レンズ固定式フルサイズがリニューアルして新登場
海外のSONY公式にてフルサイズコンパクトデジタルカメラとして有名なRX1Rの後継機が発表された。「II」を冠してはいるが、もはや中身は別物のバケモノスペック。α7Rとα7RIIくらい違う。
裏面照射型のフルフレーム4200万画素センサーを搭載・可変式ローパスフィルター・AFは399点・非圧縮の14bitRAW対応など見所が目白押しの機種に仕上がっている。さらにファインダーが搭載された、しかも結構大きい倍率のファインダー。
今回は海外SONYの公式スペックを旧機種と見比べながら変更点を拾って見よう。
スペック比較
? | RX1RM2 | RX1R・RX1 |
センサー | Exmor R CMOS | ?Exmor CMOS |
有効画素 | 約4240万画素 | 約2430万 |
レンズ構成 | 35mm 7群8枚 絞り羽根9枚 |
?35mm 7群8枚 絞り羽根9枚 |
最大撮影倍率 | 0.26倍(マクロ) | ?0.26倍(マクロ) |
最小F値 | f2 | ?f2 |
最短撮影距離 (レンズ前面) |
マクロ時 約14cm | ?マクロ 約14cm |
ローパスフィルター | 可変式 | 無(RX1R)/有(RX1) |
フィルター径 | 49mm | ?49mm |
モニタ | 3.0型 123万ドット 上109° 下41°チルト 白画素入りWhiteMagic |
?3.0型 123万ドット |
ファインダー | 0.39型 電子ファインダー 236万ドット 0.74倍 |
無 |
AF | ファストハイブリッドAF | マルチポイントAF |
AFエリア | 399点 像面位相差AF 25点 コントラスト AF |
?25点 コントラスト AF |
画像処理 | BIONZ X | BIONZ |
ISO | 100-102400 | ?100-102400 |
シャッタースピード | 30-1/4000秒 | ?30-1/4000秒 |
連写 | 5コマ/秒 | ?5コマ/秒 |
記録形式 | 14bit非圧縮RAW JPEG |
?14bitRAW JPEG |
内蔵フラッシュ | 無 | 有 |
WiFi/NFC | ○/○ | 無 |
電源 | NP-BX1 | NP-BX1 |
USB充電 | 可 | 可 |
水準器 | 有(2軸) | 有 (2軸) |
連続撮影枚数 | 220枚 (モニタ) 200枚 (EVF) |
?220枚 (モニタ) |
サイズ | 113.3*65.4*72 | ?113.3*65.4*69.6mm |
重量 | 507g | ?482g |
裏面照射型4200万画素 35mmフルサイズセンサー
画素数や裏面照射型であるところを見ると、α7RIIで搭載されているタイプと一緒。ミラーレス一眼のフラッグシップとも言うべき機種のセンサーを惜しげもなく導入できるのは、センサーメーカーならではと言うところだろうか。DxOMarkのセンサースコアで高評価のセンサーで、NikonのD810よりもポイントを上回っている。それが、このカメラに搭載されているとするとかなり凄いこと。
可変式ローパスフィルター搭載
つまりローパスフィルターは搭載している。PENTAX機の「ローパスセレクト=センサーシフト式」とは違う。どちらかと言えばD800Eや5DsRの様なローパスキャンセラーに似ている。しかし、一体どうやって可変するのか…。すごいぜSONY。
これによって、モアレが非常に気になる時はローパスフィルターをかけてやり、気にならない時はオフに。しかし、4000万画素もあれば普通のレンズで気になるモアレが出る事は稀な気がする。
(追記)デジカメWatchにこの機能の記載があった。どうやら2枚のローパスフィルターの間に液晶をかませて、電圧で制御するらいしい。やっぱり、よく分からないがすごいぜSONY!
効き目はオフ/オン/ハイで設定が可能。
Sonnar T* 35mm F2
これは従来の機種と同様。後述するが、マクロモードも健在・レンズフードも従来の物を使用可能だ。
レンズは35mmの単焦点だが、デジタルズーム機能は搭載している。高画素機であるが故にトリミング耐性はバッチリ。レンズの性能も良好なので気にせずデジタルズームしちゃうのも手だろう。
ファストハイブリッドAF搭載
399点の像面位相差AFエリアと25点のコントラストAFを搭載。これもα7RIIに搭載された仕様。これを見るにやはりα7RIIと同様のセンサーなのだろう。
公式では従来機より30%の高速化を実現したと記載されている。コントラストAFだけの遅いフォーカシングがネックだった旧モデルに比べると随分と快適になった。
像面位相差を導入した為か、RX1・RX1Rでは使用出来なかった「AF-C」に対応。
これにより、より幅広い被写体に対して有効なカメラとなった。
電子ビューファインダー搭載
RX100M3・4同様に左肩部にポップアップ式の電子ビューファインダーが搭載された。
ファインダー倍率0.74倍かつ236万ドットの高精細なファインダー像を提供できるXGA OLEDトゥルーファインダーでα7RIIなどと同様にツアイスTコーティングを採用。
ファインダー倍率はα7RIIの0.78倍には及ばないものの、α7IIと同程度。これはかなり大きいファインダー像が得られるといっても過言ではないと思う。
チルト液晶搭載
上に109°、下に41°のチルト液晶を搭載した。これによりローアングルやハイアングルの撮影が快適に。こりゃあ便利だ!
但し、タッチパネルの記載は見当たらないので、恐らく非対応。これはα7シリーズも同様の仕様なのでSONYの方針なのだろう。今後のモデルチェンジに期待だ。
ひょっとしたらタッチパネルモデルで「T」シリーズなんて出ないだろうな…と妄想。
14bit非圧縮RAW
α7RII同様、14bit非圧縮RAWに対応した。これにより、SONY製カメラの吐き出すRAWに辟易していた方には朗報。
但し、高画素と相まってファイルサイズの肥大化には注意が必要だ。JPEGでも「L」だと42Mのファイルサイズになる事もある。64GのSDカードでも200枚撮る事ができない。ここぞと言う時以外はファイルサイズの小さい設定にしないとメディアがいくつあっても足らないだろう。
WiFi/NFC対応
NFC実装によりスマホとの連携がワンタッチで起動可能。SNSを多用するなら是非使いたい機能だ。使ってない人はお手元のカメラにNFCがあれば是非スマホと連携して見て下さい。結構便利なんだなこれが。
写真を見るにカメラの右側面にNFCが設置してある。底面に搭載している機種もあるが(EOS M3とか)ミニ三脚つけてたり、クランプつけてたりすると邪魔して使えないので側面にあるのは歓迎。
注意点は撮った画像をそのまま転送する訳ではなく、リサイズした画像を転送。(そりゃあ40Mのファイルなんて転送してたら時間掛かること請負)
力強い操作系
マクロモードで20cmまで寄る事が可能。この際はマクロスイッチリングを回してマクロモードへ移行。MFも操作もし易く、0.74倍のファインダーによりピーキングも見易いことだろう。
電子ダイヤルや露出ダイヤルの配置は旧モデル同様だ。
写真で見る分には質感が向上しているように見える。
ボディはマグネシウム製。防塵防滴仕様では無さそうだが、がっしりとした造りには違いないだろう。
従来のサムグリップ使用可能。旧モデルのユーザーならオプションパーツを残してRX1シリーズを売却。RX1RIIに乗り換えよう。(但し費用の話は最下部にて)
サイズ・重量
ほぼ一緒だが、チルト液晶パネルが付いた分3mmほど肉厚に。重量も微増。
但し、ファインダーや可変式ローパスなどの飛び道具を搭載しつつも同程度と言うサイズ感こそが大きな違い。
手振れ補正は非搭載
公式には記載が無いのでそういうことだと思う。
α7IIシリーズがそうであったように、サイズが大きくなってしまうのであくまでも「コンパクトデジタルカメラ」のコンセプトを優先した結果なのではないかなと思う。
しかし、高画素・手振れ補正無しはかなりピーキーな使い勝手な気が…。
高感度耐性次第ではISO高めのシャッタースピード維持なのだけどね…
4K動画には非対応
そもそもズーム出来ないしね。
動画はRX100M4に任せりゃあいいんだヨ!
内蔵ストロボが省略
ファインダーを取るか、ストロボ取るかと問われたらファインダーを取ります。
$3300 (US)
日本円にして現在40万円近く。
国内のコンパクトデジタルカメラの中では最高級品。
だが、それなりの機能性は盛り込んでいる。
オンリーワンだけに適性価格が分かりづらい。
しかし、オンリーワンだからこそ、高くても意義があったりする。
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