FUJIFILM GFX100RF 慣れは必要だがユニークで楽しい撮影体験

PetaPixelが富士フイルム「FUJIFILM GFX100RF」のファーストインプレッションを公開。ボディ内手振れ補正が非搭載で、絞り開放F4は好みが分かれるとしつつ、ライカがQで実現しようとしていたことを、より上手く実現していると評価。

PetaPixel：Fujifilm GFX100RF Review: An X100 All Grown Up

• 外観：GFX100RFは102メガピクセルの中判センサーを搭載しながら、デザインや操作性はX100シリーズを踏襲。ボディは滑らかで洗練され、上部・下部プレートは完全機械加工のアルミニウム製。
• 構造：フィルターアダプターと保護フィルター装着時にX100同様の耐候性を確保。4ストップNDフィルターを内蔵し、長時間露光にも対応。
• レンズ：フルフレーム換算28mm相当の新設計35mmレンズを搭載。最大絞りはF4で、コンパクトさを優先した設計。49mmフィルターアダプター、スムーズなフォーカスリング、クリック感のある絞りリングを備える。フレア・ゴースト耐性は優秀だが、ボケはやや雑然。
• 携帯性：中判カメラとしては極めてコンパクト。レンズサイズはX100に近く、ライカQシリーズよりも取り回しが良い。ただし、手ぶれ補正非搭載。ユーザーがGFXに求めるものが本当に可能な限り小型であることなのかという疑問は残る。
• 操作性：レトロ風のダイヤルを採用し、絞り・シャッター・ISOを直感的に操作可能。ISOダイヤルはロック機構付きで迅速な調整が可能。デジタルズーム用トグルスイッチ、カスタマイズ可能なボタン、アスペクト比専用ダイヤルを装備。
• サラウンドビュー機能：リアルタイムでのフレーミング調整が可能。選択範囲を黒くしたり、フレームラインを表示するなど、撮影時の視認性を向上。アスペクト切替・デジタルクロップどちらでも機能。
• 手ぶれ補正：ボディ内手ぶれ補正非搭載。1億画素センサーの解像度を活かすには三脚や高ISOが必要。リーフシャッター搭載により、1/4000秒までの高速シャッターで手ブレを抑制可能。実用範囲は1/30秒程度。
• バッテリー：Fujifilm W-235バッテリーを採用し、CIPA基準で約820枚撮影可能。IBIS非搭載の恩恵もあり、長時間駆動を実現。
• インターフェース：UHS-II対応のSDカードスロットを2基搭載。大容量データの高速処理と冗長性を確保。
• ファインダー：576万ドットのEVFを搭載。高解像度センサーの評価に適した精細な表示を実現。
• モニター：210万ドットの高精細ディスプレイを搭載。縦方向のチルト機構を備えるが、横開きは非対応。タッチ操作の反応も良好。
• メニュー：
• フォーカス：最新のGFXシリーズAFアルゴリズムを採用。シングルAFは精度が高いが、動体追従は不安定。被写体検出はポートレート向きだが、速い動きの追従は難しい。
• 連写性能：14bitで最大6コマ/秒の連写が可能。バッファはRAW40枚分。
• 解像性能：GFX100S IIと同じセンサーを搭載し、市場最高レベルの画質を提供。F4開放から非常にシャープで、周辺部の解像度も優秀。画質を向上させるためにレンズを絞る必要はまったくない。クロップやアスペクト比の変更に耐えうる優秀な光学系。
• 高感度ISO：記載なし。
• ダイナミックレンジ：記載なし。
• ホワイトバランス：記載なし。
• JPEG：有名な富士フイルムのフィルム シミュレーション モード 20 種類すべてが利用できる。
• 動画：GFX100 IIと比較してビデオ機能は縮小。高解像度・高フレームレートの撮影モードは省略。ただし、レンズ一体型としては高性能。マイク・ヘッドフォン端子を本体に内蔵し、外部ドングル不要。波形・ベクトルスコープなどのプロ向けツールを搭載し、Eterna、F-Log、F-Log2に対応。4K30p撮影が可能。
• 作例集：
• 総評：慣れるまでに時間を要したが、操作性は優れ、携帯性も十分。102MPの大型センサーと小型ボディの組み合わせが絶妙であり、GFXらしさはほとんど感じられない。IBIS 非搭載と f/4 の制約はあるが、静止画では大きな問題とならず、トリミングやアスペクト比変更の自由度の高さが魅力。ライカ Q シリーズのコンセプトをより優れた形で実現していると感じる。X100 シリーズの優れた操作性を備えつつ、画質と汎用性で大きく上回る選択肢となる。

富士フイルム GFXシリーズ初となるレンズ一体型カメラ。全体的な外観やコントロールレイアウトはX100シリーズと似ていますが、光学ファインダーの省略、アスペクト比ダイヤルやクロップズームレバーの搭載など、1億画素の高解像センサーを活かす仕組みを導入しています。

搭載しているレンズはX100シリーズの「換算35mm」よりも画角の広い「換算28mm」となるF4レンズを採用。換算28mmで1億画素の高解像写真を撮影でき、クロップズームを使うと換算35mmで6200万画素のフルサイズセンサー領域の撮影が可能。さらに3100万画素のAPS-C、2000万画素の4/3相当までクロップすることができます。どのクロップを利用しても自由なアスペクト比を選ぶことができるのも面白い。

PetaPixelのレビューではボディ内手振れ補正がないこと、レンズの開放F値がF4であることを指摘。妥協してでも小型化する意義があったのかどうかは賛否両論となりそうですね。カメラ出力のJPEGを多用する人であれば面白いカメラとなりそう。アスペクト比ダイヤルやクロップズームレバーが役に立ち、新機能のサラウンドビューも便利。

注意点は、RAWメインの人にとってアスペクト比ダイヤルやクロップズームレバーが無用の長物となり、カスタマイズで別の機能に割り当てることもできない点でしょうか。あとは売り出し価格70万円超のカメラでJPEGを楽しむことができるかどうか。

FUJIFILM GFX100RF 最新情報まとめ

• 発売日：2025年4月10日（木）
• 予約開始日：確認中
• 希望小売価格：オープン
• 市場推定価格：830,500円
• B&H：4899ドル

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主な仕様

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