DPReviewがソニー「VLOGCAM ZV-E10 II」の初期レビューを公開。前モデルよりもはるかに高速なセンサーを搭載し、より大型のバッテリーや様々な動画の新機能を実装しているとのこと。
DPReview:Sony ZV-E10 II initial review
新しいセンサー
- ZV-E10 IIは、α6700(およびFX30)と同じ2600万画素 BSI CMOSセンサーを採用している。
- このセンサーは、前バージョンのカメラに搭載されていたものよりもはるかに高速である。
- 前バージョンでは4K 30fpsで撮影するためにクロップする必要があり、4Kモードで著しいローリングシャッターだった。
- 一方で本機Iは最大60フレーム/秒で4K動画の撮影が可能。
10bit動画
- 新しいプロセッサーを搭載し、10bit 動画の撮影が可能になった。
- これにより、Log映像を高精度に記録できるようになり、色調や階調をグレーディングする際の柔軟性が高まった。
- また、HDRスマートフォンやテレビで再生するための真のHDR映像を撮影できる。
- すべての4Kモードは、センサーの1.1倍クロップされた領域から撮影され、5.6Kから派生している。
- カメラにはボディ内手ぶれ補正がないため、デジタル手ぶれ補正はさらに1.33倍のクロップが適用される。
- レンズの光学式手ぶれ補正以上を使用したい場合、16-50mmキットレンズは最大で35mm相当の画角になってしまう。
アップデートされた機能
- 「AIプロセッシングユニット」は搭載されていないが、最新の被写体認識アルゴリズムが搭載されているという。
- フォーカスブリージング補正機能を搭載しており、ソニー製レンズを使用した場合、有効画角が最も狭くなるようにクロップし、フォーカス距離が変化しても一貫したフレーミングを維持できるようにクロップとスケーリングを段階的に調整する。
- ZV-1 Mark IIに搭載されたシネマティックVlogモードが搭載されており、上下に黒帯がある2.35:1のワイドスクリーン風になり、24pで撮影できる。
- ただしオートフレーミングモードは見当たらない。カメラを三脚にセットして、トリミングさせながら被写体を追いかけたり、フレーム内の被写体の位置を設定して、その位置を維持するようにトリミングさせたりすることはできない。
大型バッテリー
- ソニーの大型バッテリーNP-FZ100を採用し、より長時間の録画が可能になった。
アップデートされたキットズーム
- コンパクトな沈胴式パワーズームレンズの後継モデルである「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II」が同梱。
- ズーム中にピントを合わせる機能が追加され、記録中に焦点距離を変更しても被写体にピントを合わせ続けることができるようになった。
- 原理的には、120fpsの撮影に十分な速さでフォーカスを合わせることができる。
- しかし、ソニーはレンズの光学設計に変更を加えていない。
比較
- 前モデルやα6700、Z 30と比較することにした。
- パナソニックのDC-G100はライバルの一つだが、4Kモードでは大幅にクロップされるため、他のカメラと比べると高解像度のブログ撮影には向いていない。
- 最大のメリットは、センサーの読み出しが高速になったこと。初代は4K 24pで目立つローリングシャッターを示し、4K 30pを実現するためにクロップする必要があった。
- 対照的に、本機はセンサーの大部分を使って4K 60pで撮影することができ、前モデルよりも2倍以上高速であることを意味する。
- より高価なα6700との違いも注目に値する。
α6700は、ファインダー、ボディ内手ぶれ補正、トッププレートのツインコントロールダイヤル、メカニカルシャッターを搭載しており、1.Xxの大幅なクロップを我慢すれば、4K/120の撮影が可能だ。これらは全て、より安価で、よりインフルエンサーにフォーカスしたZV-E10 IIからは省かれている。ボディとハンドリング
- ボディは印象的なほど小さい。ソニーNEXの初期モデルのようで、α6700よりも明らかにコンパクトだ。
- 欠点は、このカメラで静止画を撮影しようとすると、操作系がソニーの最新カメラというより、むしろNEXモデルのように感じられること。
- ツインダイヤルのα6700とは異なり、ZV-E10 IIにはダイヤルが1つしかなく、背面ダイヤルも使いにくい。
- インターフェイスは主にタッチスクリーン式で、カメラを構えたまま直接操作できる。
- ボケ優先モードと、商品レビュー用設定モードの両方に専用のボタンがある。どちらのボタンも、お好みで他の機能にカスタマイズできる。
- カメラを回転させるとインターフェイスのディスプレイが回転するソニー初のモデルで、縦位置での動画撮影が容易。
- 自撮りで最も持ちやすいカメラではない。そのため、Bluetooth接続のコントロールが可能なオプションの撮影用グリップ三脚は、本当に重宝すると思う。
- 三脚なしでカメラを持とうとすると、レンズのズーム操作が面倒である。
初期インプレッションブログ
- ZV-E10 IIのインプレッションを書くのではなく、意図したとおりに使用した。すべての音声はカメラ内蔵のマイクを使用した。
α6700と同じセンサー・プロセッサを搭載した新しいAPS-C VLOGCAM。残念ながらAIプロセッシングユニットは非搭載で、最新の被写体検出機能を最大限活かすことはできないようです。しかしBIONZ XRプロセッサを搭載したことで、シネマティックVlogやクリエイティブルック、全幅に近い4K 60pに対応。前モデルと比べると高機能・高画質なAPS-C VLOGCAMに仕上がっているようです。
一方、ボディ内手振れ補正は引き続き非搭載で、メカニカルシャッターレスとなったことで静止画向けの撮影機能には制限があります(例えば12bit RAW・フラッシュ同調 1/30秒など)。前モデルと比べて、より動画向けのカメラとなっている点には注意が必要です。
- 発売日:2024年8月2日
- 予約開始日:2024年7月17日(水)10時
- 希望小売価格:オープン価格
- 市場推定価格:
・ボディ:15万3,000円
・レンズキット:16万4,000円
・ダブルズームキット:18万6,000円
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新製品
主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:Exmor R CMOSセンサー
・ローパスフィルターレス
・有効画素数:約2600万画素
・除塵ユニット:
・手振れ補正:交換レンズ側対応 - ISO 100 - 32000
- HEIF・12bit RAW
- SD UHS-II
- プロセッサ:BIONZ XR
- AFシステム:ファストハイブリッドAF
・測距点:最大759点
・測距輝度範囲:EV-3 - EV20
・被写体認識:人物、動物、鳥
・その他:商品レビュー用設定 - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:なし
・電子シャッター:1/8000-30 秒
・フラッシュ同調速度:1/30 秒
・撮影速度:最高約11コマ/秒
・撮影枚数:RAW: 59枚 / RAW (ロスレス圧縮): 22枚
・高分解シャッター機能 - ファインダー:なし
- モニター:7.5 cm (3.0型) TFT駆動 104万ドット バリアングル式
- クリエイティブルック
- 動画:
・4K:60p 4:2:2 10bit 600Mbps XAVC S-I
・出力:XAVC S: MPEG-4 AVC/H.264、XAVC HS: MPEG-H HEVC/H.265
・電子IS:電子式 (アクティブ時)
・ブリージング補正 - シネマティックVlog設定
- 背景のボケ切替
- インターフェース:
・USB:SuperSpeed USB 5 Gbps ストリーミング対応
・ヘッドホン:3.5 mm
・マイク:3.5 mm
・HDMI:タイプD 3840 x 2160 ~59.94p 4:2:2 10bit
・Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n/ac
・Bluetooth:Bluetooth 標準規格Ver. 4.2 - バッテリー
・タイプ: NP-FZ100
・撮影可能枚数:約610枚
・充電方法:USB Type-C - サイズ:約114.8 x 67.5 x 54.2 mm
- 重量:約377 g
- 防塵防滴:-
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