以前に「7-14 PROとLeica DG 8-18mmは互角」と評価したMirrorlessComparisonですが、Lumix 7-14mmとの画質比較でもほぼ同意見のようですね。ズームレンジやフィルターワーク可能という点を加味すると8-18mmは魅力的な選択肢と述べています。
MirrorlessComparison
外観・操作性
絞り開放F値の比較
7mm | 8mm | 10mm | 14mm | 18mm | |
Leica 8-18mm | ー | F2.8 | F3.2 | F3.6 | F4.0 |
Lumix 7-14mm | F4 | ー |
どちらも小型・軽量レンズであり、マイクロフォーサーズらしい期待通りのものだ。Leica8-18mmは少し重く感じるが、カメラに装着するとその違いは判らないだろう。
重量よりもレンズ全長の違いが重要だ。Lieca8-18mmは花形フードを装着すると、フード一体型のLumix7-14mmより明らかに長い。Lumix7-14mmはほぼ全てのマイクロフォーサーズと相性が良いが、Leica8-18mmはG8やGH5などの大きいボディに適している。私はテストボディにG8を使用したところ、不快さは無かった。
Leica8-18mmのフードを外すとレンズ全長差が少なくなるが、フレアやゴーストが発生しやすいので取り外すことはまずないだろう。
Lumix7-14mmにはフィルターが装着できない。このレンズでフィルターワークを考えている場合には別途アダプターへの投資が必要になる。一方でLeica8-18mmには67mmのフィルターが使用可能だ。
造りの面ではLeica8-18mmがよりしっかりとしている。金属と高品質なプラスチックで構成されており、防塵防滴に加えて耐寒性能を備えている。さらにフレアやゴーストを予防するためにナノサーフェスコーティングが導入されている。Lumix7-14mmは金属マウントを除くとプラスチックとゴムで構築されている。耐候性はないものの、とてもしっかりと造られていると感じる。
どちらのフォーカスリングもリブ付きのデザインだが、ゴム製のLumix7-14mmは寒い時に触りやすい。どちらのレンズもフォーカシング時にレンズ前玉が鏡筒内で移動する。
Leica8-18mmにはAF/MF切替スイッチが備わっているが、Lumix7-14mmはボディ側で操作する必要がある。
画質
近距離 解像力
絞り開放ではLumix7-14mm(F4)はLeica8-18mm(F2.8)より少しシャープだ。
F4.0以降はこの小さな差がすべて消えてしまい、二つを区別することは不可能となる。
10mm、12mm、14mmにおける絞り開放も同傾向だ。
遠距離 解像力
中央画質
近距離と同じ結果を得ることができた。Leica8-18mmのF2.8はLumix7-14mmよりややソフトだが、他の様々なズームレンジにおける絞り値の結果はとても似ている。
四隅の画質
面白いことにLeica8-18mmの8mmにおける絞り開放F2.8はLumix7-14mmの絞り開放と同様にシャープだ。10mmなどいくつかの焦点距離において、Lumixは色収差が発生している。
ボケ
どちらも超広角レンズという性質上あまりボケ量は多くない。
特にLumix7-14mmは開放絞り値がF4であるためボケはLeica8-18mmより小さい。Leica8-18mmのメリットはF2.8の開放絞り値だが、これは8mmでのみ使用可能であり有用性は限られている。ズームするとすぐに絞り値が大きくなる。
色収差・コマ
全体的に色収差のレベルはとても低く、唯一指摘するのはLumix7-14mmにおける四隅だけだ。
コマ収差は比較してLumix7-14mmがやや強調され、Leica8-18mmは比較して少し穏やかだ。
歪曲・周辺減光
どちらもレンズ内プロファイルによって自動的に修正されるため、問題となる場合はほとんどないだろう。
歪曲はLeica8-18mmの8mmにおいて僅かに樽型歪曲が発生し、Lumix7-14mmの7mmは良好に補正されている。
色温度
LeicaはLumixよりも僅かに暖色系の色描写となる。
フレア
Leica8-18mmの方がLumix7-14mmよりも小さく、コントラスト低下の少ない画質だ。フードとナノサーフェスコーティングが役に立っていると思われる。
マニュアルフォーカス
マニュアルフォーカスはゴム製のリングを備えるLumixの方が感触は良好だ。とは言えどちらも使いやすい抵抗感がある。
マニュアルフォーカスにおいて近接から無限遠までの回転角はLeicaをゆっくり回して4回転、素早く回すと1.4回転だ。一方でLumixはゆっくり回して3/4を上回る程度、素早く回すと1/2回転程度だ。
パナソニックは明言していないが、どちらのレンズもズーミング時にピント位置の移動が無いパーフォーカルレンズのようだ。
結論
私がどちらのレンズも所有していなかった場合、個人的にはいくつかの理由でLeica8-18mmを選択するだろう。
より柔軟なズームレンジ、NDフィルターが装着可能、そして防塵防滴仕様だ。さらに明るいF2.8の絞り値をも備えている。
しかしながら、決してLumix7-14mmの性能が悪いわけではない。極端な四隅の画質を除き、シャープネスやマイクロコントラストはLeica8-18mmととてもよく似た結果を得ることができた。さらに一体型フードによりコンパクトであるという利点も存在する。
さらに価格には注目せざるを得ないだろう。新しLeica8-18mmは2009年に登場して中古も出回っているLumix7-14mmより300ドル以上高価だ。既にLumxを所有している場合にはフィルターワーク以外でLeicaにアップグレードする理由はないだろう。
「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0?ASPH.」を選択する場合
- NDフィルターを使用することが多く、アダプターへの投資は避けたい
- 望遠側に4mmの余裕がある
- 暗所や天体写真における8mm F2.8を活用したい人
- フレーム全域で最高のシャープさが欲しい
- 接写性能とボケ量が欲しい
- 悪条件で撮影する事が多い
「LUMIX G VARIO 7-14mm/F4.0 ASPH. H-F007014」を選択する場合
- より画角の広い撮影がしたい
- 中程度か小型のカメラボディである場合
- 予算
関連記事
パナソニック Leica DG 8-18mmとオリンパス M.ZUIKO 7-14mm PROの比較記事はこちら
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0のレビュー・作例を集めるページはこちら
LUMIX G VARIO 7-14mm/F4.0 ASPH. H-F007014のレビュー・作例を集めるページはこちら
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