PetaPixelがハッセルブラッド「X2D II 100C」のレビューを公開。ジョイスティックとC-AFの追加で撮影がずいぶんと楽しくなったと評価。HDR機能は関連製品の普及が必要となるものの、この分野をリードするカメラと言及。
PetaPixel:Hasselblad X2D II 100C Review: Hasselblad Finally Delivers on Its Medium Format Promise
- 外観:質感が新しくなった。見た目の好みは分かれるが、触り心地は非常に良い。ボディカラーはグラファイトグレーで若干変更され、ロゴも白から黒に変わった。
- 質感:マグネット式サイドカバーパネル、新しいAFイルミネーターやセルフタイマーインジケーターランプなど、小さなデザイン変更がある。大きな変化ではないが質感の向上を感じられる。
- バッテリー:記載なし。
- インターフェース:1TBの内蔵SSDとCFexpress Type Bカードスロットを搭載している。
- 携帯性:X2D 100Cより7.5%軽量化され、バッテリー込みで840gとなった。従来機も中判カメラとして重すぎるとは感じなかったが、この軽量化は歓迎できる。
- グリップ:黒いグリップは質感が刷新され、握りやすさが向上した。外観としてのシワ感は好みが分かれるが、高級感が増している。
- 操作性:X2D II 100Cでは初めてジョイスティックを搭載。タッチ操作に頼らず、AFポイントを素早く移動できるようになり、操作性が大幅に向上した。ジョイスティックは5方向入力に対応し、触覚フィードバックもある。新たに8つのカスタムボタンが追加され、フロントコマンドダイヤルも押し込み可能となりカスタマイズ性が高い。
- 手ぶれ補正:改良された5軸IBISにより最大10段分の補正が可能になった。実際に90mmレンズで2.2秒のシャッター速度でもブレを抑えられた事例があり、極めて強力。より実用的な1/2秒前後でも安定した撮影が可能で、効果は顕著。
- ファインダー:576万ドットEVF、視野率1.00倍。ファインダーを覗いたままAFポイントを動かせるので撮影が快適になった。
- モニター:3.6インチOLEDディスプレイは鮮やかでシャープ、P3色域と1400ニット輝度を備え、HDR撮影にも対応。上下チルトは可能だが回転はできず、縦構図撮影では不便。
- メニュー:記載なし。
- フォーカス:X2D II 100Cは連続AFを搭載し、大きな改善がなされた。ただしフルサイズ機のような難しい状況では性能が及ばない。対応レンズは限られており、ファーム更新が必要な場合もある。それでもAF性能は実用的で、ジョイスティックとの組み合わせにより撮影体験は大幅に改善された。
- 連写性能:レンズシャッターを用いた場合、最大3コマ/秒での撮影が可能。RAWは14ビットに制限されるが、連続AFは有効。前モデルのように常にシャッター半押しをし直す必要はなく、ピントずれが大幅に減った。
- 画質:前モデル同様、裏面照射型1億画素CMOSを搭載。11656×8742ピクセルの大判画像を16ビットRAWで撮影でき、15.3ストップの広いダイナミックレンジを持つ。
- 高感度ISO:高ISOではノイズが出やすいが、粒子は均一で比較的滑らか。ISO1600〜6400でも状況により実用可能。解像度とダイナミックレンジは低下するが、画質が完全に損なわれるわけではない。
- ダイナミックレンジ:15.0から15.3ストップに改善。HDRモードが新搭載され、ハイライト側の階調が拡張される。Ultra HDR JPEGやHDR HEIFで保存可能だが、対応環境は限られる。適切な条件で撮影すれば非常に印象的な結果が得られるが、印刷出力では効果が乏しい。HDR対応ワークフローが普及すれば大きな価値を持つ機能である。この場でHDRの魅力を伝えきることはできないが、X2D II 100Cはこの分野をリードする存在。
- ホワイトバランス:記載なし。
- JPEG:ハッセルブラッド独自の「HNCS(ナチュラルカラーソリューション)」を搭載。20年来の技術で、正確で忠実な色再現と自然なトーンを実現する。カラープロファイルやフィルターを必要とせず、ありのままの色再現を追求する点が特徴である。
- 作例集:多数掲載。
- 総評:X2D II 100Cは、前モデルでの不満点を大きく解消した進化型であり、特に操作性とAF性能、そして強力な手ぶれ補正の搭載が大きなポイント。中判カメラでありながら、軽量化と扱いやすさが向上し、静止画撮影においては唯一無二の描写力と色再現を持つ。ただし、回転式モニターの非搭載や動画機能の未対応など、汎用性を求めるユーザーには物足りない面もある。それでも「写真画質を最優先する」ユーザーにとって、最高の選択肢の一つといえる。
2025年8月に登場したハッセルブラッドのミラーレスカメラ。前モデルX2Dとよく似ていますが、LiDAR AFやC-AFに対応、中判センサーのダイナミックレンジを活かせるフォーマットや背面モニタ、強化された手振れ補正などが特徴。ジョイスティックやカスタマイズボタンなどコントロールにも手が加えられています。
他社では物価上昇や世界情勢の影響が強くでるなか、販売価格は前モデルから据え置きか少し安いくらい。アップグレードされていることを考慮すると、今から購入を検討するなら新モデル一択と言えるでしょう。
PetaPixelのレビューによると、他のレビューと同じく快適なAFや手振れ補正を利用できるカメラのようです。特にジョイスティックの搭載やC-AFの実装が撮影体験の向上に寄与しているとのこと。HDRは対応機器が限られているものの、利用できる環境では魅力的な結果が得られるようです。これは実際にカメラを手に取って使ってみないと分からないポイント。動画撮影には対応していませんが、静止画を楽しむカメラとしては面白い選択肢となりそうですね。
Hasselblad X2D II 100C 最新情報まとめ
- 発売日:2025年8月26日
- 希望小売価格:1,155,000円
- 販売価格:1,039,500円
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主な仕様
イメージセンサー | サイズ:43.8 × 32.9 mm タイプ:裏面照射型 有効画素:1億画素 |
手振れ補正 | 5軸10段本体内手ブレ補正 |
ISO | 50-25600 |
出力 | 3FR R6W 14 / 16 bit JPG / HEIF |
ストレージ | 内蔵SSD 1TB CFexpress Type B -512GB |
AF | 検出方式: コントラスト 像面位相差 LiDAR 測距点:425点 測距輝度範囲:不明 |
シャッター | 電子制御式リーフシャッター 68-1/4000秒 XCD 1/800-1/2000秒 HC/HCD 電子シャッター 68-1/6000秒 |
フラッシュ同調速度 | レンズシャッター時 全速同調 |
連続撮影速度 | 最大3fps |
ファインダー | 方式:Micro OLED 解像度:576万ドット 倍率:不明 |
モニター | サイズ:3.6型 解像度:236万ドット 可動方式:チルト |
情報パネル | 1.08型 15.8万ドット フルカラー液晶 |
USB | USB 3.1 Gen 1 Type-C |
マイク/ヘッドホン | マイク: ヘッドホン: |
その他ポート類 | シャッターコントロールポート ホットシュー接点 |
バッテリー | タイプ:7.27V DC/3400mAh 撮影可能枚数:327 / 466 枚 |
サイズ | 148.5 × 106 × 75mm |
重量 | 本体のみ:730g バッテリー含:840g |
動作温度 | -10° to 45° |
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