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RICOH GR IV Monochrome レビュー

このページではリコーのコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR IV」のレビューを公開しています。
(現在は暫定的に公開中)

RICOH GR IV Monochromeのレビュー一覧

カメラのおさらい

2026年2月に登場したGR IV 派生モデル。
「GR IV」をベースとしてセンサー上のカラーフィルターを省略、モノクローム専用モデルとして生まれ変わりました。補間処理を行わないため、高精細で繊細なディテールを実現できると言われています。

さらに、内蔵NDフィルターが赤色フィルターに置き換えられているため、部分的ですがフィルターワークが簡単。NDフィルター非搭載ながら、1/16000秒の電子シャッターが利用可能となっているため、明るいシーンでも露出の調整がしやすくなっています。

主な仕様

基本的な仕様はGR IVと同じ。センサー上のカラーフィルター省略や内蔵NDフィルターから赤色フィルターへの変更などを除けば、違いはほとんどありません。

GR IV
レンズ 5群7枚
18.3mm F2.8-16
赤フィルター内蔵
マクロ 0.06m~0.15m
イメージセンサー 2,574万画素
センサー除塵 超音波振動 DR II
帯電防止コーティング
手振れ補正 5軸6段分
画像処理エンジン GR ENGINE 7
RAW RAW (DNG) 14bit
ISO 100~204800
ストレージ 内蔵メモリ(約53GB)
microSD/microSDHC/microSDXC
AF ハイブリッドAF
シャッター 1/4000秒~30秒
電子シャッター ~1/16000秒
モニター サイズ:3.0インチ
解像度:約103.7万ドット
アウトドアモニター「オート」搭載
動画フレームレート フルHD(1920×1080、60p/30p/24p)
動画出力 MPEG4 AVC/H.264 (MOV)
USB USB-C
Wi-Fi 2.4/5.1GHz
その他ポート類 ホットシュー
バッテリー タイプ:DB-120
撮影可能枚数:約250枚
サイズ 約109.4×61.1×32.7mm
重量 本体のみ:約228g
バッテリー含:約262g
その他機能 自動水平補正
ローパスセレクター
フルプレススナップ
フォーカスリミッター
撮影メモリー設定
スナップ優先モード
新イメージコントロール ソリッド
グレイニー

価格をチェック

売り出し価格は25.5万円。GR IVが17.5万円だったことを考慮すると差額は約8万円。APS-Cコンパクトカメラとしては非常に高価ですが、モノクローム専用モデルとしては唯一無二。ライカ「Q3 モノクローム(フルサイズ)」が100万円以上すると思えばまだ安い。

RICOH GR IV Monochrome
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対応アクセサリ

GR IV シリーズということもあり、対応アクセサリは共通しています。社外製のケースやフードなども増えてきています。

フラッシュ GF-2
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DB-120 バッテリー
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BJ-12 バッテリーチャージャー
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GA-3 レンズアダプター
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GN-3 リングキャップ
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SmallRIg

JJC

NiSi

Mr.Stone

グリップ

GR IV Monochrome レビュー

箱など

グレーを基調としたシンプルなデザイン。GR IVとよく似ていますが、ロゴの配置が少し異なります。

他のメーカーと同じく、箱の中はプラスチック素材を極力排除した梱包。

付属品

説明書などの書類を除くと、カメラ本体の付属品は以下の通り。

  • 充電式バッテリー DB-120
  • USBケーブル I-USB198
  • ハンドストラップO-ST198

(USB-C対応機器が溢れかえる現代では)問題ないと思いますが、充電用ACアダプターは付属していません。

外観

デザイン・質感

全体的にマグネシウム製の頑丈な作り。グリップ部にはゴム製カバーが張り付けられ、その他の部位にはマットブラックの塗装が施されています。

GR IV と比べると光沢が抑えられ、表面のざらつきは控え目。つるっとした触感とマットな質感で区別化されています。高級感で言えば無印のほうが好みですが、Monochrome版もこれはこれでアリ。

ただし、長期的な使用で表面に傷が付きやすいかもしれません。
(このあたりは実際に使い続けてみないと分かりませんが…。)

GR IIIからコントロールレイアウトの変化を除けば、全体的にGRらしいデザイン。あまり詳しくない人に見せると「どれも同じじゃないですか」と言われるかもしれません。

ストラップ金具

カメラ右側、グリップを上下から挟むような配置でストラップを取り付け可能。さらにカメラ左上部にも一か所あります。どのストラップ孔も開口部が小さく、取り付けるストラップの種類は要確認。

例えば、ピークデザインのアンカーリンクスは入りませんでした。

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底面

底部にはシリアルナンバーが記載されたシールが張り付けられています。三脚ネジ穴は光軸上から外れていますが、カメラの携帯性と機能性を考慮すると許容範囲内。とはいえ、バッテリー兼SDカードスロットがすぐ隣に配置され、干渉しやすいのはマイナスポイント。

製造国

GR III はベトナムのハノイ工場でしたが、GR IVの製造国は中国と記載。

ハンズオン

GR IV GR III
バッテリー DB-120 DB-110
撮影可能枚数 約250枚 200枚
ボディサイズ 幅 109.4 109.4
ボディサイズ 高 61.1 61.9
ボディサイズ 奥 32.7 33.2
質量(メディア・バッテリー含) 262g 257g
質量(ボディのみ) 228g 227g

サイズや重量はGR IVと全く同じ。前モデル(GR III)と比べて、手振れ補正やバッテリー性能を強化しつつ、サイズと重量を維持しています。APS-Cセンサー搭載のデジタルカメラとしては非常に小さく、携帯性が抜群。

グリップ

ボディを薄型化しつつ、前モデル「GR III」と比べるとグリップの厚みが少し増しています。グリップの滑りにくいゴムカバーもあって、片手でじっかりと握ることが可能。

とはいえ、他の部分が滑りやすく、グリップも完璧ではありません。ストラップなどで落下防止策を講じておきたいところ。

基本的に従来通りのGRらしい持ち心地です。
片手でのボタン・ダイヤル操作には不向きですが、シャッターボタンを押すだけなら素早く自然な操作が可能。前後ダイヤルの片手操作なら出来ない事もない。

コントロール

前面

キヤノンライクな垂直配置のコマンドダイヤルを搭載。富士フイルムのようなダイヤル押しこみには非対応。フジの押し込みダイヤルは誤操作が多いので、採用しないで正解。

ダイヤルの開口部がGR IIIよりも少し大きく、指のかかりは良好。
GR IVと比べると回転操作の抵抗感がかなり強め。誤操作が少なくて良いと思いますが、素早い操作には少し硬すぎるように感じます。

上面

GR IVと全く同じで、GR IIIとほぼ同じ。

前世代からモードダイヤルに「Sn」が追加。
これは前後ダイヤル操作で「撮影距離」「被写界深度」を調整して撮影するモード。後述する信頼性の低いAFに頼らず、ゾーンフォーカスで簡単に撮影できるのが面白い。

「スナップフォーカスモード+絞り優先AE」と動作が似ていますが、より簡易的で素早く撮影可能。

電源ボタン

GR IVは電源ボタンや書き込みランプが緑色でしたが、GR IV Monochromeはどちらも白色。

背面

GR IIIからの主な変更点は3つ。

  • ADJレバーがダイヤルになった
  • +/-露出補正ボタンが復活
  • 方向ボタン周辺のホイールダイヤルが無くなった

よく使うコントロールが変更されています。GR III ユーザーは操作を学びなおす必要があるかもしれません。

個人的には露出補正ボタンの復活が大きい。露出を素早く調整したり、再生メニューの拡大縮小、ISOの操作、ADJメニューでもカーソルの上下移動に利用可能。

GR IV と唯一の違いはFnボタンに「赤色フィルター」機能が登録されていること。ボタンを押すことでフィルターの有無を素早く切り替えることができます。

Fnボタンに他の機能を登録したり、赤色フィルター機能を他のボタンに割り当てることが可能。

モニター

スペック的には従来通りのモニターを搭載。25万円のカメラとしては古臭いスペックですが、必要十分。視野角は良好。欲を言えば210万ドットや180万ドットが良かったところですが、消費電力の問題で難しかったのかもしれません。

モニター輝度は(ADJ登録可能な)アウトドアモニター機能で素早く調整可能。本機ではアウトドアモニターに「オート」が追加。撮影シーンに応じてモニター輝度を自動的に調整するので便利。

メニュー画面のスライド時に若干のかくつきが見られ、GR IIIよりもモニタ表示速度が遅いような印象を受けます。

インターフェース

引き続き右側面のUSB-Cポートのみ。

GR IVはUSB Power Deliveryによる急速充電に対応。外部電源(PD対応ACアダプターやバッテリー)を用意することで、バッテリーを素早く充電することが出来ます。

また、バッテリー容量の増加もあり、撮影継続能力が向上。GR IIIに引き続き、バッテリー無しでの給電動作も可能です。

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USB-CポートはHDMI出力にも対応しているので、変換ケーブルを用意すると映像出力が可能です。

バッテリー・ストレージ

バッテリースロット横にmicroSDカードスロットを搭載。SDカードよりもサイズが小さいので取り扱いに注意。カードスロットではなく、バッテリーとバッテリースロットの隙間に押し込む事故が起きやすい。(下部画像参照)

隙間にメモリカードが入り込むと救出はほぼ不可能。私はバッテリーの周囲にビニールテープを巻いて隙間を埋めています。事故する前に何らかの対策をしておくことをおススメします。

大幅に増量した内蔵メモリ(2GB → 53GB)をメインで使用しつつ、オーバーフローや画像のバックアップでmicroSDを使うのが良さそう。

内蔵メモリ・microSDカードはいずれもパソコンとカメラをケーブル接続した際に認識します。

バッテリーはGR IIIで使用していたモデルからグレードアップ。仕様上は、GR IIIで200枚だった撮影枚数が250枚まで向上しています。GR IIIのバッテリーとは互換性がないため、予備バッテリーはDB-120に買いなおす必要があります。

バッテリーライフは若干の向上を感じるものの、長時間の撮影では予備バッテリー・モバイルバッテリーの必要性が高い。幸いにも、USB-PD製品による急速充電に対応しているため、充電も早い。

ファイルサイズ

カラー情報がないぶんファイルサイズが小さいと思いきや、そのぶん白黒情報が多く、ファイルサイズは同程度です。

GA-3フィルターアダプター

GR IV用のフィルターアダプター。全体的にプラスチッキーであり、安っぽい印象。カメラ本体が金属の質感強めなので、樹脂製アダプターとのギャップが大きい。外装の塗装はGR IV 通常版に合わせた色となっているため、Monochromeの外装とは合いません。気にならない程度ですが…。

カメラ装着時のがたつきも目立ち、しっかり固定されていない感が強い。
これに約5千円の値付けは高すぎでは?

ちなみに、GR IIIシリーズに対応する「GA-2」とは型番が異なるので気を付けたいところ。どちらも49mmフィルターやコンバージョンレンズを装着可能ですが、カメラ側のマウント形状が異なるのかもしれません。

(撮り忘れたのでGR IVの画像で代用)
本体に取り付けられているデコレーションリングを外してからアダプターを装着します。

49mmの各種フィルターを装着可能。沈胴構造で伸び縮みするレンズを保護すると同時に小ゴミの付着や混入を予防することが可能。(防塵防滴仕様ではないので完璧とは言えませんが)

GW-4 ワイドコンバージョンレンズ

GA-3アダプター経由でワイドコンバージョンレンズを装着可能。プラスチッキーなアダプターと異なり、外装は金属製のしっかりとした作り。

前方は72mmフィルターやキャップに対応。はめ込み式のゴム製フードが付属していますが、ずれやすい上にゴミが付きやすい。私は使わずに箱へ戻しました。

フラッシュ

GR IVと共に登場したコンパクトな自動調光フラッシュ。バッテリーを内蔵しているので、カメラ側のバッテリーを消耗することなくフラッシュを利用することができます。ISO 100 GN3 と光量は非常に少ないものの、フル充電で270回の利用が可能。

注意点として、調光が可能なのは今のところGR IVのみ。
他の機種で使うとフル発光しか利用できない模様。

非力なフラッシュですが、予想の斜め上をいく小ささでした。ポケットやカバンの隙間に入れることができ、GR IVに装着したままでも邪魔になりにくい。

フラッシュは背面のボタンを長押しすることで起動します。起動中にボタンを押すと手動でフル発光が可能。

スタンバイ状態のときにボタンを長押しすると電源オフ。ただし、カメラ側をシャットダウンしたタイミングでフラッシュの電源も切れる仕組みとなっています。

起動時間の確認

GR IIIよりも起動時間が早いと言われていますが、パッと見ただけではわかりません。
GR IVと同程度なので、GR IVの参考動画を掲載。

ローリングシャッターの影響

現在テスト中。

ダイナミックレンジ

現在テスト中。

高ISO性能

現在テスト中。

AF

フォーカス速度

GR IIIと同じく、レンズ繰り出し式ながらAF速度は良好。X100VIよりも速い。
後述するようにAFCが使い物にならないので、AF速度を活かしたAFSでピントを合わせるのがおススメです。

GR IVと同程度なので、GR IVの参考動画を掲載。

AFC・検出

AFCはGR IIIより改善しているものの、(2025年の他社カメラと比較して)実使用に耐えうるものとは感じませんでした。ピントが背景に抜けることも多く、AFSモードやスナップモードの成功率がより高かった。

顔検出はきちんと動作するものの、検出する顔のサイズや向きは他社ほど幅広くありません。被写体検出に対応していないため、検出できず、ほぼ無力な状況が多いです。

被写体に適切にピントを合わせつつ、AFCが必要となる場合は他のカメラを検討すると良いでしょう。

低照度AF

夜間におけるフォーカス精度は富士フイルムの最新機種よりも良好。富士フイルムは大きくピントを外すことがしばしばありますが、GR IVは夜間でも正確にフォーカスする場合が多かったです。特に遠景で妙なピントの掴み方をする場合が少ない。(富士フイルムはボケのコントラストに引っ張られて合焦と勘違いしているようなミスショットが発生)

メニュー一覧

前モデルで一新したメニューシステムを継承。階層の構造は基本的にニコンZとよく似ています。静止画やカスタマイズの設定項目が多く、高頻度で使う機能を素早く呼び出すことが難しい。マイメニューで対応してほしかったところ。

操作は方向ボタンやダイヤルを利用できるほか、応答性の高い画面タッチを利用できます。タッチ操作は「戻る」「決定」が少し難しいことを除けば快適。GR IIIと比べるとタッチ操作に僅かな遅延があるような気もしますが許容範囲内。
(応答性ではなく、滑らかさが足りない。モニタのリフレッシュレートが低いかも?)

静止画

GR IVと比べて「赤色フィルター」が追加され、「ホワイトバランス」はありません。

動画

再生

カスタマイズ

セットアップ

イメージコントロール

現在テスト中。参考までに各イメージコントロールのサンプルを掲載。
軟調方向でもう少し尖ったプリセットがあっても良かったかなと。カスタム枠が3つあるものの、名前を自分で登録できるとよかった。

GR IVとの比較(簡易)

このシーンでどちらもF5.6を使って撮影。DNG RAWをAdobe Lightroomでクロップ後に現像した結果が以下の通り。

細部を確認してみると、僅かな差ですが、Monochromeがより精細で確かなディテールの描写。違いはそのくらいで、全体的に見て極端な差はありません。この違いで8万円の差額とモノクロ縛りを許容できるかどうか、信仰心が試されるところ。

まとめ

良かったところ

ポイント

  • 貴重なモノクロ専用モデル
  • ディテールが良好でクロップしやすい
  • 金属製のしっかりとした作り
  • 操作系の改善
    ・露出補正ボタンの復活
    ・ADJのダイヤル化
    ・背面ホイール不採用
  • 超音波振動 + 帯電防止コートによるセンサー小ゴミ対策
  • 強化された手振れ補正
  • 内蔵メモリ52GB
  • 急速充電対応
  • レンズ・処理エンジン・センサーを一新
    (画質に関連する部分が全て新しくなっている)
  • バッテリーの大容量化
  • イメージコントロールの強化
    ・新モード
    ・カスタム枠の増加

悪かったところ

ポイント

  • APS-Cカメラとしては非常に高価
  • 数世代前のAF
    ・被写体検出非対応
    ・C-AF/追従AFの応答性
  • フィルターアダプターが安っぽい
  • モニタが低解像
  • microSDカードが隙間にはさまる事故がおきやすい

総評

基本的な印象はGR IVと同じ。
GR IIIユーザーの声を聞き、長い年月をかけて磨き上げたと感じる部分が所々にあります。レンズの性能やグリップの強化、センサーゴミの対策、操作系の改良、イメージコントロールの追加機能など。

GR IVとの価格差に見合う価値があるか?正直に言うと、GR IVのハードモノトーンやハイコントラスト白黒でも十分楽しめると思います。モノクロ専用の縛りプレイを楽しめるならおススメですが、敢えて自由度を下げた製品に8万円の差額を払えるのか要検討。
(誤解なきよう:縛りプレイ=特定の制限を加えて難易度を上げる楽しみ方)

敢えて言えば、高精細なモノクロセンサーでクロップしやすくなっています。換算35mm・50mmのクロップを多用するのであれば、モノクロセンサーは面白い選択肢になると思います。

参考情報

購入早見表

GR IV Monochrome

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GR IV

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