Xitekがソニー「α1」のレビューを公開。従来通りのサイズを維持しつつ、高解像・高速連写・高機能なカメラに仕上がっているようですね。高感度ISO性能は良好ですが、驚異的な性能では無い模様。
オールラウンダー
カメラの紹介:
- 高解像・高画質・高感度・高ダイナミックレンジ・高速を組み合わせたオールラウンドな製品だ。商用ポートレートやスポーツ、動画撮影などあらゆるものに適している。
- 5010万画素の30コマ秒連写に対応しており、動画は初めて8Kに対応した興味深いフラッグシップモデルである。
- 主な機能
・新開発5010万画素積層型CMOSセンサー+BIONZ XRプロセッサ
・最大30コマ秒の連写と改良されたAF
・改良した電子ビューファインダー
・電子シャッター対応フラッシュ同調機能
・8K 30p 4:2:0 10Bitビルド・外観:
- ソニーαシリーズは比較的均一なデザインを維持しており、古いカメラのユーザーでもシームレスに移行できる。基本的な操作はほとんど変更されていない。
- 基本的にはα9 IIと同じデザインだが、カメラのロゴは「α1」となっている。
- マウント右側にはホワイトバランスの精度を向上するための可視光+IRセンサーを搭載している。複雑な光環境での色再現の安定性を向上させている。
- 左側面のインターフェース
・RJ45
・フラッシュシンクロ
・マイクロUSB
・マイク
・ヘッドホン
・フルサイズHDMI
・USB-C- α1はUSB-Cポートのみ充電に対応している。
- バッテリーはNP-FZ100を使用している。
携帯性:
- 記載なし。
グリップ:
- 記載なし。
操作性:
- 基本的にはα9 IIと同じ操作性だ。
- 前後のダイヤルで素早く設定を変更出来る。
- 背面ボタンはα7R IVや他のモデルと全く同じだが、動画撮影ボタンのみ少し大きくなっている。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
ファインダー:
- これまでの電子ファインダーは解像度や遅延、スローシャッター時などで問題があった。しかし、これらはα1で改善している。
- 解像度はα7S IIIと同じ944万ドットの0.64インチ大型パネルを使用している。
- さrない光学ファインダーのようにほぼ遅延なくライブビュー像を確認することが可能だ。
- 連写時のブラックアウトフリーを実現しており、高いリフレッシュレートで被写体を追従可能となっている。これは光学ファインダーを上回るものだ。
- 最大の改良点は低速シャッター時でも被写体を追従しやすい「フレームレート低速制限」を実装したことだ。
モニター:
- α7S IIIのようなバリアングルモニタではなく、従来通りの上下チルト式モニタを採用している。
メニューシステム:
- α7S IIIと同じく、従来とは一線を画す新しいデザインを採用している。
- 新メニューでは「マイメニュー」「撮影」「露出/色」「AF/MF」「再生」「ネットワーク」「設定」の7項目に分かれている。
- 最大の改良点は第2層・第3層を同時に表示できることだ。これによりロジックが強化され、視認性が向上している。
- メインメニュー以外はあまり変化が無い。
- 静止画・動画・再生を個別にボタンカスタマイズ可能だ。
オートフォーカス:
- 低照度時でもAF-Sで素早くAFが可能だ。
- 人間でのリアルタイムトラッキングは引き続きとても安定した動作だ。追従性能は良好で、横向きでも認識する。
- 鳥類の瞳AFも良好に動作する。飛翔中の鳥を撮影するのに役立つと思う。
連写性能・ドライブ:
- 最大30コマ秒の連写速度はα9 IIよりも高速だ。対応レンズは限られているが、GMシリーズのほとんどは対応している。
- BIONZ XRの強力な処理能力によって長時間の連続撮影でも短時間で書き込み完了する。
- 従来のミラーレスカメラは電子シャッター時のフラッシュ撮影に非対応だった。しかし、α1は最大1/200秒の同調速度で撮影が可能となっている。
高感度ISOノイズ:
- 常用ISO感度は100?32000だ。拡張感度で最大102400まで使用可能である。
- α9 IIほどではないが、高画素機であることを考えると十分なISO感度の範囲だ。
- ISO100?200でノイズレスだ。
- ISO400で極僅かにノイズが発生する。
- ISO800ではJPEGのシャドウで僅かなノイズリダクションが動作し始める。RAWではカラーノイズが見られる。
- ISO1600以降ではJPEGのノイズリダクションが強くなり、RAWではカラーノイズが目立つようになる。
- ISO3200以降はJPEGのディテール低下が強くなり、カラーノイズも目立つ。
- ISO6400はよりディテール損失が強くなる。
- ISO32000以降は基本的にJPEG・RAWどちらも実用に耐えない。
- 5000万画素カメラとしてはノイズが良く抑えられているが、驚異的とは言えない。ISO400以下はクリーンだが、それ以降はノイズが発生し、ISO6400で限界となる。画質を求める場合はISO6400以上は避けたほうが良いだろう。
- JPEGのノイズリダクションを使う場合はISO12800を超えても使い勝手は良好だ。
ダイナミックレンジ:
- ±2EVの回復では問題無く復元可能だ。-2EVの復元でも極僅かなカラーノイズしか発生しない。
- α9と比べてディテールを維持しやすいので、画質面で大幅に改善されている。
ホワイトバランス:
- 白熱灯ではAWBが黄色がかった色となる。白熱灯用のホワイトバランスでは僅かに青味がかっている。
動画:
- 8Kに対応した最初のソニー製カメラだ。5000万画素センサーを利用し、8K 30p 4:2:0 10Bitの撮影が可能である。
- 4K 120p 4:2:2 10Bit ALL-Iにも対応している。この際はローリングシャッター歪の影響が非常に少ない。α7R IVとの差は1/2.8だ。
- Super35モードでの4Kは5.8Kオーバーサンプリングに対応している。
- 最高のビットレートは600MBpsだ。
- 動画の画質は優れている。Super35のオーバーサンプリング4Kはフル画角の4Kよりも優れている。
- XAVC HS・S・SIなど様々なエンコーディングや録画形式を選択可能だ。
- S-Cinetoneのカラーサイエンスに対応している。
- HDMI出力で4K 16Bit RAWに対応している。
総評
包括的な機能を備えたフラッグシップのソニー製フルサイズミラーレスだ。オールラウンダーとして優れた画質と撮影能力・動画機能を備えている。過去モデルにあったいくつかの問題点も改善している。プロフォトグラファーのニーズを満たすのに十分な性能であり、ソニー製カメラの中では最強と言えるだろう。とは言え、価格設定は看過できない。アマチュアが購入するには躊躇する値付けだ。
- 長所:
・優れた画質
・最高のEVF
・改良したAF
・高速連写
・8K対応
・フラッシュ同調の電子シャッター- 短所:
・高価
・30コマ秒の連写は条件がある
とのこと。
高解像・高速連写ながら優れた画質と機能性を備えたカメラに仕上がっている模様。高感度ISO性能は2400万画素のα9 IIほどではないかもしれませんが、DPReviewの作例を確認すると高解像センサーとしては悪くないパフォーマンスに見えます。
ダイナミックレンジの評価は甘めのテストで少し分かりづらいのが残念。これは他のレビューサイトの評価も確認する必要がありそうです。
高解像・高速連写に対応しつつ、積層型CMOSセンサーらしく幕速の速い電子シャッターに対応しています。α9よりも幕速が速く、フラッシュ同調の電子シャッターに対応。これによりピクセルシフトマルチショットでフラッシュを使えるのも地味に便利ですね。高解像なイメージが必要となる商業撮影などでより活かしやすい機能となったようです。
メカニカルシャッターがおまけみたいな存在となりかけていますが、新開発のシャッターユニットにより1/400秒の同調速度に対応。さらにAPS-Cクロップ時は1/500秒を実現しています。連写速度は10コマ秒までですが、同調速度は他社にない強みと言えるでしょう。
悩ましいのは価格設定ですが、α1の性能を考えると妥当な値付けに見えます。今後、次世代のR・S・無印・9シリーズとどのように差別化してゆくのか気になるところ。α1で初導入した「ロスレスRAW」はRシリーズに欲しいですねえ。
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