DPReview がキヤノン「EOS R5 Mark II」のレビューを公開。前モデル比で、あらゆる点でより優れていると評価。ニコンZ 8と並んで、最も幅広い撮影が可能なカメラとのこと。オールラウンドなカメラであり、全ての購買層に向けてレビューするのは難しかったと言及。
DPReview:Canon EOS R5 II in-depth review
- 前モデルと比較して、ほぼすべての点で改良されている。
・より高速な撮影
・より高性能なAFシステム
・より優れた動画ツール
・視線入力AFシステム
どのような写真撮影を楽しむかに関わらず、既存モデルよりもある程度のメリットをもたらすだろう。- 結果として、何でもできるカメラになった。アクション、風景、ビデオ、何でもこなせる。
- ニコンZ 8と並んで、これまで見た中で最も幅広い撮影が可能なカメラであり、価格も歴史的なEOS 5Dシリーズと同等である。
- 手になじみ、操作部の位置もよく、インターフェイスもすぐに慣れることができた(オートISOの下限シャッタースピードを素早く調整する方法があるといいのだが)。
- 我々が最も懸念していたのは、あまりにも多くのことができるため、このカメラを購入することを選ぶであろう幅広いフォトグラファーの立場に立つことができないということだった。
- アクションを撮ろうとしたが、風景や野生動物、イベントを撮ったり、動画を撮ったりする時間が思うように取れなかった。EOS R5 Mark IIは、単純に多くのことをうまくこなしすぎていて、その能力の全体像を把握することができない。
- 発売前にバスケットボールを撮影した際、アクション優先モードには非常に感銘を受けたが、その性能を試す機会はまだなかった。バスケットボールやサッカー/フットボールの撮影が重要なのであれば、決定的な利点になり得ると思うが、実際にカメラを借りて感想を述べることをお勧めする。
- もしあなたが最近のカメラを持っていないのであれば、EOS R5 Mark IIを薦めるのはとても簡単だ。
- すでに非常に優秀なEOS R5からのアップグレードを考えている場合は、もっと複雑な話になる。
・動画を撮影するのであれば、明確なメリットがある。
・アクションを撮影するのであれば、より洗練されたAFシステムとより優れた連続撮影は、アップグレードする価値があるかもしれない。
・しかし、どちらも必要なものではないのであれば、アップグレードは難しいだろう。EOS R5 Mark IIは、程度の差こそあれ、ほとんどすべての点で前モデルより向上している。オールラウンドな強さの代償として、ベースISOのダイナミックレンジでごくわずかな犠牲を払っている。
長所
- 様々な状況で優れた画質
- 高速で効果的なAF・被写体検出
- アクション優先モード
- 視線入力で直感的な操作が可能
- 幅広い撮影に最適な機能が多い
- 波形モニターなどの動画ツール
- RAW動画 / Canon log2
- 外付けクーリングファンに対応
- ボケ・ブレ判定の情報付与が可能
- 改善したメニュー配置
- アップスケーリングとAIノイズ除去の有用性
短所
- ダイナミックレンジが僅かに減少
- 視線入力がうまく動作しない人もいる
- 温度制限により高度な動画モードの撮影は注意が必要
- 波形モニタが小さく移動不可
- シャッター低速下限を素早く設定できない
- ボケ・ブレ判定はJPEGのみ機能する
競合機種との比較
- EOS R5
最も大きな競争相手。R5 IIは、程度の差こそあれ、あらゆる点でより優れたカメラであり、どのような撮影を計画しているかに関わらず、既存モデルよりも新モデルを選択することは理にかなっていると思う。
しかし、動きの速い被写体や動画を撮影しないのであれば、アップグレードする価値があるかどうかはあまり明確ではなく、視線入力AFが機能するかどうかで決まるかもしれない。- Z 8
R5 Mark IIと拮抗している選択肢。キヤノンはRAW静止画をより高速に撮影でき、ニコンはオーバーサンプリングされた4K/60のような動画を撮影できる。
R5 IIのアクション優先と視線入力が有効ならば、Z 8を引き離すことが出来る。しかし、全体的に見てレンズの選択肢が最終決定に繋がるだろう。RFマウントやZマウントのレンズを持っていたり、各ブランドが提供する特定のレンズに好みがある場合は、カメラよりもそちらの方が重要だろう。- Sonyは選択肢がない
ソニーは匹敵する競合機種を提供していない。プロ向けのα1はかなり高価で、α7R VはEOS R5 IIのスピードには及ばない。α7R Vはより高画素のセンサーを搭載している(ピクセルシフトモードにも対応)。風景撮影ではα7R Vが有力な候補となるが、キヤノンのような幅広い機能はない。
EOS R5の後継モデルとして2024年8月に発売。同シリーズでは初となる積層型CMOSセンサーを搭載し、プロセッサはEOS R1と同じくDIGIC X + アクセラレータを採用。AFシステムやアルゴリズムはR1とよく似ています(R1のようなクロスタイプAFではありませんが)。連続撮影速度や動画機能も大幅に強化され、EOS R3の視線入力AFにも対応しています。従来よりも高価な機種となってしまいましたが、強化された点を考慮すると妥当な値付けと言えるかもしれません。
DPReviewは前モデルから全体的に改良された新型モデルと評価。幅広いジャンルに適合できる機種となっているため、普遍的にレビューするのが難しいと言及しています。少なくとも、オートフォーカスに焦点を当てた今回のレビューでは、前モデル比でアップグレードする価値を備えているようです。
ただし、視線入力システムが万人に適合するとは言い切れず、高度なAFを必要としない場合は前モデルでも十分である可能性について言及しています。イメージセンサーは従来通り4500万画素なので、単に高画素センサーが欲しいだけなら前モデルでも良さそうですね。(それに前モデルで動きのある被写体が撮れないわけではない)
ライバルとなるZ 8は甲乙つけがたい存在のようですが、これはもう(操作せやレンズの)好みの問題かもしれません。
私はEOS R5からMark IIへ移行。
概ねDPReviewと同じような印象を受けています。全体的に改善が見られ、撮影機能が豊富。なんでも撮れるカメラですが、これらを網羅したレビューを作るのは難しそう(時間がかかりそう)。
おそらく、最も進化・変化したのはAFシステム。
前モデルからAFエリアとトラッキングの関係性が変化し、AF-C特性の設定も変わり、新しいメニュー項目や視線入力が新たに実装されています。改善の有無に関わらず、まずこれらの操作に慣れる必要があります。
そしてAFシステムを除くと。EOS R5との違いは微妙なものとなります。高速センサーや新型シュー、HDMI A端子、クーリングファンや波形モニターなど、個々に区別化できる点はあるものの、前モデルとの価格差を考慮すると決定打にはならない気がします。
EOS R5が2020年登場のカメラとしては優れているのが悩ましいところ。ローリングシャッターが遅いわけでもなく、高速連写や高解像動画が撮れないわけでもない。
- 発売日:2024年8月下旬
- 希望小売価格:オープン
- 直販価格:
・ボディ:65万4,500円
・レンズキット:80万8,500円 - 初値:
・ボディ:589,050 円
・レンズキット:727,650 円
EOS R5 Mark II ボディ | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ビックカメラ | マップカメラ | ECカレント | eBEST |
メルカリ | キタムラで中古在庫を探す | ||
EOS R5 Mark II レンズキット | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ビックカメラ | マップカメラ | ECカレント | eBEST |
メルカリ | キタムラで中古在庫を探す |
参考までにEOS R5
EOS R5 | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ヤマダ | キタムラで中古品を探す |
- Canon EOS R5 Mark II専用ケージ
- Canon EOS R5 Mark II用ケージ
- Canon EOS R5 Mark II 用 HawkLock クイックリリースケージキット
- Canon EOS R5 Mark II 用 HawkLock クイックリリースケージ
- Canon EOS R5 Mark II 用「Black Mamba」ケージキット
- Canon EOS R5 Mark II用「Black Mamba」ケージ
広告
*手動広告を試験的に導入しています。
期間限定セール
アウトレットなど
キャッシュバック
新製品
主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:裏面照射型積層CMOSセンサー
・有効画素数:4500万画素 8192 x 4320
・除塵ユニット:セルフクリーニングセンサーユニット
・手振れ補正:8.5段分 - ISO:ISO 100 ~ 51200
拡張 L (ISO 50 相当)、H (ISO 102400 相当) - プロセッサ:DIGIC X + DIGIC アクセラレータ プロセッサ
- メモリーカード:
・CFexpress 2.0 Type B
・SD UHS-II - 静止画:JPEG/HEIF/RAW/C-RAW
- 動画:ALL-I(タイムラプスのみ)/IPB(MP4)
- AFシステム:デュアルピクセル CMOS AF
・測距点: 最大 1053 ゾーン
・測距輝度範囲:EV –6.5 ~ 21
・被写体認識:自動、人物、動物、車両
・その他:視線入力AF、アクション優先、登録人物優先 - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:1/8000秒~30秒
・電子シャッター:1/32000~30秒
・フラッシュ同調速度: 1/200秒(メカ)
・フラッシュ同調速度:1/250秒・1/320秒(電子先幕)
・フラッシュ同調速度:1/160・1/200秒(電子シャッター)
・撮影速度:最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)
・撮影速度:最高約30コマ/秒(電子シャッター)
・撮影枚数:RAW:約230枚(約95枚) - ファインダー:0.5型 約576万ドット 約0.76倍
- モニター:3.2型 約210万ドット バリアングルモニタ
- 動画:
・8K:60p 2600Mbps
・4K:60p 1860Mbps - インターフェース:
・USB:USB 3.2 Gen 2 USB Type-C
・ヘッドホン:Φ3.5mm
・マイク:Φ3.5mm
・HDMI:A
・LAN:RJ-45(2.5GBASE-T)(EPグリップ使用時)
・シンクロ:あり
・Wi-Fi:IEEE 802.11b/g/n/a/ac/ax
・Bluetooth:5.3
・N3タイプ端子 - バッテリー
・タイプ:LP-E6P
・撮影可能枚数:630 shots
・充電方法: - サイズ:138.5×101.2×93.5 mm
- 重量:656 g
- 防塵防滴:
- ボディ材質:マグネシウム合金/ポリカーボネート
関連カメラ
関連記事
- キヤノンはEOS R5 Mark II用の機能追加アップデートを今月中に配信する? 2024年10月2日
- キヤノンがEOS R5 Mark II用の最新ファームウェアVer1.0.1を配信開始 2024年9月26日
- EOS R5 Mark II 大部分は準フラッグシップモデルの水準 2024年9月23日
- 今月中にEOS R5 Mark II 用の機能アップデートを含む最新ファームウェアが配信される? 2024年9月18日
- キヤノン EOS R5 Mark II レビューVol.5 ダイナミックレンジ編 2024年9月18日
- キヤノン EOS R5 Mark II レビューVol.4 ニューラルネットワークNR編 2024年9月16日
- キヤノン EOS R5 Mark II レビューVol.3 アップスケーリング編 2024年9月13日
- EOS R5 Mark II はオールラウンドすぎて全てを網羅したレビューは難しい 2024年9月13日
- キヤノン EL-1やRF200-800mm F6.3-9 IS USMの供給不足が解消 2024年9月9日
- キヤノン EOS R5 Mark II レビューVol.2 ドライブ編 2024年9月7日