DPReviewがソニー「α1」のレビューを公開。欠点も挙げつつ、「スピード、解像度、信頼性、総合的な画質」を兼ね備えたカメラとしてベストなプロ向けモデルと評価(93% GOLD)しています。
好きなところ
- 高解像で良好なダイナミックレンジを持つ優れた画質
- 素晴らしい画質と機能性の良好な8K・4K動画
- 画質を損なわない高速電子シャッター
- 本当に優れたAF
- 大型の高解像電子ファインダー
- 堅実なエルゴノミクス
・良好な操作性
・コンパクトサイズ- 応答性が良く、優れたメニューシステム
- 静止画と動画を分離してカスタマイズ可能
- デュアルCFexpress A/SD UHS-IIスロット
- ロスレスRAWに対応
- 1/400秒のフラッシュ同調速度に対応
- 1/200秒で電子シャッターのフラッシュ同調が可能
- 有線・無線の充実した通信機能
- HEIF出力に対応
好きでは無いところ
- 背面モニタがこの価格帯としては少し低解像
- 30コマ秒連写は圧縮RAWのみ
- 30コマ秒に対応するレンズは限定される
- ピクセルシフトマルチショットはパソコンで合成必須
- C-AFや高fps時にファインダー画質が低下する
- 様々な被写体検出はマニュアルで切替が必須
- バッテリーライフは競合モデルと比べて問題ない程度
評価
ソニーはあらゆるプロフォトグラファーのニーズを満たすことができる1台のカメラモデルを作り上げたのか?我々はそう思っている。
だからといって、すぐにすべての機材、車、あるいは腎臓(あるいはそのすべて)を売ってでもα1を手に入れるべきなのか?ここで少し考えてみよう。今回のテストで、ソニーα1が非常に効果的な写真撮影の道具であることが明らかになった。5000万画素の解像度は美術品の複製をしないほとんどの人にとって十分なものだ(そして、美術品の複製をする場合、2億画素の高解像度モードで十分だ)。最大30コマ秒の連写速度と見事なAFにより、スポーツの試合で選手を撮影したり、枝にとまる鳥の最適な瞬間を捉えることができる。8K動画は、超高解像度の映像だけでなく、低解像度の映像も美しく仕上げることが可能だ。そして超高速電子シャッターは、どんな状況でも画質に影響を与えることなく、静かに撮影することができる。
そして何より、これまでのソニーカメラで問題となっていたインターフェースの遅延がないため、気が散ることなく写真を撮ることができる。そして、スポーツタイプのデジタル一眼レフカメラに期待されているような、ピントや露出に対する信頼感を与えてくれるものだ。もちろん、これまでのデジタル一眼レフカメラを使っていた人にとって、ブラックアウトなしでの高速撮影には慣れないかもしれないが、信じられないほど簡単にアクションを追従することができる。
注目すべきスペック以外にも特筆すべき点が多い。メカニカルシャッターは、フラッシュ同調で1/400秒(他社は1/320秒)を実現し、音はきれいで遮音性も高い。新しいメニューは見事に整理され、タッチ操作に対応している。フォーカスダイヤルとドライブモードダイヤルのデザインが一新されたのは歓迎すべきことだ。
α1に搭載されている使い勝手や機能は、フラッグシップモデルとしての地位と価格を正当化するものであり、既存のニコンD6やキヤノンEOS-1D X Mark IIIといったフラッグシップデジタル一眼レフカメラと肩を並べる(解像度や速度が上がれば、それ以上になるかもしれません)ものと言える。
もっとも、ニコン「Z9」やキヤノン「EOS R3」といったミラーレス機がα1とほぼ同等の性能を備えて登場する可能性があるので、もう少し様子をみる必要がある。率直に言うと、カジュアルユーザーの多くはソニー「α7R IV」や「α9 II」、キヤノン「R5」など、解像度とスピードのいずれか、あるいは両方を兼ね備えた安価なモデルで十分に対応できると思う。しかし、α1はスピード、解像度、信頼性、そして総合的な画質を兼ね備えており、他のカメラよりも一歩先んじている。
このように、高解像度と高速性を1台のボディでほぼ妥協せずに実現したいと考えているプロやハイアマチュアにとって、最も適したカメラと言えるだろう。
EOS-1D X Mark IIIと比べて
比類のないバッテリーライフ、優れたエルゴノミクス、光学ファインダーを好むユーザーにとっても素晴らしい撮影体験を提供してくれるカメラ。しかし、ソニーα1は、よりコンパクトで(縦位置グリップは内蔵していないが)、静止画と動画の両方ではるかに高い解像度を持ち、アクション写真のための高速連写が可能だ。ライブビューモードのAFはα1と互角だが、主にファインダーを使って撮影するのであれば、ソニーの方が信頼性が高いと感じる。
Nikon D6と比べて
まだ完全にはテストしていないが、前モデルのD5の経験から。
ファインダーのAFシステムはカバーする範囲が狭く、α1よりもオートフォーカスポイントが少ないために精度が低い。にもかかわらず、追従性と正確性の点で実に優れていると予想している。また、バッテリー駆動時間はα1よりもはるかに長く、ニコンの操作感やカスタマイズのオプションを好む人もいるだろう。
しかし、ニコンの弱点はライブビューモードだ。イメージセンサーに位相差AFが搭載されていないため、ライブビューでの動画や静止画の撮影は、比較すると少し不便に感じる。そして、2100万画素センサーは素晴らしい画質だが、α1の解像度には敵わない。EOS R5と比べて
この記事を書いている時点で、α1に対峙する最も魅力的な選択肢は、おそらくEOS R5だ。α1と同様にコンパクトで、エルゴノミクスも優れている(ただし、カスタマイズ性はやや劣る)。解像度もほぼ同じで、電子シャッターによる8K動画と20コマ秒のフル解像度の連写撮影が可能だ。EOS R5は、8Kや高品質の4K動画を撮影するとオーバーヒートする傾向があることを除けば、レビュー時点ではほぼ問題がないと判断している(ファームウェアで多少対応しているが、完全ではない)。オートフォーカスもα1とほぼ互角だ。しかしα1はRAW/JPEGモードによってはさらに高速な連写撮影が可能であり(少なくとも20コマ秒モードではキヤノンよりも若干画質が良い)、より信頼性の高い高解像度の動画撮影が可能だ。
前述したように、もしあなたが最高級のカメラを手に入れる必要性と資金があり、まだレンズシステムに縛られていないのであれば、EOS R5よりもα1を検討するのがベストかもしれない。
とのこと。
従来機と同じカメラサイズを維持しつつ、前代未聞の5000万画素30コマ秒連写を実現したフルサイズミラーレスですね。積層型CMOSセンサーを使用することで、電子シャッターの実用的なフラッシュ同調速度を実現し、動体撮影では問題が発生するシーンがほぼ無いはず。2400万画素のα9よりも速い幕速なのは凄いですね。
さらにα7S IIIと同じ超高解像ファインダーやホワイトバランス用センサーなども搭載し、新しいプロセッサ「BIONZ XR」による新メニューシステムやクリエイティブルックなど、見所の多いカメラに仕上がっています。通信機能が充実しているのも魅力的ですね。
個人的に「ロスレスRAW」をようやく実装した点に注目しています。ダイナミックレンジを確保しつつ、ファイルサイズを抑えられるのは便利。6100万画素のα7R IVにも実装してほしいところですが…。
ソニーαのコントロールレイアウトには賛否両論あると思いますが、従来機に慣れているのであれば特に問題があるとは感じないはず。あとはキヤノンやニコンがどのようなフラッグシップモデルを投入してくるのか注目ですねえ。(EOS R3はハイアマ向けっぽいですが)
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