「NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7」のレビュー第五弾 ボケ編を公開。
簡易的なまとめ
マクロレンズとしては珍しい「F1.7」の大口径で中距離でのボケが得やすい。その認識で間違いはないものの、背景ボケは少し癖のある描写で、少し使い辛い場合があります。状況に応じて、F2.5-2.8くらいまで絞って撮影したほうが使いやすくなる可能性あり。
With its unusually large F1.7 aperture for a macro lens, it excels at achieving background blur at medium distances. While this assessment is accurate, the background blur can exhibit slightly quirky rendering, making it somewhat tricky to use at times. Depending on the situation, stopping down to around F2.5-2.8 may yield more manageable results.
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NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7のレビュー一覧
- NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7 レンズレビューVol.5 ボケ編
- NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7 レンズレビューVol.4 諸収差編
- NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7 レンズレビューVol.3 解像チャート編
- NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7 レンズレビューVol.2遠景解像編
- NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7 レンズレビューVol.1外観・操作・AF編
Index
前後ボケ
綺麗なボケ・騒がしいボケとは?
ボケの評価は主観的となりがちですが、個人的には「滲むように柔らかくボケる」描写が綺麗と評価し、逆に「急にボケ始めたり、ボケの輪郭が硬い」描写は好ましくない(もしくは個性的な描写)と定義しています。ただし、感じ方は人それぞれなので、ひょっとしたら逆のほうが好ましいという人もいることでしょう。参考までに「滲むボケ」「輪郭の硬いボケ」のサンプルが以下のとおり。
描写傾向の違いは主に球面収差の補正状態によるもの、前後どちらかのボケが柔らかい場合はもう片方のボケが硬くなる傾向があります。
後ボケ
ニュートラル寄りのボケ質ですが、ボケの縁取りが少し強調されています。状況によっては悪目立ちするかもしれません。
前ボケ
後ボケと比べるとボケの縁取りが弱く、滑らかな描写。より重要な後ボケでこのような特性を見たかったところ。特に「F1.7」の開放F値で背景をぼかしやすいレンズだけに惜しい。
玉ボケ
口径食・球面収差の影響
口径食が強いと、フレーム四隅のボケが楕円状に変形したり、部分的に欠けてしまいます。この問題を解消するには絞りを閉じるしか方法がありません。しかし、絞るとボケが小さくなったり、絞り羽根の形状が見えてしまう場合もあるので状況に応じて口径食を妥協する必要あり。
- 影響が強い
- 影響が弱い
口径食の影響が少ないと、絞り開放から四隅まで円形に近いボケを得ることが可能。できれば口径食の小さいレンズが好ましいものの、解消するには根本的にレンズサイズを大きくする必要があります。携帯性やコストとのバランスを取る必要があり、どこかで妥協が必要。
- 前ボケ
- 後ボケ
球面収差の補正が完璧では無い場合、前後のボケ描写に差が発生します(前後ボケのレビューで示した通り)。この場合はどちらかが滲みを伴う滑らかな描写になり、反対側で2線ボケのような硬い描写となってしまいます。
実写で確認

前述の通り、ボケの縁取りが少し明るく強調されています。十分な大きさのボケであれば問題ないものの、複雑な背景やコントラストの高いシーンでは悪目立ちする可能性があります。これは絞ると改善するので、気になる場合はF2.5-2.8くらいまで絞ると良いでしょう。
ボケ実写
至近距離

縁どりが少し強いものの、近距離でボケが大きい場合は悪目立ちしません。
近距離

撮影距離が長くなり、ボケが小さくなると硬い縁取りのボケが目立つようになります。それでも、このサイズのボケであれば許容範囲内。
中距離

さらに撮影距離が長くなると、縁どりの強さが悪目立ちするようになります。
ポートレート
全高170cmの三脚を人物に見立て、絞り開放(F1.7)で距離を変えながら撮影した結果が以下の通り。
中距離以降の後ボケは悪目立ちしやすいものの、軸上色収差の影響は少なめ。ボケが小さいうちは許容範囲内。上半身くらいのクローズアップでは背景が微妙に騒がしいものの、顔のアップまで近寄ると問題無し。
まとめ
マクロレンズとしては珍しい「F1.7」の大口径で中距離でのボケが得やすい。その認識で間違いはないものの、背景ボケは少し癖のある描写で、少し使い辛い場合があります。状況に応じて、F2.5-2.8くらいまで絞って撮影したほうが使いやすくなる可能性あり。

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