「望遠使うなら持っておけ」と言われるキヤノンEFにおける大口径望遠ズームレンズ。
数ヶ月間みっちり使ってこのレンズの良さを語って行きたい。まずはレンズの外観の確認と機能のおさらいから。実写テストは現在ロケ中なのでしばらくお待ち下さい。
蛍石やらUDレンズやらを贅沢に使用して、諸収差を良好に補正。リングUSMによる強力で高速なオートフォーカスを実現。さらに堅牢な鏡筒に加えてプロユースな防塵防滴性から耐候能力が高いスペシャルな一本。
諸サイトの作例や評価を集めた特設ページは別に作成してあるのでそちらを参考にして欲しい。
第一印象は、さすがプロユースなレンズだけあってしっかりとした造りで、鉄とレンズの塊感があるずっしりとした重みを感じる。とは言え、手持ちで出来ない重量でも無く、ハンドリング性は十分良好。
ズームリング・三脚座
ズームリングは手前側に配置してあり、回転させる時の感触は滑らかでいて重みがある。軽く触って焦点距離がズレる心配は無いだろう。
手持ちで良く画角を変更するには左手でレンズを支えつつ、薬指か小指で回すことになる。回転角はおよそ45°程度なので、薬指で操作しても素早い画角調整は可能だ。
ズームリングの手前には三脚座が配置してある。ツマミを緩めることでカメラごと縦向きに回転させる事が可能。PENTAXの三脚座に慣れていたので、その差として三脚座を回転させるときの引っ掛かりが無いこと。このレンズは三脚座とレンズに中心線が入っているので、この線を合わせることで芯を出せるようになっている。ペンタックスは中心線の代わりに「カチ」っと何かで固定されるような感触がある。まあ、それで何か困ることがあるかと言われると特に問題ないので好みの問題。
スイッチ
レンズの左横には「フォーカスリミッター」「AF/MF切替」「ISのオンオフ」「ISモード1/2」の4つのスイッチがある。
フォーカスリミッターは「1.2-無限遠」「2.5-無限遠」の2種類。ピント全域である1.2-無限遠の場合はピントリングはおよそ180°ほどの回転角を有しているが、フォーカスリミッターを切り替えて「2.5m-無限遠」に制限するとおよそ半分の90°程度の回転角となる。
ISモードは1・2の2種類。モード1は通常の手ぶれ補正で、モード2は流し撮りに対応したモードだ。カメラが大きい動きをした際に、流し撮り方向の手ぶれ補正を停止してピントの芯がある迫力のある写真を撮るときには特に有効なモード。モータースポーツや鉄道写真においてスローシャッターを使う際に効果的。手ぶれ補正の動作をギリギリまで停止させておく『モード3』には対応していない。
諸スイッチの切替時の固さは適正で操作しやすく、手袋を装着したままでも操作出来る程度の引っ掛かりが存在する。但し、スキー用などゴツいグローブ系だと少々手間取るかもしれない。
フード
フードは頑丈な造りで、内側には反射を防ぐ植毛が施されている。廉価レンズに比べると頑丈だが、金属製では無いのでスレなどで傷つく可能性は高い。また、植毛は光の反射を防いでくれる反面汚れが付着し易い。あまりにも汚れがひどくなってきた場合にはフードのみ買い替えという手もあるだろう。換えのフードは特設ページの方で販売先を取り扱っている。
左側面にロック機構を採用している。巨大なレンズを装着している際はついついフードを掴んで移動したりするが、ロック機構が無いと何かの拍子に回転してポロっと行くことがある。この機構がついていると、ずれる心配も無く安心して携行出来る。
このレンズでは必要無いのだろうが、C-PL操作用の小窓は無い。C-PLや可変NDフィルタを使用する場合には少々面倒。
装着
手持ちのEOS 8000Dに装着。本体重量がKiss並のライトなボディだけあって、このレンズのサイズ感が引き立っている。但し、バッテリーグリップを装着した時のバランスは上級機とあまり変わらない感じ。むしろ本体が軽いので、全体的なハンドリング性の向上に繋がっている気もする。
レンズのの程よい重量感と4段分の強力な手ぶれ補正効果のお陰でファインダー像のブレはかなり少ない。
次回はこのセットで色々と実写してみたいと思う。
キヤノン関連記事
スポンサーリンク
スポンサーリンク