サムヤン Remaster Slim 日々の撮影やスナップ撮影には十分な性能

Phototrendが「Remaster Slim 21mm F3.5/28mm F3.5/32mm F2.8」のレビューを公開。光学ユニットによっては妥協が必要となる部分があるものの、小型軽量で日常やスナップには十分とのこと。光学ユニット交換式の個性的なアプローチを評価。

Phototrend：Test Samyang Remaster Slim : 3 optiques en une, simple gadget ou vraie révolution ?

外観：ミニマルでコンパクトなデザインが特徴。全体的にプラスチッキーで、高級な作りに近いと言うのは無理がある。防塵防滴仕様ではない。

構造：フィルムコンパクトカメラの光学系にインスパイアされたシンプルなレンズ構成を採用。光学ユニットを交換することで、21mm、28mm、32mmの焦点距離を選択可能。ユニット交換時にセンサーがむき出しになる点に注意。

携帯性：全長19.5mm、質量58.1gのAFモジュールは、軽快なスナップ撮影に最適で、カメラボディとのバランスも良好。小型のハードケースに収納可能で、持ち運びに便利。

操作性：シンプルなデザインでありながら、直感的な操作が可能。ィルターの装着は不可である。

AF：快適ではない駆動音。十分な光量があれば、高速かつ正確に動作。独自の構造を採用した製品としては見事。

MF：記載なし。

手ぶれ補正：手ぶれ補正機能は搭載されていない。撮影時には、カメラボディ側の手ぶれ補正機能や、適切なシャッタースピードの設定が推奨される。

解像性能： 6100万画素の高解像度センサーには対応していないが、2400万画素程度のセンサーであれば、十分なシャープネスを提供する。特に中心部の解像度は良好である。隅はF5.6-8まで絞る必要がある。最も優れているのは21mmで、32mm、28mmと続く。28mmはソフトな画質で、絞る必要あり。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：シンプルなレンズ構成がもたらす素晴らしいボケ味が特徴である。特に背景のボケが滑らかで、美しい描写を実現している。

軸上色収差：28mmではほとんど見られない。32mmはかなり目立つ。

倍率色収差：記載なし。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：21mmはかなり目立つ樽型。28mmはごく僅か。32mmは顕著な糸巻き型。

周辺減光：どの光学ユニットも目立つ。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：記載なし。

光条：記載なし。

作例集：リサイズのみ。

総評：コンパクトで軽量なデザインと、交換可能な光学ユニットによる柔軟性が魅力。高解像度センサーには対応していないものの、日常使いやスナップ撮影には十分な性能を持ち、特に軽快な撮影スタイルを求めるユーザーに適している。

競合について：競合製品は存在しないが、敢えて言えばタムロン「20-40mm F/2.8 Di III VXD」が該当。非常によくできた小型軽量な大口径ズーム。

備考：

カメラにAFユニットを装着したまま、光学ユニットのみを交換できる面白いレンズシステムですね。ソニーEマウントをサムヤンシステムに上書きする画期的な手法に見えます。構造上、光学設計には制限があるものの、レンズ交換システムをコンパクトに持ち歩きたい人にとって興味深い選択肢となりそう。

Phototrendのレビューによると、それぞ高解像センサーに耐えうる光学系ではないものの、良好なボケやAF性能のレンズに仕上がっている模様。高解像センサー向けではないものの、実写作例を確認する限りでは隅まで目立つ落ち込みはないように見えます。2400万画素のセンサーならば十分な性能の光学系と言えそうです。いずれにせよ、（諸収差など）ある程度の妥協は必要になると思われます。

国内でも予約販売が始まっており、レンズユニット3本セットで6万円ちょっと。一つ2万円でAFユニットまで付いてくると考えると安い。今のところソニーEマウントのみですが、Lマウントアライアンスの一員として、ライカLマウント用も投入する予定なのか気になるところ。

Remaster Slim 21mm F3.5/28mm F3.5/32mm F2.8 Sony E
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