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EOS 5D Mark IIが担った役割を再現する存在となるかもしれない|Nikon ZR

DPReviewがニコン「ZR」のファーストインプレッションを公開。RED技術のRAWコーデック、32bitフロート録音など、動画制作者向けの進化を遂げたと評価。放熱性能は要確認ながら、積極的な価格設定と高性能センサーは魅力的で、5D IIが担った役割を再現する存在となるかもしれないとのこと。

DPReview:Red shift: New ZR reveals Nikon's cinematic ambitions

使い慣れたセンサー、新しいボディ

  • ZRはZ6IIIと同じセンサーを採用している可能性が高いが、外観は異なりEVFを持たない箱型デザイン。
  • 最小限のグリップによりジンバル搭載が容易。
  • 背面には4インチ307万ドット、16:10比の高輝度1000nitsディスプレイを備え、P3色域をサポート。
  • 背面にはNikonとRedのロゴが刻まれ、買収後初の両ブランド名を冠したカメラ。

R3D (NE) Codec

  • ZRは新しいR3D(NE)Rawを搭載し、既存のN-RawやProRes Rawと並んで利用可能。
  • Redカメラと同じLogカーブや色域を使うため、既存のRed用LUTが使用可能で編集が容易になる。
  • R3D(NE)は6K/60pやUHD 4K/120p撮影に対応するが、現像にはRed Cine X Proを介した処理が必要である。
  • 様々なエディターにネイティブサポートを組み込む計画があると聞いた。

Cine EI

  • ZRのR3DはISOをメタデータとして扱い、実際のゲインは低(ISO 800)か高(ISO 6400)の二段階で固定される。
  • これによりポストでの露出調整が容易になり、ソニーのCine EIに近い運用が可能。
  • N-Rawは従来の可変ゲイン方式で異なる特性を持つ。

内部32bitフロート

  • ZRは初の内部32bitフロート録音対応ミラーレス。
  • 広いダイナミックレンジを確保し、ゲイン調整やクリッピングの心配を減らす。
  • 内蔵マイクや3.5mm端子に加え、外部アダプターなしでの対応は利点。

デジタルホットシュー

  • 3.5mm入力に加え、音声対応デジタルホットシューを備える。
  • これを使用する小型マイクとXLRアダプターを開発中だという。
  • 対応アクセサリーは今後登場予定だが、サードパーティ対応は不透明。

ZRとの比較

  • ZRはソニーFXシリーズのライバル的存在。
  • FX2やFX3に比べ、動画に適したセンサーや価格優位性を持つが、アクティブ冷却を欠く。
  • Canon C50のような業務向け機能は搭載せず、コンシューマー寄りの立ち位置。
  • Z6IIIを動画特化にしたモデルであり、価格もZ6IIIやFXシリーズより安価である点が強み。

ボディとハンドリング

  • ZRはZ6IIIからEVFを省いた堅牢な造りで、繊維強化プラスチックを使用している。
  • 軽量でジンバル適性が高い。
  • ソニーFX3に似るが、1/4-20マウントやアクティブ冷却は搭載しない。

ポート類

  • USB-C 3.2や3.5mm端子を備えるが、HDMIはフルサイズではなくマイクロ端子である。
  • ストレージはCFexpress Type Bに加え、補助的なmicroSDスロットを持つが、速度制限のため実用的には設定保存や静止画向け。

バッテリー

  • ZRはEN-EL15cを使用し、性能はZ6IIIと同等と推測。
  • 動画撮影で約100分程度の駆動が見込まれる。

動画性能

  • ZRはRAW撮影を特徴としつつ、実用的な10bit Log映像も備える。
  • ProRes 422、H.265、H.264に対応するが、4K/120p撮影はAPS-Cクロップとなる。

エンコードオプション

ZRには、ガンマエンコードされたビデオオプションが豊富に用意されており、All-I ProRes 422、10ビットまたは8ビット4:2:0 H.265、または8ビット4:2:0 H.264 MP4から選択できる。

よくあることだが、最もデータ量の多いオプションはProResでは利用できない。そして、Z6IIIのように、ZRは4K/120または100を撮影するためにAPS-C / Super35領域にクロップする必要がある。

Rawオプション

  • R3D NEとN-Rawで6K/60pが可能で、ProRes Rawは最大30pに制限される。
  • R3Dはレンズ補正メタデータの扱いに不確定要素があり、N-Rawの方が既知の補正機能を備える。

シャッター角度

  • ZRは初めてシャッターアングルでの露出設定を可能にしたニコン機である。
  • フレームレート切り替え時の露出管理が容易になる。

Initial impressions

  • ZRはREDの要素を取り入れたRAWコーデックとCine EI的な運用、32bitフロート録音など、動画制作者向けの進化を遂げたモデル。
  • アクティブ冷却の欠如は制約だが、積極的な価格設定と高性能センサーにより、学生や独立系制作者への普及を促す可能性がある。
  • かつてEOS 5D IIが担った役割を再現する存在になり得るが、実際の運用ではR3DとN-RAWのワークフローや冷却性能が評価の分かれ目となるだろう。

2025年10月発売。ニコン初となるRED印のついたミラーレスカメラ。

内部はZ6IIIの部分積層型CMOSやEXPEED 7を継承しつつ、動画撮影に適したコントロールレイアウトや撮影機能を搭載。さらにREDテクノロジーを吸収したRAWコーデックをはじめ、4型バリアングルモニタ、内蔵マイクによる32bitフロート録音やニコン初のデジタルホットシュー、シャッター角度などを実装。他のカメラと合わせる必要のない撮影では、ZRのみで完結するかもしれませんね。

空冷ファン非搭載やセカンドカードスロットがmicroSD、HDMIがDタイプなど、癖が強い部分もありますが、30万円を切る手頃な価格を実現しています。

DPReviewのファーストインプレッションによると、過去に一眼カメラでの動画撮影で革新的だった5D Mark IIの再来となる可能性があると言及。高機能で手頃な価格は魅力的なようです。センサー画質やAF性能については特に言及していませんが、基本的にはZ6IIIを継承しているので、Z6IIIのレビューが参考となりそうです。

ニコン ZR 最新情報まとめ

  • 発売日:2025年10月24日
  • 予約開始日:2025年9月18日 10時
  • 希望小売価格:オープンプライス
  • ニコンダイレクト:299,200円
ZR ボディ
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ZR レンズキット
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仕様

イメージセンサー タイプ:部分積層型CMOS
有効画素:2450万画素
センサー除塵 イメージダストオフデータ取得
手振れ補正 イメージセンサーシフト方式5軸補正
静止画 NEF 高効率/高効率★/ロスレス圧縮
JPEG
HEIF
ISO ISO 100~64000
ストレージ CFexpress 2.0 Type B
microSD
AF 検出方式:ハイブリッドAF
測距点:299点
測距輝度範囲:-10~19EV
シャッター メカニカル:-
電子先幕:-
電子:1/16000~30秒
フラッシュ同調速度 1/60秒以下
連続撮影速度 高速連続撮影(拡張):約20コマ/秒
高速連続撮影:約16コマ/秒
(C120):約120コマ/秒
ファインダー -
モニター サイズ:4.0型
解像度:約307万ドット
可動方式:バリアングル式
動画フレームレート 5376×3024(5.4K):59.94p
3840×2160(4K UHD):119.88p
1920×1080:239.76p
動画出力 NEV、R3D、MOV、MP4
映像圧縮方式
N-RAW(12bit)
R3D NE(12bit)
Apple ProRes RAW HQ(12bit)
Apple ProRes 422 HQ(10bit)
H.265/HEVC(8bit/10bit)
H.264/AVC(8bit)
USB SuperSpeed USB
マイク/ヘッドホン マイク:φ3.5mm
ヘッドホン:φ3.5mm
HDMI Type D
Wi-Fi IEEE802.11b/g/n/a/ac
Bluetooth Ver.5.0
バッテリー タイプ:EN-EL15c
撮影可能枚数:約370コマ
サイズ 約134×80.5×49mm
重量 本体のみ:約540g
バッテリー含:約630g

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