SONY SONY関連の情報 カメラ デジタルカメラ総合 機材の噂情報・速報 機材レビュー 海外の評価

ソニー ILME-FX2 は革新的ではないがFXシリーズの新しい方向性を示すカメラ

PetaPixelが「ILME-FX2」のレビューを公開。AF性能とチルトEVFは魅力的ながら、α7 IVと同等のセンサーを使用しているので高フレームレートでのクロップやローリングシャッターが欠点になると指摘。FXシリーズの新しい方向性を示すカメラとのこと。

PetaPixel:Sony FX2 Review: Does Slow and Steady Win This Race?

発売から4年が経過しているFX3は更新が必要だが、今回登場したFX2は全くの別物。これまでに無かった多くの機能が追加されている。

  • 外観:1/4インチネジ穴を多数配置。FXシリーズで気に入っている点が全て備わっている。
  • 構造:アクティブ冷却用のファンを内蔵。高画質モードでも長時間の撮影が可能。
  • 携帯性:ボディは679gと軽量。
  • グリップ:FXシリーズで最も深いグリップ。
  • 操作性:電源スイッチは手袋装着時に操作しにくい。上部のAFジョイスティックは動画撮影時(ローアングル)は使いやすいが、アイレベルでの撮影時には使いにくい。
  • 手ぶれ補正:アクティブ手ブレ補正搭載で安定した撮影が可能だが、クロップ倍率が高い。
  • ファインダー:α7 IVと同じ369万ドットのEVFを搭載。使い心地が良く、上下にチルト可能。ただし、外部モニターやワイヤレスレシーバーを装着するとチルトと干渉する。
  • モニター:104万ドットのバリアングル液晶。屋外で見やすいが、精彩に欠ける。ピント確認が非常に難しい。
  • メニュー:α7 IVと似たカメラだが、インターフェースは動画重視。重要な機能はモニターに表示でき、素早く変更可能。
  • フォーカス:AIプロセッサーを搭載しており、α7 IVと大きく異なる。動画撮影でミスショットは全くなかった。非常に信頼性が高い。動画AFとしては最高。
  • 連写性能:他のFXシリーズと異なり、メカニカルシャッターを搭載。電子先幕のみのため、フラッシュ同調速度は1/160秒まで(α7 IVは1/250秒)。高速シャッターではボケが欠ける可能性もある。高精細なセンサーだが、ローリングシャッターの歪みが目立つ。
  • 解像性能:α7 IVと同じ3300万画素の裏面照射型センサーを使用。ディテール豊富な画像が得られる。4K解像度はFX3よりも高精細。これは従来のFXシリーズから方向転換を図っているとも言える。
  • 高感度ISO:ベースISOは 800/4000 であり、低照度でも非常に良好。
  • ダイナミックレンジ:ダイナミックレンジも広く、映像品質は非常に高い。S-Log3での写真撮影に対応しており、動画と同一グレーディングが可能。
  • 動画:4K60fpsや120fps撮影ではAPS-Cクロップになる。RAW動画は外部出力のみ対応で4.7K(つまり大幅クロップ)。ニコンZ6IIIやパナソニック S1IIは全幅のRAW内部収録に対応している。RAW録画重視のユーザーにとって良い選択肢とは言えない。アナモルフィックに対応しているが、1.33倍か2倍のみ。
  • 総評:FX2を使うのは楽しいし、αシリーズに劣らぬ機能を備えている。使用感はα7 IVとよく似ているが、動画に興味があるならFX2がおすすめ。しかし、静止画と動画のハイブリッドとしてα1以外のセンサーは現実的ではない。既にソニー関連の機材を所有しているのであれば、コストパフォーマンスの良いカメラとなるが、競合他社と比べると厳しい戦いとなる。将来的に動画向けのセンサーを搭載した後継モデルの登場に期待したい。

FXシリーズとしては珍しいファインダー搭載モデルで、さらに上下に可動するチルト式の構造を備えています。FX3と比べると手ごろな価格を実現しており、フルサイズCinemaLineのエントリーモデルとして面白い選択肢となりそうです。

また、メカニカルシャッター(電子先幕)を搭載しているので、フラッシュを使った静止画の撮影にも対応。S-Log3の静止画出力にも対応しており、動画のグレーディングと完全に一致させることが可能。

注意点はイメージセンサーがα7 IVやα7C IIと同じ3300万画素 BSI CMOSセンサーを使用していること。解像性能は高いものの、高フレームレートの動画撮影やローリングシャッターの歪みに注意する必要があります。

PetaPixelのレビューでは、AIプロセッシングユニットを搭載した高性能なAFを高く評価。さらに、チルト式のEVFは使って楽しいものとなっている模様。欠点は主にセンサーの高速性で、将来的により動画向けのセンサーに切り替わった後継モデルを期待しているようです。Z6IIIやS1IIのような部分積層型CMOSセンサーだと評価が変わっていたかもしれませんね。(そのぶん高価となりそうですが…)

ソニー ILME-FX2 最新情報まとめ

  • 発売日:2025年8月1日
  • 希望小売価格:416,900円(税込)
ILME-FX2(ワード検索)
ソニー商品ページ icon
楽天市場 Amazon キタムラ Yahoo

主な仕様

イメージセンサー タイプ:裏面照射型
有効画素:最大約3300万画素
ローパスフィルターあり
センサー除塵 対応
手振れ補正 中央5.0段 周辺5.0段
静止画出力 RAW, JPEG, HEIF
ISO 100-51200
ベースISO 800/4000
ストレージ Slot 1: CFexpress Type A / SD
Slot 2: SD/SDHC/SDXC
AF 検出方式:ファストハイブリッドAF
測距点:最大759点
測距輝度範囲:EV-4 - EV20
被写体検出 オート
人物
動物

昆虫

電車
航空機
シャッター メカニカル:-
電子先幕:1/4000 to 30 s
電子:1/8000 to 30 s
フリッカーレス撮影対応(電子先幕)
フラッシュ同調速度 1/160 s
連続撮影速度 最大10コマ秒
連続撮影枚数 非圧縮RAW 1000枚以上
ファインダー サイズ:0.5型
解像度:369万ドット
0.7倍
可動方式:チルト式
60/120 fps
モニター サイズ:3.0型 LCD
解像度:104万ドット
可動方式:バリアングル
動画フレームレート 4K 60fps
FHD 120fps
(4K 60p / FHD 120p APS-C)
動画出力 XAVC HS: MPEG-H HEVC
H.265, XAVC S: MPEG-4 AVC/H.264
XAVC SI
RAW 16bit HDMI
音声 LPCM 2ch(48kHz 16bit)
LPCM 2ch(48kHz 24bit)
LPCM 4ch(48kHz 24bit)
USB USB-C(PD対応)
SuperSpeed USB 10 Gbps
Micro-USB
ストリーミング 4K 30p
マイク/ヘッドホン マイク:3.5 mm
ヘッドホン:3.5 mm
HDMI タイプA
Wi-Fi 2.4 / 5 GHz
Bluetooth Ver. 5.0
その他ポート類 マルチインターフェース
バッテリー タイプ:NP-FZ100
撮影可能枚数:470EVF / 520 LCD
サイズ 129.7 x 103.7 x 77.8 mm
重量 本体のみ:594 g
バッテリー含:679 g

関連記事

-SONY, SONY関連の情報, カメラ, デジタルカメラ総合, 機材の噂情報・速報, 機材レビュー, 海外の評価
-,