DPReviewが富士フイルム「FUJIFILM X-E5」のファーストインプレッションを公開。これまでで最もX100シリーズに近いミラーレスと評価。ただし、一部の操作性についてX100VI同様の不満もある模様。
DPReview:Is this the X100VI killer we've been waiting for? Fujifilm X-E5 review in progress
フィルムシミュレーションダイヤル
- このような愛好家向けのカメラとしてはやや意外
- 専用のフィルムシミュレーションダイヤル搭載
- 純粋に美観を重視したデザイン
- 機能よりもスタイルを重視したデザイン
フィルムシミュレーションレシピ
- ダイヤルにはフィルムシミュレーションの「レシピ」を割り当てるオプションがある。
- ダイヤル上の 3 つのカスタマイズ可能な FS ポジション。
- 粒状感、ハイライトとシャドウ、明瞭度、ノイズリダクション、カラークローム効果(赤と青)など、一連の設定をカスタマイズできる。
- これらの設定は、その FS スロットに固有のものであり、別のフィルムシミュレーションを選択しても、選択した値が上書きされることはない。
手振れ補正
- ボディ内手ブレ補正を搭載。
- X-T50と同様、中央で最大7.0段、周辺で6.0段の補正効果がある。
- ロール方向の動作を検出するジャイロセンサーをアップデートし、アルゴリズムを最適化することで性能を向上させたとのこと。
セルフタイマースイッチ
- 前モデルで失われたいくつかのコントロールポイントを復活。
- さらに、X100 シリーズに搭載しているカメラ前面の偽「セルフタイマー」スイッチが追加された。
(訳注:国内では「コントロールレバー」と呼称しています。)- 左右に押して機能を選択したり、どちらかの方向に2秒以上押し続けるとさらに2つの機能にアクセスできる。
- スイッチの中央には5つ目の機能にアクセスするためのボタン。
- 5つのオプションはすべてカスタマイズ可能。
クラシックビューファインダーモード
- Xシリーズを開発したデザイナーたちによるカメラであることを印象付ける新機能。
- ビューファインダーのレトロな表示モードで、露出モード、露出設定、バッテリー残量表示が赤色で表示され、LED照明付きのディスプレイを見ているよう。
- このモードでは、ディスプレイの左側に表示される露出補正スケールが、右側に針式のインジケーターに置き換えられる。中心位置以外では正確に読み取ることはほぼ不可能。しかし、他のデザインと視覚的に調和している。
- チャーミングか馬鹿げているか、判断はあなた次第だ。
その他
その他の点では、X-T50の仕様とほぼ同じ。両カメラはセンサーとプロセッサーを共有しているため、同じ動画モード、同じ連写速度、その他の類似した機能。
比較 X100VI
- X-E5 と最も比較しやすいのは X100VI 。
- サイズと機能セットが非常に似ており、特に X-E5 に新しい 23mm F2.8 を組み合わせるとその類似性が際立つ。
- X-E5 はレンズ交換式カメラであり、全体的な柔軟性が高い。しかし、これによりフランジバッグのスペースを確保する必要がある。
- X100VIのレンズはセンサーに近づけることができ、同様の外部寸法ながら追加の1段分の明るさを実現。
- 最大の違いは、ハイブリッド光学/電子ビューファインダーとX100が提供するオールインワンパッケージ。多くのユーザーはどちらを選ぶか既に決めているだろう。
比較 α6700
- 交換レンズシステムを探しているなら、X-E5 に最も近い競合機種はソニーの α6700 だ。
- デザインコンセプトが大きく異なるが、どちらも高性能で比較的コンパクト、手ぶれ補正機能を備えた APS-C カメラ。
比較 価格帯
- 北米での価格帯では、フルサイズカメラのエントリークラスと同じ。
- 形状とレザー調のカバーはパナソニックのDC-S9を連想するが、このカメラはVlog向け。
- ニコンZ5IIがより適切な比較対象。
- 箱型のレイアウトにこだわらないのであれば、X-T50とX-T5も興味深い比較対象。
- X-T5は、より優れたビューファインダー、ツインカードスロット、防塵防滴構造を備え、明らかにラインナップの上位に位置付けられている。
- 小型軽量のカメラやそれに合わせたレンズには確かに魅力的。しかし、Z5IIの強力なスペックと攻撃的な価格設定は、サイズや重量が特に重要でない人にとって魅力的な選択肢。
ボディとハンドリング
- 非常に堅牢なカメラ。
- 重量は 445g で、前モデルの1/3の重量増。
- 前モデルよりも密度が高く、以前よりも堅牢な印象を受ける。
コントロールポイント
- コントロールポイントの数が増加。
- 2 つの押せるコマンドダイヤルが復活。
- X-E4 にはなかった側面フォーカスモードスイッチも搭載。
- 前面にはコントロールスイッチとボタン。
グリップ
- 前面と背面右端に膨らみが追加され、前モデルよりもグリップ感が向上。
- 以前のカメラに近づいた。
- ただし、グリップはそれほどしっかりしたものではない。
- 左手で支えることが多いため、これ以上のものは必要ないと考えている。
ビューファインダー
- X-E4と同じ236万ドットの解像度で、比較的小さなファインダー。
- 周囲は小さな硬いゴム製で、光漏れを防ぐための本格的なアイカップはない。
- アイポイントが比較的短い。眼鏡使用者の方はけられる可能性あり。
- 背面モニタは、X-M5 と同じ104 万ドットで、チルトアップ/ダウン式。
バッテリー
- 富士フイルムの小型カメラの大半と同じ NP-W126s バッテリーを使用。
- このカメラのバッテリー寿命に関する数値は公表していないが、大部分の部品を X-T50 と共有しているため、X-T50 の 305 ショット/充電の定格と非常に近いと予想される。
- 300枚程度の撮影可能枚数は合理的な数値であり、週末の偶発的な撮影や、午後の本格的な撮影には十分対応できるだろう。
- カメラはUSB-C経由で充電または給電が可能だ。
最初の印象
- フィルムシミュレーションダイヤルは予想外だった。
- X-T5 の下位に愛好家向けモデルとしては予想通り。
- 当初目指していた写真家向けのカメラに戻ったことは喜ばしい。その過程で、デザインと造りは以前のモデルよりもプレミアムな質感が増した。
- 個人的には、押し込み非対応のダイヤルを2つにした方が、誤操作がなく好み。
- コントロールレバーを長押ししても反応するまでに時間がかかりすぎる(X100VIと同様)。 2 秒以上押し続ける必要がある。誤操作を予防するには過剰。
- XF23mmF2.8 R WRの登場で、おそらくこれまでで最も X100 に近い交換レンズ式カメラ。
価格と供給状況に触れずに富士フイルムの新型モデルの発売を評価することは不可能。
富士フイルムは「需要予測に応じて生産を進めている」と述べ、米国市場向けのカメラは日本で製造されると明言。23mmF2.8R WRは「2025年後半」まで他の顧客には提供されず、X-E5キットの生産が優先される。価格は間違いなく高い。
X-Eシリーズは、シンプルになるにつれて徐々に安価になっていったため、この野心的なモデルは、前モデルよりも高価になることは当然。X-T50とX-M5の価格設定も、X-E4の発売から4年半で物価上昇が影響していることを示唆している。これらを総合すると、北米以外ではX-T50と同等の発売価格が設定された理由を説明できるかもしれない。
2025年7月に発表されたFUJIFILM X-Eシリーズの最新モデル。
X-T50と同じイメージセンサーとプロセッサを搭載し、X-Eシリーズでは初となるボディ内手振れ補正にも対応。さらに前モデルには無かった「フィルムシミュレーションダイヤル」「コントロールレバー」「MCSスイッチ」などが追加されています。
また、「フィルムシミュレーションレシピ」「クラシックビューファインダーモード」「サラウンドビュー」など、第五世代のカメラとしても目新しい機能を実装。X-E4より販売価格が大幅に高くなってしまったものの、それ相応のカメラ。(ただし、ファインダーやモニターのスペックは従来通り)
DPReviewのファーストインプレッションでは、従来のX-Eシリーズよりも付加価値が高く、X100に最も近いカメラになったと述べています。ただし操作性の不満点もX100VIと似ており、コントロールレバーの動作条件や押し込み式コマンドダイヤルなどについて指摘しています。
また、懸念材料として供給体制や価格設定について言及。特にX-E4の2倍近い価格、X-T50やX-T5に近い価格帯で需要があるのか気になるところですねえ。
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主な仕様
イメージセンサー | タイプ:X-Trans CMOS 5 HR 有効画素:4020万画素 |
処理エンジン | X-Processor 5 |
センサー除塵 | 超音波振動 |
手振れ補正 | イメージセンサーシフト機構 中央7.0段、周辺6.0段 |
ISO | ISO125~12800 拡張 64-51200 |
ストレージ | SD UHS-II |
AF | 検出方式:インテリジェントハイブリッドAF 測距点:13×9/ 25×17 測距輝度範囲: -7.0EV |
フィルムシミュレーション | 20モード |
被写体検出 | 動物/鳥/クルマ/バイク&自転車/飛行機/電車 |
シャッター | メカニカル:15分〜1/4000秒 電子先幕:15分〜1/4000秒 電子:15分〜1/180000秒 |
フラッシュ同調速度 | 1/180秒以下 |
連続撮影速度 | 電子シャッター 約20fps(1.29xクロップ) 電子シャッター約13fps メカニカルシャッター 約 8fps |
連続撮影枚数 | 約20fps 非圧縮RAW:17 ロスレス圧縮RAW 32 圧縮RAW:66 |
ファインダー | サイズ:0.39型 解像度:約236万ドット 倍率:0.62倍 |
モニター | サイズ:3.0インチ 解像度:約104万ドット 可動方式:チルト式 |
動画フレームレート | 6.2K 30p 4K 60p ALL-Intra/Long-GOP |
動画出力 | MOV: HEVC/ H.265、MPEG-4、AVC/ H.264 MP4: MPEG-4、AVC/ H.264 |
USB | USB3.2 Gen2x |
マイク/ヘッドホン | マイク:ø3.5mm ヘッドホン: |
HDMI | タイプD |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver. 4.2 |
その他ポート類 | ホットシュー |
バッテリー | タイプ:NP-126S 撮影可能枚数:約310枚 |
サイズ | 124.9×72.9×39.1mm |
重量 | 本体のみ:396g バッテリー含:445g |
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