Digital Camera Worldがニコン「ZR」のファーストインプレッションを公開。Redカラーサイエンスを低価格帯で利用でき、シネマルックを容易に得られるのは魅力的と評価。一般ユーザーでも手の届く価格でプロ仕様の映像制作を可能にした印象的とのこと。
- 外観:外観は長方形の箱型でファインダー部の突起はなく、グリップも確保されている。リグやケージに組み込むことを前提とした設計で、軽量でありながらビデオ専用機として非常にパワフル。手持ち撮影の際はリストストラップの使用が推奨される。
- 質感:冷却ファンを搭載せずに動作する点が特徴的で、マグネシウム合金製ボディが放熱を担う。ファンレス構造により通気口が不要で、防塵防滴性能も確保されている。悪天候でも安心して使用でき、さらにファンノイズが一切ないという利点を持つ。
- バッテリー:標準のEN-EL15cバッテリーでは動画の連続撮影約90分で電力を使い切ってしまう。しかし、カメラ本体は最大125分まで連続撮影が可能。
- インターフェース:メインスロットはCFexpressカード対応で、高速データ処理に十分対応。サブスロットとしてmicroSDを採用しており、速度は劣るが低解像度動画なら実用的。ニコンはシングルスロット批判から学び、今回はデュアルスロット構成を採用した。
- 携帯性:記載なし。
- グリップ:記載なし。
- 操作性:動画撮影を前提としたレイアウトで、他のZマウント機と比べると直接操作できるボタンは少ない。上部には大型の録画ボタンとズーム用レバーが配置されている。前後のダイヤルは従来通りだが、ボタンはISOや露出補正ではなく、プログラム可能な「1」「2」「3」ボタン。背面はジョイスティックとメニューボタン、再生ボタンのみと簡素化されており、慣れは必要だが動画用途には合理的な設計。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- ファインダー:電子ビューファインダーは非搭載。
- モニター:背面全体を覆う4インチの大型バリアングルモニタを搭載。他のZフルサイズ機より大きい。外部モニターと併用する際には画面を裏返して保護と省電力化が可能。
- メニュー:大画面タッチスクリーンによる操作は便利で、被写体から目を離さずに設定変更ができる。明るく見やすいため、動画のルック変更も直感的に行える。
- 撮影能力:Z6IIIと同じXpeed 7プロセッサと約2450万画素の部分積層型センサーを搭載。オートフォーカス、被写体追尾、ISO、手ぶれ補正性能も同等で、静止画に関してはZ6 IIIと同等の高画質が期待できる。
- 動画:Z6 IIIと同等のハードを搭載、最大6K 60pに対応する。特筆すべきはRedカラーサイエンスを組み込んだ点で、12bitRaw動画をR3D NE形式で記録できる。Red最上位機種の映像と混在可能な柔軟性を持ち、カメラ内ピクチャーコントロールで映画的なルックを得られる。6K時はフル幅記録、4K時はDXクロップで1.5倍換算となる。
- 動画2:センサーは3:2だが出力は16:9に限定され、オープンゲート非対応は惜しい。ファーム更新で改善の可能性はある。
- 音声:32bitフロートオーディオを内蔵で実現した世界初のカメラで、極めて広い音量レンジを歪みなく記録できる。内蔵マイクは空間オーディオも再現し、専用デジタルショットガンマイク「ME-D10」にも対応。
- 総評:ZRは動画撮影に特化した設計で、大型モニターや高品質な内蔵オーディオ、防塵防滴のファンレス構造を備え、単体でもリグ運用でも強力な性能を発揮する。最大の特徴はRedカラーサイエンスを低価格帯で利用できる点であり、シネマルックを容易に得られるのは魅力的である。価格は2,199ドルと非常に競争力が高く、ソニーFX3やキヤノンC50と比べても安価。ニコンとRedの協業によって、一般ユーザーでも手の届く価格でプロ仕様の映像制作を可能にした印象的なモデルである。
2025年10月発売。ニコン初となるRED印のついたミラーレスカメラ。
内部はZ6IIIの部分積層型CMOSやEXPEED 7を継承しつつ、動画撮影に適したコントロールレイアウトや撮影機能を搭載。さらにREDテクノロジーを吸収したRAWコーデックをはじめ、4型バリアングルモニタ、内蔵マイクによる32bitフロート録音やニコン初のデジタルホットシュー、シャッター角度などを実装。他のカメラと合わせる必要のない撮影では、ZRのみで完結するかもしれませんね。
空冷ファン非搭載やセカンドカードスロットがmicroSD、HDMIがDタイプなど、癖が強い部分もありますが、30万円を切る手頃な価格を実現しています。
Digital Camera Worldのファーストインプレッションによると、4型の大きなモニターは撮影状態を視認しやすく、タッチパネルによるメニュー操作は便利とのこと。一般的なスチルカメラよりもコントロールは少ないですが、タッチ操作で補うことができるようです。
RED監修のイメージングレシピをダウンロードすることができるようですが、現時点(2025.9.12時点)で未確認。ZRの発売に合わせて公開するのかもしれませんね。
センサー画質やAF性能については特に言及していませんが、基本的にはZ6IIIを継承しているので、Z6IIIのレビューが参考となりそうです。
- 発売日:2025年10月24日
- 予約開始日:2025年9月18日 10時
- 希望小売価格:オープンプライス
- ニコンダイレクト:299,200円
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仕様
イメージセンサー | タイプ:部分積層型CMOS 有効画素:2450万画素 |
センサー除塵 | イメージダストオフデータ取得 |
手振れ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 |
静止画 | NEF 高効率/高効率★/ロスレス圧縮 JPEG HEIF |
ISO | ISO 100~64000 |
ストレージ | CFexpress 2.0 Type B microSD |
AF | 検出方式:ハイブリッドAF 測距点:299点 測距輝度範囲:-10~19EV |
シャッター | メカニカル:- 電子先幕:- 電子:1/16000~30秒 |
フラッシュ同調速度 | 1/60秒以下 |
連続撮影速度 | 高速連続撮影(拡張):約20コマ/秒 高速連続撮影:約16コマ/秒 (C120):約120コマ/秒 |
ファインダー | - |
モニター | サイズ:4.0型 解像度:約307万ドット 可動方式:バリアングル式 |
動画フレームレート | 5376×3024(5.4K):59.94p 3840×2160(4K UHD):119.88p 1920×1080:239.76p |
動画出力 | NEV、R3D、MOV、MP4 |
映像圧縮方式 |
N-RAW(12bit) R3D NE(12bit) Apple ProRes RAW HQ(12bit) Apple ProRes 422 HQ(10bit) H.265/HEVC(8bit/10bit) H.264/AVC(8bit) |
USB | SuperSpeed USB |
マイク/ヘッドホン | マイク:φ3.5mm ヘッドホン:φ3.5mm |
HDMI | Type D |
Wi-Fi | IEEE802.11b/g/n/a/ac |
Bluetooth | Ver.5.0 |
バッテリー | タイプ:EN-EL15c 撮影可能枚数:約370コマ |
サイズ | 約134×80.5×49mm |
重量 | 本体のみ:約540g バッテリー含:約630g |
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