2023年11月9日付けの気になる特許出願が公開されています。カメラに内蔵した振動デバイスのノイズを効果的に抑えて撮像できる手段にかんする特許のようですね。将来的に触覚フィードバックを積極的に採用するのでしょうか?
概要
- 【公開番号】P2023162710
- 【公開日】2023-11-09
- 【発明の名称】撮像装置
- 【出願日】2022-04-27
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】 振動デバイスを用いた撮像装置において、撮像中の振動に対する画像ノイズの影響そのものを低減させた撮像装置を提供する。
- 【背景技術】
【0002】
上記のような撮像装置として、特許文献1では撮像センサからの画像読み出し時に振動子により生じた振動を判別し、後処理でノイズ抑制を行う技術が開示されている。- 【0004】
しかしながら、上述の特許文献に開示された従来技術では、撮影画像にノイズが乗った状態からノイズを除去する方法を示しており、撮像時のノイズを抑制する技術を開示していない。- 【0005】
そこで、本発明の目的は、振動デバイスを用いた撮像装置において、撮像中の振動に対する画像ノイズ影響そのものを低減させた撮像装置を提供することである。- 【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の撮像装置は、撮像素子と、前記撮像素子の撮像開始を指示する操作手段と、振動デバイスと、前記操作手段を操作することで前記振動デバイスを振動させてユーザーに触感をフィードバックする制御手段と、前記撮像素子における画素からの情報を読み出す複数本の読み出し配線と、を有する撮像装置であって、
前記制御手段が、撮像シーケンス中に、前記撮像素の撮像信号の読出し区間に前記振動デバイスによる触感フィードバック制御を実行する場合、前記撮像素子における画素からの情報を読み出す方向が前記振動デバイスの振動方向と平行となるように前記読み出し配線が配置されていることを特徴とする.- 【発明の効果】
【0007】
振動デバイスの振動により生じた磁気ノイズによる撮影画像への影響を抑えながら、撮像中においても、ユーザーに適切なタイミングで振動を伝えることができる。
ユーザーへ何らかの情報を伝達するために振動デバイスをカメラに搭載する特許は過去にいくつも存在します。
今回は振動デバイスの振動時に発生する漏れ磁束によるノイズを効果的に抑える手段のようです。振動による触覚フィードバックがカメラの撮影で有効かどうかはまだ分かりませんが、キヤノンは様々なアプローチで実現しようと研究しているみたいですね。
ニコン「Z 8」「Z 9」や、ソニー「α9 III」のように(メカシャッターレスで)レリーズ時に振動が発生しないカメラも増えてきています。電子音のように聴覚フィードバックに代わる手段として触覚フィードバックがあると確かに便利かもしれません。
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