ノリで買ってしまったDMC-GX8。
実はE-M1 II購入を前に一つ気になる点があったので、決して衝動買いと言うだけではない(そう、決して!)
「PROレンズは2000万画素で使えるのか?」
という点。
「それならPEN-Fでいいじゃん?」という答えはごもっとも。しかしまあ、GX8が安かったので…ごにょごにょ
LUMIX DMC-GX8の使用感おさらい
GX8でOlympusレンズを使うとAFが微妙に
以前、E-M1との使用感の差について記事を書いてみた。その際にはGX8のボディ内手ぶれ補正がシャッター半押しでは作動しないために、ライブ画像が安定しないので使いづらいと評価させていただいた。
時間をおいて見直しても、その考え方に修正は無い。ライブ画像が揺れる=AFフレームが安定しないという結果に直結してしまうので、いかんせんオートフォーカスの効き目が低下している。特にそれはピンポイントAFで顕著で、オリンパスレンズを使う時にピンポイントは使わないようにした。
多点オートにすると幾分か改善。
三脚を使うとAF速度が化けた
ところがドッコイ、三脚を使って撮影してみると評価が逆転。AFフレームが安定するためか、狙ったポイントに向かって瞬時に合掌するようになった。
空間認識AFの本領を発揮したのだろうか?手持ち撮影の時とは比べ物にならない快適さ。
ひょっとしたらE-M1よりも爆速AFになったんじゃないんですかい?M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROの改善具合はすさまじかった。
手持ち撮影では追尾AFが便利
上記理由でポイント固定のAF-Cはとても使いづらい。代わりに追尾AFを使用したころ、これが驚きの性能だった。
と言うのも、E-M1にも同様の機能が備わっており、実際に使っていたものの背景に抜ける確率が高く復帰もしない場合も多い。(使い方に個人差があるかも)
同様のシーンでDMC-GX8の追尾AFは結構食いついてくれる印象。これなら実用範囲。特に背景がワシャワシャしていても一回食いつくとしっかり判別してくれる。よって、手持ちで少しくらいブレようがしっかりと認識してくれるので、案外PROレンズは手持ちでも行けるかな?と感じた。
別売りアイカップは買うべし
付属品のアイカップではファインダーにまつ毛が当たるくらいまで近寄ってしまう。このため、別売りの巨大なアイカップを購入した。
外観や収納を僅かに損ねるものの、遮光性や使用感は完璧に近い。大きなファインダー倍率を誇るGX8の利点が引き立つアイテムだった。
実写その1:近所の自然公園
ただし、やはり手持ち撮影だとAFフレームとピントを置きたい位置がぶれる。特にマクロ撮影のように少しでも手ぶれが発生すると大きくずれる状況ではさらに使いづらい。
解像力は問題なくイケそう。
気になる点として、オリンパスとパナソニックで撮って出しJPEGのシャープネス設定が大きく違う感がある。初期設定ではオリンパスがやや強めで、パナソニックは弱め。
個人的にはシャープネス強めの方が好みだったので、今回はllightroomにてRAW現像。
RAWデータは1600万画素のE-M1より画素数が増えているため、等倍で確認すると細部の色収差がやや増えたかなと感じる。とはいえ、絞り開放で画質に粗がでる気配は全くなく、絞る事で引き締まる感じはする。2000万画素を有効に活用するのであれば絞るときには絞って、レンズの光学性能をピークに持ち上げた方が良さそうだ。
有効画素数が増えているためか、等倍で細部を確認すると低感度にもかかわらずシャドーにノイズが多い。あまり持ち上げすぎるとディテールを損なう可能性が高いので、撮影段階での露出調整はしっかりと詰めておきたい。
ちょっとだけトリミング。
三脚未使用ながら、チルト式ファインダーを活用してウェストレベルでカメラを構えると奥行方向の手振れを抑えやすくなる。ピントはトンボの頭に一発で合掌した。
被写界深度がかなり浅くなるので、フォーカス合成が使えるようになるととても便利そうなシーン。
このレンズがあるからマイクロフォーサーズをやめられないと言っても過言ではない40-150PRO。
こちらも2000万画素でしっかりと解像。絞り開放で、細部を確認すると僅かに色収差があるような。
GX8の撮って出しを見ると、どれも細部のディテールが潰れがちになっているためもう少し設定を詰めていきたいところ。
特に遠景においてのディテール損失は顕著で、風景やビビットでとっても潰れがち。lightroomのRAW現像でオリンパスに近づける事が出来るので、センサーやプロセッサの問題と言うよりはパナソニックの味付けが好みとやや違うという問題で合っているかもしれない。
しかし、デジタルフィルターを後付けできない点がやはり痛い。サクッとRAWで撮って時間に余裕があるときにRAW現像するには自由度が物足りないなとは感じる。
幸いにも豊富なFnボタンにデジタルフィルターを設定できるので、呼び出して切り替えるのは他社と比較して楽ちん。
実写その2:動物・猫
コンパクトなシステムでここまで写りゃあ十分。という感じで写る。絞り開放でここまで写るのだから文句はいいませんぜ。
フルサイズと違って被写界深度の調整で絞らなくてもピント面が深いため絞り開放でも十分。そのため、玉ボケが角ばらないと言う利点もマイクロフォーサーズにはあるのだなと実感。
前述したとおり、追尾AFが結構使えるのでのっそり歩くレッサーパンダ程度ならしっかり追従する。
とは言え、被写体ブレを抑えるために高感度を使用せざるを得ない時の許容ISOが狭いのも事実。
E-M1 IIではその辺がどこまで改善されているのか期待したいところ。GX8ではまだ高感度使ってませんでした…、今後の課題としておきます。
過ごしやすい気候だったので、猫寺を訪れた時にはすでに熟睡モードの猫が多数。来る時間を間違えたぜ!
絞って画質が安定するか?と問われると、「絞り開放からすでに高水準の性能であり、絞ってもあまり変化が無かった」と言うのが40-150PROの感想。RAWデータを見る限りではそんな感じ。
パナソニックの撮って出しJPEGはシャープネスの加減がシビア。ちょっと高めるとカリッとし過ぎてしまい、ノイズ処理強めの傾向と相まって不自然な描写となってしまう事が多い。
始めはRAW+JPEGで撮影していたのだけども、途中からRAwデータ一本で撮影するようにした。デジタルフィルターを使いたい時だけJPEGにする。
M.ZUIKOレンズは2000万画素で使えるか?
問題無く使えまっせ!
ただし、1600万画素のE-M1と比べると、僅かながらPROレンズの粗が見えやすくなる。
この際にE-M1と同様のシャープネス設定をしてしまうと粗を拾いやすくなってしまい、期待値が高すぎるカリカリ描写とは異なる結果になるかもしれない。
とは言え「目を皿にして細かい部分を突っつけば」の話であり、低感度における上位センサーとの差は確かに縮まっていると実感できる。
PROレンズだけだと描写が硬すぎるかも
画素数による解像力の向上と同時に写真の固さを感じるようになった気もする。マイクロフォーサーズはもともとフワッとした表現が不得手ではあるものの、やや鼻につく感じがする。(PROレンズやマクロレンズを使っている自分の場合)
私はフルサイズのデジイチを持っているので、柔らかい表現はそっちに任せてしまう。マイクロフォーサーズだけの場合であれば、大口径の単焦点レンズを買い足しておくと良いかもしれない。有効画素数が上がったことによる恩恵は何も解像力だけでなく、ボケのグラデーションがより豊かという一面もある。
ボケを演出しやすい標準・中望遠単焦点は特に効果的だと思う。この手の単焦点レンズはオリンパス・パナソニックを始めとしてフォクトレンダーなども含めて豊富にそろっているので、好みに合わせてチョイスできる点はグッド。
GX8にはLUMIXレンズが最適か?
当たり前と言えばアタリマエな話。私がもし40-150PROに加えて、35-100F2.8を持っていたならば常用するレンズはもちろん35-100mm。
気軽に撮るならPZ 14-42で十分事足りる。なんやかんやで、DMC-GX8にジャストフィットするのはこのレンズ。レンズキットでついてくる14-140mmはちょっとデカいんだよねえ。
何気にナノサーフェスコーティングを採用していたり、パワーズームの速度に変化を持たせることが出来るのでパワーズームながら画角の微調整はお手の物。
オリンパスレンズと違ってライブ画像が安定する点は大きなメリット。
- M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
- M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ
- LUMIX G VARIO PZ 14-42mm F3.5-5.6 Power.O.I.S
- LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.
- LUMIX G VARIO 14-140mm F3.5-5.6 ASPH./Power.O.I.S
の5つのレンズを使ってきているが、一番使いやすいのがPZ 14-42mmだった。自動開閉キャップを付ける事ができる点がGoodすぎる。
上のようなシーンで12mmが使えたらと感じる機会は多いものの、それでも気軽に持ち運べる利点が勝る。
購入早見表
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