2023年10月18日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。ティルト・シフト中でも高精度にピントを合わせ続けることを目的としたシステムに関する実施例が含まれています。
概要
- 【公開日】2023-10-18
- 【発明の名称】制御装置、レンズ装置、撮像装置、カメラシステム、制御方法、及びプログラム
- 【出願日】2022-04-05
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】ティルト効果やシフト効果を得る場合でも高精度にピントを合わせ続けることが可能な制御装置を提供すること。
- 【背景技術】
【0002】
従来、撮像光学系の光軸に対して傾いた物体面に対して全面的に良好にピントを合わせるようにピント面を傾けるティルト効果や撮影範囲を移動させるシフト効果を得られる光学系が提案されている。特許文献1には、二つの光学素子を光軸直交方向へ移動させることで、ティルト効果とシフト効果を得られる光学系が開示されている。- 【0004】
しかしながら、特許文献1の光学系では、光学素子を光軸直交方向へ移動させることでピントずれ量が変化することを考慮していないため、ピントを合わせた後にティルト効果やシフト効果を得ようと光学素子を光軸直交方向へ移動させるとピントがずれてしまう。- 【0005】
本発明は、ティルト効果やシフト効果を得る場合でも高精度にピントを合わせ続けることが可能な制御装置を提供することを目的とする。
以前からティルト・シフト部を駆動させる構造や操作方法などの特許を出願しているキヤノンですが、今回はティルト・シフト中でも高精度なピント合わせを可能とする技術に関する特許のようです。
RFマウントのTSレンズはAFに対応すると噂されていますが、これまでの特許を見る限りでは実現に向けて着実に駒を進めているように見えます。特許出願の図面にもあるように、「フォーカス駆動部」のみならず「TS駆動部」もあるのが気になるところ。我々の予想を超え、全てがカメラ制御で動作するTSレンズが登場するのかもしれませんね。
特許関連記事
- キヤノン「24-130mm F4 IS」「24-80mm F2.8 IS」のような光学系の特許出願
- キヤノン ティルト効果をタッチ操作で簡単に調整する仕組みの特許出願
- 富士フイルム レンズ固定式GFX用と思われる「35mm F3.5」「40mm F3.5」「50mm F3.5」光学系の特許出願
- RF70-150mm F2 L のような特許内の光学系は実際に登場する可能性がある?
- キヤノン 50-250mm F4.5-5.6 を想定したようなAPS-C向け光学系の特許出願
- キヤノン 70-150mm F1.8 フルサイズミラーレス向け光学系の特許出願
- ニコン 35 / 50 / 85 mmのF1.4 / F1.8 光学系の特許出願
- キヤノン「400mm F4 TC DO」「600mm F4 TC DO」を想定したような光学系の特許出願
- キヤノン RF28-70mm F2.8 IS STM 用と思われる光学系の特許出願
- シグマ フルサイズミラーレス用「50-100mm F1.8」「45-90mm F1.8」光学系の特許出願