【評価･作例】長く使える入門望遠ズーム『EF70-300mm F4-5.6 IS USM』

2016年現在で、キヤノンEFマウントのおける70-300mmは３種類存在する。「Lレンズ」としてこのクラスでは最上級となる「EF70-300mm F4-5.6L IS USM』、DO素子を採用したコンパクトな『EF 70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM』。そしてスタンダードな価格帯で発売されている入門用とも言える望遠ズームレンズが本レンズだ。

発売が2005年と古く、手ぶれ補正機構は搭載しているがLレンズと違って1段分効き目が弱い。とは言え、流し撮りに対応する「モード2」を搭載しているので使い勝手はそこまで悪く無い。

さらに重量は630グラムとLレンズに比べて幾分も軽量だ。基本的に広角や標準がメインで望遠もシステムとして持っておきたいのであればこのレンズをチョイスしても良い。

ズームレンズに有りがちな望遠端の画質低下も抑えられており、300mmの中央についてはかなり良好な光学性能を期待出来る。さらにAFにはUSMを採用しているので、かなり速い部類のフォーカシングスピードを体感出来るだろう。

同クラスのサードパーティ製と比較するとやや高めだが、AF速度や良好な逆光耐性を始め純正ならではのデジタルレンズオプティマイザでソフト的に解像力を高める処理にも対応している。

明るさや望遠端の周辺画質に拘らなければ、このレンズから買い換える動機が少ない良品とも言える。惜しむらくは、現在このレンズのリニューアルという噂が出てきている事だ。