PCmagがキヤノン「EOS R5 Mark II」のレビューを公開。Z 8ほどのコスパではないものの、高解像ながら良好な画質とAF、連写性能を兼ね備えた優れたカメラと評価。特にアクション優先モードは技術の飛躍的進歩として最も印象的と言及。
PCmag:Canon EOS R5 Mark II Review
- 外観:
・キヤノンらしいカメラデザインで、レリーズボタンの角度やフロントダイヤルの配置は他社と異なる。- 質感:
・記載なし。- バッテリー:
・LP-E6Pを使用。古いタイプのバッテリーでは制限がある。
・古いバッテリー使用時は起動時に警告表示がある。
・1日の結婚式を撮影する場合は予備が一つあると良いだろう。プロなら数個は携帯しておくべき。- インターフェース:
・CFexpress Type BとSD UHS-IIに対応。
・USB-Cは充電やUVC/UACに対応。
・新型のアクセサリーシューを搭載。カバーのデザインが酷く、取り外しにくい。- 携帯性:
・他のほとんどのフルサイズカメラとほぼ同じだが、Z 8よりも少し小さい。- グリップ:
・記載なし。- 操作性:
・電源スイッチが移動し、静止画/動画切り替えが追加された。
・電源スイッチにロックポジションが追加された。
・大部分のコントロールは従来機を継承。- 手ぶれ補正:
・非常に効果的な手振れ補正を搭載。
・効果はZ 8のほうが良好。- ファインダー:
・光学ファインダーに近い。設定によってはシャドウのディテールを確認しやすい。
・120fpsまでのリフレッシュレートで動作。滑らかに動く。
・60fpsではブラックアウトフリーではなくなる。
・視線入力AFはうまく動作しなかった。校正は簡単で12回ほど実施したが改善しない。- モニター:
・バリアングル式の可動液晶モニタ。
・視野角が広く、バックライトの調節が可能。- メニュー:
・Qモードは配置をカスタマイズできるが、ソニーやニコンほどの自由度はない。
・メニューはお馴染みのレイアウト。40ページ近いが目的の設定を簡単に見つけることが出来る。- フォーカス:
・アクション優先モードには感心した。ボールを保持する選手を効果的に捕捉する。
・サッカー撮影は不慣れだったが、カメラが効果的にアシストしてくれた。長年デジカメをレビューしてきたが、フォーカス技術の飛躍的進歩として最も印象的。- 連写性能:
・ぶれやボケを判定するタグ付けができる。
・フラッシュ同調は電子シャッターでも利用可能。
・動体撮影にも耐えうるローリングシャッター速度。- 解像性能:
・後処理でアップスケーリングに対応。編集ソフトほどではないが、カメラ単体で処理できるのは魅力的。- 高感度ISO:
・拡大するとノイズが目立つが、画面上やプリントで違いを見分けるのは難しい。
・800までほぼノイズレス。
・1600からフィルムライクなノイズ。ディテールは損なわない。
・12800-25600で中程度。
・51200で重めのノイズ。- ダイナミックレンジ:
・高解像ながら画質を犠牲にしていない。R6 Mark IIと同程度のダイナミックレンジ。- ホワイトバランス:
・記載なし。- JPEG:
・8/10bit HEIFで撮影可能。
・ニコンのように豊富なカラープリセットはない。- 動画:
・非常に高性能。
・4K 30pではオーバーサンプリング。60pではサブサンプリングになる。
・サブサンプリングを無意識に回避するのが難しい。
・R5から大幅なアップグレードだが、オーバーサンプリング4K 60pやProRes422を含むZ 8には及ばない。- 総評:
・古いEOSからのアップグレードには魅力的。
・基本的にはEOS R5の改良版だが、視線入力AFなどは相性がある。
・最高のAFと解像性能、連写速度が組み合わさったカメラ。- 競合機種
・R5は比較的安価で、静止画用途なら実用的な選択肢。
・Z 8は同様のセンサー技術を採用し、強力なオートフォーカスとさらに優れた動画機能を備え、さらに何百ドルも安い。
・α7R Vは高解像で優れたAFだが、ローリングシャッターが遅い。
EOS R5の後継モデルとして2024年8月に発売。同シリーズでは初となる積層型CMOSセンサーを搭載し、プロセッサはEOS R1と同じくDIGIC X + アクセラレータを採用。AFシステムやアルゴリズムはR1とよく似ています(R1のようなクロスタイプAFではありませんが)。連続撮影速度や動画機能も大幅に強化され、EOS R3の視線入力AFにも対応しています。従来よりも高価な機種となってしまいましたが、強化された点を考慮すると妥当な値付けと言えるかもしれません。
PCmagは特にアクション優先モードが非常に効果的で、ボール保持者を正確に検出していると高く評価しています。撮影シーンが限定されるものの、この機能を使ったレビュワーは軒並み高評価であり、とても機能的なようです。ただし、視線入力AFはまだ相性の問題がある模様。
私も手持ちのEOS R5 Mark IIで視線入力の動作を確認。EOS R3が無いので動作の比較を確認することはできませんが、まずまず良好に動作する実用的な機能。ただ、上手く動作する時としない時があり、失敗が許されないシーンで使うのは躊躇します。少なくともオンオフを素早く切り替えることが出来るようにしておきたいところ。ただし、眼鏡を装着したまま使うと良好に機能しました。
サーボAF特性は従来よりもシンプルとなり、オート特性時は「粘る-俊敏」を3段階で調整するのみ。従来機にあったシーンごとのプリセットは無くなっています。以前のパラメータが有効だった場合、従来機の設定値とオートモードで比べてみるのが良さそう。
- 発売日:2024年8月下旬
- 希望小売価格:オープン
- 直販価格:
・ボディ:65万4,500円
・レンズキット:80万8,500円 - 初値:
・ボディ:589,050 円
・レンズキット:727,650 円
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主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:裏面照射型積層CMOSセンサー
・有効画素数:4500万画素 8192 x 4320
・除塵ユニット:セルフクリーニングセンサーユニット
・手振れ補正:8.5段分 - ISO:ISO 100 ~ 51200
拡張 L (ISO 50 相当)、H (ISO 102400 相当) - プロセッサ:DIGIC X + DIGIC アクセラレータ プロセッサ
- メモリーカード:
・CFexpress 2.0 Type B
・SD UHS-II - 静止画:JPEG/HEIF/RAW/C-RAW
- 動画:ALL-I(タイムラプスのみ)/IPB(MP4)
- AFシステム:デュアルピクセル CMOS AF
・測距点: 最大 1053 ゾーン
・測距輝度範囲:EV –6.5 ~ 21
・被写体認識:自動、人物、動物、車両
・その他:視線入力AF、アクション優先、登録人物優先 - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:1/8000秒~30秒
・電子シャッター:1/32000~30秒
・フラッシュ同調速度: 1/200秒(メカ)
・フラッシュ同調速度:1/250秒・1/320秒(電子先幕)
・フラッシュ同調速度:1/160・1/200秒(電子シャッター)
・撮影速度:最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)
・撮影速度:最高約30コマ/秒(電子シャッター)
・撮影枚数:RAW:約230枚(約95枚) - ファインダー:0.5型 約576万ドット 約0.76倍
- モニター:3.2型 約210万ドット バリアングルモニタ
- 動画:
・8K:60p 2600Mbps
・4K:60p 1860Mbps - インターフェース:
・USB:USB 3.2 Gen 2 USB Type-C
・ヘッドホン:Φ3.5mm
・マイク:Φ3.5mm
・HDMI:A
・LAN:RJ-45(2.5GBASE-T)(EPグリップ使用時)
・シンクロ:あり
・Wi-Fi:IEEE 802.11b/g/n/a/ac/ax
・Bluetooth:5.3
・N3タイプ端子 - バッテリー
・タイプ:LP-E6P
・撮影可能枚数:630 shots
・充電方法: - サイズ:138.5×101.2×93.5 mm
- 重量:656 g
- 防塵防滴:
- ボディ材質:マグネシウム合金/ポリカーボネート
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