しているのであればこのレンズを選択して間違いないだろう。

競合レンズ

EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM

リングUSMをAF駆動とする本レンズよりもグレードが高いレンズ。

ただし、逆光に弱かったり、手ぶれ補正が非搭載、広角端の周辺部が甘かったりと設計の古さは否めない。また、価格がかなり高くなってしまうのであまりおススメはできないかもしれない。

リングUSMでフォーカシングされるので、ステッピングモーター駆動によるレンズよりもマニュアルフォーカスの操作は良好。

10-20mm F3.5 EX DC HSM

全域で開放F値がF3.5に固定されている使いやすいシグマの超広角ズーム。

サイズはフードを含めてかなり大きく感じるものの、手頃な価格と開放F値固定は魅力的。駆動方式は10-22mm USM同様、超音波モーターとダイレクトなピントリングの操作が可能。

とは言え、10-18mm STMのコスパが良すぎるので、おススメは10-18mm。

8-16mm F4.5-5.6 DC HSM

コスパ良好の本レンズに対抗するとしたら、シグマのこのスーパー広角レンズ。他の超広角レンズよりも画角の広い8mmを実現。

強烈なパースを求めるのであれば、現在これ以上の選択肢は存在しない。価格がやや高く、全体的にレンズが暗くなってしまう上に手ぶれ補正が搭載されていない。シーンによってはカメラを固定できる三脚が必要な点は留意しておこう。

また、出目金レンズなので保護フィルターが装着できなかったり、逆光に弱かったりする。

AT-X 12-28 PRO DX

APS-S用レンズとしては珍しいF2.8通しの大口径ズームレンズ。

さらに価格は10-18mmにちょっと足せば手に入る価格も魅力的。とはいえ、この画角ではボケに大きな差が付くほどのF値の差では無い(望遠端の28mm+F2.8では差が出る)。

手ぶれ補正が搭載されていないので、手ぶれを抑制するシャタースピードを維持したいというのであれば素直に10-18mmをチョイス。どうしてもボケを大きくしたい「動体ブレ」を抑えるシャッタースピードに維持したいという明確な目的があればコチラをチョイス。

トキナーのレンズは全体的に逆光に弱い傾向があるので、その点は作例を要チェック。

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