PCmagが「Insta360 X4」のレビューを公開。外観・操作性・メニュー・画質・アプリなど幅広く解説。一見するとX3とよく似ているものの、世代を超えたアップグレードであり、万能の360度アクションカメラと評価。
外観・操作性
- 一見してX3と見分けがつかない。基本的なデザインは同じだが、最新機能に対応するためにあちこちに手が加えられている。
- X3より大きく重い。GoPro Maxは箱型でより軽量。
- 背面にはグリップを向上させるために隆起した硬質ゴムのカバー。
- 前面には大きなタッチパネルとメインコントロールボタン。
- 頑丈なプラスチック製のシャーシ。
- 上から順に、左端にはマイク、カバー付きのUSB-Cポート(充電および外部マイクなどのアクセサリー取り付け用)、交換可能なバッテリー用スロットがある。
- 反対側の端には、2つ目のマイク、電源ボタン、カスタマイズ可能なクイックボタンがある。
- 厚いラバー素材でボタンが覆われているが、良好に機能する。タッチパネルの下にあるキャプチャボタンとモードボタンも同様。
- 底面には標準的な1/4インチの三脚穴があり、多くのアクセサリーやお気に入りの三脚に取り付けることができる。
- 画面サイズをX3の2.29インチからX4の2.5インチに拡大するとともに、カバー素材をコーニング・ゴリラガラスに改良し、耐久性を向上させた。
- ディスプレイの解像度や輝度の数値を提示していないが、撮影のフレーミングを助けるには十分すぎるほど大きく、直射日光の屋外で使用するには十分な明るさだ。
- (訳注:参考までにX4の製品画像を掲載)
防水性・バッテリー・microSD
- このカメラはIPX8等級で、約1.5メートル、最大30分間の防水性能を備えている
- オプションでダイブケースを利用できる。(約50m防水)
- バッテリー寿命の向上は、X3からX4にアップグレードする最も大きなメリットの一つ。
- X3は1,800mAhのバッテリーで81分の撮影が可能。X4は2,290mAhの大型バッテリーで最大135分の撮影が可能。
- バッテリーのフル充電には55分かかる。
- スペアバッテリーは別料金で購入できる。
- microSDカードのスロットはバッテリースロットにあり、アクセスするのに少し手間がかかる。
- 1TBまでのカードに対応。
付属品
- 標準レンズガード1組
- バッテリー
- サーモグリップカバー
- USB-C-USB-Cケーブル
- 保護ポーチ
- レンズクロス
- ユーザーガイド
- レンズガードはシンプルなプラスチック製で、ドーム型レンズへのダメージを防ぐ。
- 強化ガラス製のアップグレードガードも追加料金で購入できる。
ハンズオン
- 少々重く、30分ほど撮影すると熱くなることを除けば、操作が簡単でポケットに収まる、頑丈でデザイン性の高いハードウェアである。
- ビデオ機能が全面的にアップグレードされている。360度映像の解像度は、X3の5.7K30fpsから8K30fpsと5.7K60fpsに向上。
- 360度のスローモーション映像は3K100fpsから4K100fpsに、広角映像は4K30fpsから4K60fpsに向上している。
- Meモードのビデオは、1080p60fpsから4K30fpsまたは2.7K120fpsで記録されるようになった。
- 写真の解像度は変わらず、360度撮影では72MPまたは18MP、一眼撮影では36MPまたは9MPとなる。
- デフォルトでX4はH.265でエンコードするが、好みによりH.264に切り替えることもできる。
- シングルレンズでは、MP4ビデオとJPGまたはRAW写真を生成できる。
- デュアルレンズで、ビデオはINVSフォーマット、写真はINSPフォーマットで記録される。
- カラープロファイルには、Vivid、Standard、Logがある。
- オーディオ機能は、風切り音の自動低減、アクティブ風切り音 低減、ステレオ、ディレクションフォーカスを切り替えられる。
- USB-Cマイクアダプターを介して外部マイクを取り付けることができる。
- カメラは最大16ビット/48kHzのAACフォーマットで音声をキャプチャする。
- Bluetooth 5.2とデュアルバンドWi-Fi 6に対応する。
洗練されたユーザーインターフェース
- 設定、撮影モードの切り替え、微調整は、大型ディスプレイと直感的なUIのおかげで至って簡単だ。
- 右側の電源ボタンを長押しすると、カメラの電源がオンまたはオフになる。
- 電源ボタンの下にあるクイックボタンを押すと、特定のアクティビティ用にあらかじめ設定されたモードにアクセスできる。
- 画面下のモードボタンを使って、基本的な撮影モードを循環選択することができる。
- モード画面では、両方のカメラを使った360度撮影、片方のレンズを使った170度撮影のいずれかを選択することができる。
- 画面の下から上にスワイプすると、写真の解像度、ビデオの解像度、フレームレートを選択できる。
- すべての解像度がすべてのフレームレートに対応しているわけではなく、例えば8Kは30fpsに制限されている。
- 360度ビデオを撮影する場合、MegaView(歪みの少ない都市部向け)、UltraView(歪みが目立つ屋外での最大表示)、またはDewarp(屋内設定で最も歪みを除去)を選択できる。
- 画面上部から下にスワイプすると、カメラ設定(音・モニター輝度・回転ロックなど)にアクセスできる。
- 右からスワイプすると、露出、色、ホワイトバランス、手ぶれ補正を設定できる。シーンに合わせて手動で調整することもできる。
- 画面の左側からスワイプすると、microSDカード内のすべてのコンテンツを含むアルバムを呼び出すことができる。
- 長年テストしてきたアクションカメラや360度カメラの中で、X4は最もスムーズで煩わしさの少ないソフトウェアだ。
Insta360アプリ体験
- X4を最大限に活用するには、アプリが絶対に必要だ。
- 作成したコンテンツを処理、編集、共有するには、Insta360モバイルアプリ(iOS/Android)またはMobile Studioアプリ(Mac/Windows)のいずれかが必要になる。
- アップデートされたInsta360モバイルアプリは使いやすく、メディアをわずか数分で作成できる。
- Bluetoothが相互にデバイスを見つけ、Wi-Fiに移行するまで約1分かかる。通知、位置情報、ギャラリーへのアクセス許可に同意する必要がある。
- アプリはやや騒がしいレイアウトだ。上部にある3つのタブは、チュートリアル、For You、Activities。
- 画面の下部には、アイコンが並んでいる。「アルバム」「カメラ」「編集」「設定」。
- ほとんどの時間をアルバム、カメラ、編集に費やすことになるだろう。
- アルバムセクションでは、写真、ビデオ、お気に入りなどを簡単にソートできるのが気に入っている。
- 編集機能は充実している。手動で360度動画を表示し、好みの視点を選択することができる。また、いくつかのInsta360動画テンプレートから選ぶこともできる。
- 視点の選択に加え、コントラストや色などの編集、音楽の追加、音量の調整、モーションスムージングの適用、再生速度の調整、マルチビューへの切り替え、フィルターの追加、露出、温度、彩度などの微調整を行うことが可能。
- 編集が終わったら、ファイルをエクスポートできる。(このアプリは、RAWのINSVファイルとINSPファイルをそれぞれMP4とJPGに変換する)。
滑らかな仕上がり
- 私が長い間カメラを使ってきた中で最も楽しいもので、出来上がったビデオと写真がその理由だ。
- 360度コンテンツの撮影には少し学習が必要だが、X4を使えば驚くほど簡単だ。
- デュアルレンズでもシングルレンズでも、X4はシャープでクリーンな結果を得ることができる。
- より高い解像度とフレームレートを選択すれば、カメラはディテールにこだわり、滑らかな動き(効果的な手ぶれ補正のおかげ)で応えてくれる。
- ただ、このカメラは明るい屋外での撮影に適している。夜間に撮影した映像は問題なく見えるが、日中の映像よりも粒状性が高く、ディテールが少ない。
- Bullet Timeのような内蔵ツールを使えば、プロフェッショナルなルックのビデオを作成できる。
- フル解像度の写真を撮影するか、360度動画から切り出すと、一般的に静止画はきれいに見える。
- 私はシングルレンズで撮影して最高の写真を撮った。このモードが最もシャープな写真が撮れ、ズームインして少しフレーミングする余裕もある。
360 購入の理由
Insta360 X4は、世代を超えたアップグレードだ。
前モデルや最も近い競合製品よりも高解像度の映像を撮影でき、バッテリーが長持ちし、使いやすいメニューセットを採用し、強力なモバイルアプリとペアリングでき、山の上でも海中でも、困難なアクションシーンに挑むのに十分な堅牢性を備えている。出来上がった写真や動画は素晴らしい出来栄えで、編集や共有が楽しくなる。アクセサリーを購入する前の価格は499ドルと少々高価で、かなり熱を持つことがわかったが、同じように多くの価値を提供してくれる。
万能の360度アクションカメラをお探しなら、X4はエディターズチョイスだ。一方向の撮影が中心なら、GoPro Hero12 Blackが同じように優れた動画を撮影でき、より多くの場所に取り付けられ、価格も100ドル安い。
とのこと。
センサーサイズは従来通りですが、8Kや5.7K 60pに対応し、バッテリー強化、交換式レンズガード、ゴリラガラスのモニターなどなど見どころが多い新型モデルとなっています。Insta360は「X3」を360度撮影のエントリーモデルと位置付けたのに対し、「X4」はフラッグシップモデルとしています。販売価格は少し高くなってしまいましたが、できる事を考慮するとX4を検討する価値がありそうです。
PCmagのレビューによると、同じセンサーサイズでも高解像になったぶん画質に改善がみられるようです。露出やホワイトバランスには言及していないものの、高解像化の恩恵は十分にありそうですね。低照度における高ISO画質が気になるところですが、PCmagはディテールが少し低下すると言及。日中の屋外に最適としており、低照度は1型センサー搭載モデルに分があるかもしれません。
現在、私もInsta360より提供されたX4と試用中。
第一印象はPCmagとほぼ同じで、静止画でも動画でも使い勝手の良い360度カメラと感じています。タッチパネルの応答性やUIも良好で、スマートフォンライクな操作性が秀逸。画質は1/2型センサーなりですが、少なくとも日中における露出やハイライトとシャドーのバランスは良好に見えます。カメラとスマートフォンとの連携・動作も安定しており、使いやすい印象。
状況に応じて片側レンズを使ったアクションカム・自撮りカメラとなり、時には360度カメラとして使うことも可能。
あえて言えば、PCmagも指摘しているmicroSDスロットの位置やスマホアプリのトップ画面がごちゃごちゃしていることでしょうか。また、シングルレンズモードではHDR写真などの一部機能が使えなくなる点が残念。それでも、RICOH THETAと比べると楽しい撮影体験・編集体験に仕上がっています(元THETA S・SCユーザー)。
- 商品ページ
- 楽天市場 Insta360ストア
- Amazon Insta360ストア
- 発売日:2024.4.16
- 販売価格(Amazon):
・通常版:79,800円
・自転車撮影バンドル:99,000円
・クリエーターバンドル:108,800円
・スターターバンドル:90,700円
・見えない潜水バンドル:110,300円 - アクセサリー(公式ストア)
・85cm見えない自撮り棒:4,500円
・X4用スクリーンPROTECTOR:2,600円
・プレミアムレンズガード:6,000円
・X4用見えない潜水ケース:17,000円
・X4用充電アクセサリー:8,500円
・X4用バッテリー:7,600円
主な仕様
- センサーサイズ 1/2インチ
- ISO感度 100-6400
- 絞り F1.9
- 動画フォーマット
シングルレンズモード:MP4
360度:INSV - 音声ファイル形式
48 kHz, 16bits, AAC - 写真フォーマット
INSP
DNG - 動画モード
動画、アクティブHDR、タイムラプス、タイムシフト、バレットタイム、ループ録画、プリ録画 - 写真モード
写真、HDR写真、インターバル、スターラプス、バースト - カラープロファイル
鮮やか、標準、LOG - 360度動画解像度
・8K: 7680*3840@30/25/24fps
・5.7K+:5760*2880@30/25/24fps
・5.7K: 5760*2880@60/50/30/25/24fps
・4K: 3840*1920@100/60/50/30/25/24fps - 最大動画ビットレート 200Mbps
- 360度写真解像度
72MP(11904×5952)
18MP(5888×2944) - スクリーン
2.5インチ
Corning® Gorilla® ガラス - シングルレンズ撮影
最大広角動画解像度 4K60fps
最大ミーモード解像度 4K
最大ミーモードフレームレート 2.7K120fps - Wi-Fi 802.11a/b/g/n/ac
- Bluetooth BLE 5.2
- microSDカード
- バッテリー2290mAh
Type-C USB 充電 - 駆動時間 135分
- 防水 10m
- 保護 交換式レンズガード
- ジェスチャー制御
- 録画キャンセル
- オートダッシュ
- 音声制御2.0 日本語対応
- Bluetooth接続 Airpods, Sena, Cardo, Airide, Asmax, Lexinmoto
- サイズ 46.0x123.6x37.6mm
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