DPReviewが「SL3-S」のファーストインプレッションを公開。LUMX S5IIXが脳裏をよぎるとしつつ、ライカらいし外観や堅牢さ、すっきりとしたインターフェースなどを評価。C-AFはLUMIXと同じく競合他社と比べてやや見劣りするとのこと。
DPReview:Leica SL3-S initial review: the fastest Leica ever, yet strangely familiar
スピード
- ライカ史上最速のカメラで、最大30fpsでの撮影が可能。
- 30fpsでは被写体認識機能やC-AF、12bit RAWを利用できる。
- 像面位相差検出を採用。人や動物の頭部、顔、目を検出可能。
- Wi-Fiも更新され、2x2 MimoによりSL2-Sの8倍速い40MB/sで転送可能。DNGの送信が約0.5秒で行える。
高解像度マルチショット
- マルチショット高解像度モードを搭載しており、静止被写体を高解像で撮影できる。
- ノイズ性能が向上。
- 三脚モードと手持ちモードを選択可能で、後者ではディテールがやや劣る。
- 動体補正あり。
- 画像結合はカメラ内で完結し、デスクトップソフト不要という利点がある。
ビデオ
- 多彩なビデオモードを備え、最大30pの6K撮影やAPS-C領域で60pの4K撮影が可能。
- 内部収録では5.8K ProRes 422 HQをCFexpressカードに記録でき、外部収録では5.9K RAWや4.1K RAWをHDMI経由で出力可能である。
- USB-Cを介して外部SSDへの直接記録にも対応している。
コンテンツクレデンシャル
- 暗号署名付きの「コンテンツ認証情報」を埋め込み、画像の信頼性を保証する業界初のカメラの1つ。
- この技術はAI不使用の証明にも役立ち、ニュースや写真コンテストでの採用が期待される。
カメラからクラウドへ
- Adobeの「Frame.io」に画像や動画を直接アップロードできる。
- Wi-Fiログイン情報を設定するだけで、Frame.ioからLightroomへのデータ統合が可能である。
- この機能は2025年中に追加予定である。
ライカルック
- Fotosアプリを通じて「ブラス」などの最新ライカルックをダウンロード可能である。
- 各ルックの適用度合いを調整でき、個別のカスタマイズも可能である。
比較
- LUMIX S5IIXやZ6IIIと競合するが、ライカ特有の堅牢な作り、独特のUI、ブランド価値が価格差を正当化している。
- 超プレミアムな仕様が必要でない場合、他ブランドの選択肢も検討されるだろう。
ボディと操作
- 金属製の堅牢なボディとシンプルで効率的な操作性を備える。
- 大型ダイヤルやカスタマイズ可能なボタンにより、直感的な操作が可能。
- 静止画と動画の切り替えはスワイプで簡単に行えるが、メニューの一部に慣れが必要な部分もある。
- 業界で最もすっきりとしており、最も使いやすいユーザーインターフェースの1つ。
ビデオモードの選択
- ビデオモードの選択が独特であり、基本パラメータに基づいて設定する。
- 選択をロックすることで互換性のあるオプションのみを表示する機能があり、効率的だが慣れが必要である。
バッテリー
- 新型バッテリーBP-SCL6を搭載し、従来比20%増の15.8Whを実現。
- CIPA基準では315枚撮影可能だが、実使用では倍以上の撮影枚数が期待される。
- 大容量だが、予備バッテリーの携行も推奨。
第一印象
- SL3-SはSL3より高速化し、価格を抑えたモデル。
- 高価ながらライカらしいデザイン、優れたUI、堅牢な素材により、他製品とは一線を画す。
- パナソニックとの提携により、S5IIXの影響を受けつつも、ライカ特有の魅力を備えている。
- コンティニュアスAFと被写体追尾の信頼性は、同クラスのカメラの中ではやや見劣りする。しかし、全体的にはよく設計された機能満載のカメラである。
- 問題は、ライカのブランド力がこのカメラの魅力として十分なのかということだ。
SL3と同じデザインで中身はLUMIX S5IIXとよく似たスペックのライカ製ミラーレスカメラ。ハイライトはSL3と同じく像面位相差AFへの対応で滑らかなC-AFを実現していること。さらに最大30fpsの高速連写(12bit RAW / 電子シャッター)を利用可能で、高解像モードでは手持ち撮影にも対応。ライカ製品としては動画撮影の機能が豊富で、6KオープンゲートやProRes、外部SSD収録などに対応。
SL2-Sからの正常進化モデルで、驚くような改善点はないものの、使いやすいカメラとなっています。パナソニックLUMIX S1後継モデルを伺わせるようなスペックではなく、どちらかと言えばLUMIX S5IIXとの関係性が強そうに見えます。ただし、ファインダーやモニタはより高スペック。
DPReviewのファーストインプレッションでは、LUMIX S5IIXの影響を受けているとしつつ、ライカらしい堅牢さやユーザーインターフェース、デザインを評価。ライカ独自の価値を加えているとのこと。ただし、価格を正当化するにはライカのブランド力がカメラの魅力として十分であるのかよく考える必要がありそうです。
(ライカは「心」で買うカメラとしつつも、レビュワーとしてLUMIXの存在が「頭」から離れないそう)
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主な特徴
- フルサイズ裏面照射型CMOSセンサー
- 2400万画素
- 高速ハイブリッドオートフォーカス
(位相差検出、物体認識AF、コントラスト検出、30コマ/秒、AF/AE追従、12bit) - オープンゲート(6K,30fps / 4K, 60fps)
- HDMI-RAW(5.9K, 30fps / 4K, 60fps)
- マルチショット(4800万画素、9600万画素)
- ライカコンテンツクレデンシャル機能搭載
- ライカLマウント、ボディ内手ブレ補正
- 直感的な操作とカスタマイズ可能な機能
- 576万ドット有機ELファインダー
- チルト式3.2型233万ドットディスプレイ
- Bluetooth、Wi-Fi (2x2 MIMO)
- SD UHS-IIスロット
- CFexpress Type-Bスロット
- USB Type-C端子(高速データ転送、テザー撮影、SSD接続、充電用)
- フルサイズHDMI 2.1端子
- “Made in Germany”、防塵防滴仕様(保護等級:IP54)
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