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越前和紙の里


冬も本番が近づいており、車を走らせても雪、雪、雪。どこかに写真スポットは無いもんか…と探している内に福井市街から鯖江を通り越して越前市にまで来てしまった、ナンテコッタイ!ここまで来たら何か見つけないとガソリン代が勿体無いと探していた所…。

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なんと越前和紙の里が目の前に!そう言えば和紙だったな、越前は。何を隠そうこの越前市、高級手すき和紙のシェア日本一だったりするのだ。ちょっと越前市についてのうんちくを語ろう。

かつては越の国と言われた福井県

福井県は西暦500年代に「越の国(高志国)」と呼ばれる地域だった(福井県?新潟県まで)。大陸から渡来人の来訪も多く、技術集団の渡来人によって紙の技術が伝わったとされている。690年代に大宝律令において、都に近い順から、「越前国(この時は加賀・能登も含む)」「越中国(富山)」「越後国(新潟)」に3分割された。

この越前国の国府が置かれていたのが、この越前市の地と言うわけだ。平安時代には紫式部も住んでいたと言われ、紫式部公園も同市に存在するので機会を作って紹介したいと思う。以前に紹介した柴田勝家が築城した北ノ庄城(福井城址)が出来るまで国府として機能していた。

川上御前の伝説

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そんな越前市における和紙の古い伝説として「川上御前」がある。越前和紙は岡本川を中心として営まれている。その川の上流に住むと言われる美しい姫が現れ、田畑も貧しく苦しかった里人に綺麗な川の水で紙のすき方を教えたそうな。川上御前を祀った神社が今も残っている。

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川上御前が実は渡来人だったという説も結構あり、実際時期的にも立地的にも「なるほどなー」と思ってしまう。この川上御前の伝説を信じるとすれば、和紙の製法が正式に伝わる前の年代になるので一番最初に和紙を生産した地となる。

日本円の紙幣の透かし技術は越前和紙

500年代より作り始めた越前和紙は写経用紙として始まり、公家武家階級が大量に使い始めたことで生産技術も向上していった。その後に福井藩の藩札にも越前和紙が採用され、 江戸時代に各藩で作られていた藩札を明治元年に明治政府が統一して創ったお札も越前和紙だ。そこで造幣と密接な関係になってゆき、偽札防止の黒透かしの技法を開発したのだ。また、証券や証書の正式の用紙としても採用されている。その辺りも手漉き和紙のシェアにつながっているのかもしれない。

観光地としての越前和紙

そんな越前和紙だが、地元県民の意識は低い。お隣に眼鏡フレームの産地があるので、和紙はあまりメジャーでは無いらしい。地元県民である嫁に聞いても「そう言えば、そうだったかも」程度だ。おお嘆かわしい…、まあそんなもんかね。最近じゃデジタル世代だし、紙に対してそこまで興味はないのかな。

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平日だったので、越前和紙の里がガラガラ。と言うのも、「和紙の里」と言うテーマパークが有る訳ではなく、メインストリートが「和紙の産地に体験コーナーと駐車場と喫茶店」と言ったところ。そこまで派手な施設は無い。しかし、「パピルス館」では手漉き和紙の体験コーナーもあるので、アクティビティに興味がある方は是非予約をして行ってみては如何だろうか。

 

メインストリートはともかく、昔からの和紙産地だけあって古い民家が立ち並んでいる様は見応えはある。(車の往来はそこそこあるので、写真を撮るのであれば注意。三脚は邪魔になる)

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展望台からは越前和紙の里を見下ろす事が出来、見晴らしも良いのでオススメだ。当日は雪が積もっており、歩きにくかった。

少し歩くと川上御前を祀った「大滝神社」も参拝出来る。あまり特徴的な物は無いが、広い敷地に大きな杉の木が自生しているので歴史を感じることが出来る。確かに昔から和紙の里として栄えてきた名残を感じさせる。

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写真スポットとして歩くならば、見るべきはメインストリートではなく、古民家の集落やそれを見下ろす展望台だろう。ハッキリ言ってそれ以外は特に見るべき物は無い。紅葉の季節なら展望台から古民家と紅葉を綺麗に構図に納められたかもしれないが、時期が一歩遅かった…。また季節を改めて訪れたい。

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和紙の里を流れる岡本川は綺麗な水だ。綺麗な水のあるところには美味しい蕎麦屋があるもんだ。立ち寄ったついでに蕎麦屋にも寄ったので次の記事にしようと思う。
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越前和紙の里 情報

住所 〒915-0232 福井県越前市新在家町8-44

電話 「パピルス館」0778-42-1363

営業 午前9時?午後4時(休館日:年末年始)

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