Lesnumeriquesがパナソニック「LUMIX GH6」のレビューを公開。静止画の機能が減ってしまったものの、動画機能はプロフェッショナル志向のユーザーを納得させるものに仕上がっていると高く評価しています。
Lesnumeriques:Test Panasonic Lumix GH6?: la monture Micro 4/3 au meilleur de sa forme
ビルド・外観:
- GH5よりも少し角ばっている。
- アクティブな冷却ユニットを内蔵している。
- 冷却ユニット搭載だが防塵防滴仕様である。
- 起動に2秒以上かかる。
- GH5 IIと同じく、センサーには反射防止コートが施されている。
バッテリー:
- 記載なし。
インターフェース:
- SD UHS-IIに加えてCFexpress Type Bカードに対応している。
- シンクロ端子はTCコードに対応している。
携帯性:
- 冷却ユニットの内臓によりカメラの厚みが大幅に増加した。
グリップ:
- GH5から少し修正され、Sシリーズに近づいている。
操作性:
- 操作性はLUMIX Sシリーズとよく似ている。
- ボディの至るところにボタンが配置されている。
- 動画撮影のボタンを前面にも搭載している。
手ぶれ補正:
- 効果的な手ぶれ補正を搭載している。
ファインダー:
- 368万ドット、0.76倍のOLEDファインダーを搭載。
- この仕様は従来通りだが、とても良好でがっかりすることはない。
モニター:
- 184万ドットのバリアングル式モニタを搭載。
- フリーアングルチルトモニタによりケーブル類との干渉が発生しない。
メニューシステム:
- GH6でメニューに少し手が加わっている。
- 残念ながら、途中で迷子になったり、アクセスできない機能に直面した。
- 最悪のデザインではないが、まだまだ改善の余地がある。
- とは言え、多数のパラメータに素早くアクセスできる。
フォーカスシステム:
- 明るい環境でのAFは0.15秒と優れた結果だ。
- 低照度では0.5秒までAF速度が低下する。
- 人間や動物の検出性能は良好だが、車両の検出機能に対応していない。
- 検出時はライブビュー上の情報が過多となるので慣れるまで時間がかかる。
- 測距点は225点から315点まで増加したが、位相差AFには対応していない。
- 追従AFはとても効果的で滑らかだが、ウォブリングが見られる。
連写性能:
- 公称値では14fpsだが、メカシャッターによる実写では13fpsだった。
- 電子シャッターは公称値以上となる15.46fpsとなった。
- 最速で75fpsを下回るが、それでも非常に高速だ。
- C-AF中は最大8fpsまで低下する。
- ローリングシャッターの問題は解決していないが、これはGH6だけの問題ではない。
解像性能:
- マイクロフォーサーズとしては珍しい2520万画素の解像性能を備えている。
- 手持ちハイレゾで1億画素の解像性能を得ることが出来る。
高感度ISOノイズ:
- 前モデルと比べて違いは僅かに見えるが改善している。
- とは言え、α7S IIIなどと比べると奇跡は起きず、4/3フォーマットの制限が見られる。
ダイナミックレンジ:
- 一般的にはシャドウの復元を優先する傾向が見られるが、このカメラは逆である。
- シャドウは-2EVの回復でノイズが発生する。
- ハイライトは+2.6EVまで粘る。これは嬉しい驚きだ。
- +1.6EVまでは完璧で、それ以降は僅かに飽和が目立つようになる。
画質・仕上がり機能:
- 記載なし。
動画:
- 死角のないモンスタースペックだ。
- コーデック、フレームレート、サンプリング、ビットレート、圧縮など完備している。
・内部収録・外部収録が同時に可能
・収録時間は無制限
・V-Log
・Apple ProRes / ProRes HQで最大1903Mb/sに対応
・ダイナミックレンジブースト
・5.7K / 4Kで4:2:2 10bit
・4K DCI / 5.8K アナモルフィック
・LGOP / ALL-I
・4K 120p / FullHD 240p / LGOPで最大300fps
・動画でトリミングなし
・48kHz 24bitを利用可能
・XLRモジュールで最大96kHzに対応
・XLRモジュールで4chの録音に対応- 撮影機能が充実している
・スポット輝度メーター
・波形モニター
・ベクトルスコープ
・レコーディングフレーム
・フレームマーカー
・録画中に使用できる拡大機能
・LUTプレビュー- パナソニックは複数のファームウェアアップデートを準備しているが、2022年に対応が期待されているのは以下の3つだ。
・4K / FHDでの4:2:2 10bit Apple ProRes / ProRes HQ
・Atomos Ninja V+での4K 120p RAW
・SSDでの外部収録総評
パナソニックはフラッグシップモデルを見事にリニューアルした。必ずしも市場で最高画質やカバーエリアが広いわけではないが、超特殊な機能を除けば本当に足りないものを見つけるのが難しいほど、多くのことに対応している。静止画モードがやや縮小されたが、真価を発揮するのは動画の部分であり、アマチュア/エキスパートではなく、よりプロフェッショナルになりつつある人たちを納得させるだろう。一部のプロ用カメラを除けば、LUMIX GH6を得意分野で打ち負かすことは難しい。
- 長所:
・カスタマイズとエルゴノミクス
・静止画/動画での顔/瞳検出
・動画性能
・動画にクロップや録画時間の制限がない
・ハイライトの復元能力
・4ch収録
・効果的な手ぶれ補正
・高品質なファインダーとバリアングルモニタ
・防塵防滴
・デュアルスロット
・給電撮影- 短所:
・起動時間が遅い
・低照度でのAF性能
・C-AF時の連写速度が遅い
・ISO感度が限定的
・低照度でのRAW柔軟性が低下
・デュアルゲインISOではない
・RAW動画に非対応
とのこと。
5点満点の高い評価となった模様。LUMIX SシリーズのDNAを受け継ぐコントロールレイアウトに加え、動画撮影に適したボタンやインターフェースが追加され、さらに内蔵ファンやフリーアングルモニターの搭載など全方位で強化された最新モデルですね。4K 120pまで特にこれと言った制限もなく高画質な動画撮影が可能となっており、各種撮影機能も充実しています。コントラストAFがネックとなるものの、明るい環境では特に問題とはならないみたいですね(おそらく静止画の話だと思いますが)。ISO感度やダイナミックレンジなどの画質は飛躍的な改善ではないものの、2400万画素の4/3型センサーとしては良好な性能を実現しているようです。
静止画機能は4K PHOTOモードなどが無くなり、G9のプリ連写モードも搭載していませんが、その代わりに実用的な手持ち1億画素ハイレゾモードを実装。高速連写や追従AFが必要無ければ非常に魅力的なカメラに仕上がっていますね。特にLUMIXのハイレゾモードは合成処理が上手いと感じるので、個人的に気になっている機能です。将来的にG9の後継モデルが登場するのであれば、実装して欲しいところ。
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