EOS Kiss Mに搭載されたキヤノン初のRAW出力形式C-RAWは公式で「画質が若干低下する」と言われています。それではどの程度画質が低下するのか実際にEOS Kiss Mを使ってチェックしてみましょう。
CR3とC-RAWを比較する
ファイルサイズ
CR3 | CーRAW | |
RAW | 29.8MB | 18.8MB |
JPEG | 15.6MB | 15.6MB |
DLO | 対応 | 対応 |
RAW出力時のファイルサイズはおよそ2/3程度に抑えられています。一枚当たりの差は10MBと小さいですが、SDカード一杯に撮影する場合の枚数が1.5倍に増えるのはありがたいですね。
なお、JPEG出力した場合のファイルサイズに差はありません。
全体像
野外でテストしたところ微妙な光加減の変化でうまく比較できなかったので、ミニスタジオを使って光量を一定に保ち撮影。
- 応用撮影モード:M
- 絞り値:F8
- シャッター速度:1/6秒
- ピクチャースタイル:スタンダード
- ホワイトバランス:AWB 雰囲気重視
- 現像:DPP4
- CR3 ISO 100
- CRAW ISO 100
- CR3 増感
- CRAW 増感
- CR3 減感
- CRAW 減感
- CR3 ISO 3200
- CRAW ISO 3200
- CR3 ISO 3200 増感
- CRAW ISO 3200 増感
- CR3 ISO 3200 減感
- CRAW ISO 3200 減感
目に見える画質差は特になし。
ハイライト・シャドーの諧調も同等。
シャドウ側諧調
- CR3
- C-RAW
RAWファイルを+3増感で現像したシャドー部分のクロップ。
特に大きな差は無く、画像をシャッフルしたら見分けがつかない。
ハイライト側諧調
- CR3
- C-RAW
シャドーとは反対に-3減感で現像しクロップしたもの。
やはり画質差は判断できない。
解像性能
- CR3
- C-RAW
諧調と同様に大きな違いは無し。
高感度
- CR3
- C-RAW
- CR3
- C-RAW
- CR3
- C-RAW
ISO 3200で同様の比較を実施しても差は明らかとならない。
画質低下とはなんぞや?
今回の結論
C-RAWは普通に使える
C-RAWの特徴
- 目に見える画質差は無し
- ファイルサイズが2/3
- 連続撮影枚数がCR3と比べてやや多い
今回の検証を元に屋外のシビアな光環境でチェックしてみたものの結果は同じ。
画質差は目に見えず、ファイルサイズは2/3に圧縮可能。ちなみに連続撮影枚数も僅かに改善されます。
CR3にこだわりが無ければC-RAWで問題無い、それどころかメリットが多いと言えるでしょう。EOS Kiss Mの2400万画素データでは恩恵が小さいかもしれませんが、3000万画素クラスのEOS 5D Mark IV後継モデルや5000万画素クラスのEOS 5Ds後継モデルに実装されると非常に重宝するはず。
サイト案内情報
キヤノン関連記事
- EOS R5 Mark II 「4K 60p Fine」「APS-C 120fps RAW」対応の新ファームウェアに関する噂情報
- EOS R6 Mark III は解像度と読み出し速度と販売価格が上昇する?
- SmallRigがEOS R50 V用レザーハーフケースキット販売開始
- EOS R50 V 小さな欠点もあるが動画撮影のエントリーとして検討する価値がある
- キヤノンが海外認証機関に未発表製品「DS126916」「ID0184」を登録
- キヤノン 新型カメラの関する噂情報のまとめ
- キヤノン EOS R50 V は機能性・携帯性・価格のバランスが良好
- PowerShot V1 ソニーZVキラーの「ちょうどいい」カメラ
- 年内に登場すると噂されている「EOS R7 Mark II」に関する推測
- キヤノン PowerShot SX70 HS 生産完了
Facebookで最新情報やカメラ・レンズのレビューを発信しています。
「いいね!」を押すとFacebookの最新情報が届きます。