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FUJIFILM X-T50 スタイリッシュだが小型バッテリー・防塵防滴非対応

PCmagが「FUJIFILM X-T50」のレビューを公開。古いタイプのバッテリー、防塵防滴の省略、ローリングシャッターなどの欠点を指摘し、ハイブリッドに使うならX-S20がより良い選択肢と評価。高解像の静止画を重視するなら検討の余地ありとのこと。

PCmag:Fujifilm X-T50 Review

  • 外観:X-T50 は、ツートンシルバー、ブラック、チャコールシルバーの 3 色展開。ボディの大部分は黒の合成皮革で覆われている。
  • 構造:X-T5 と比較し、防塵防滴機能を省略することで価格を抑えた。しかし、全体的な剛性は高く、堅牢な作り。
  • バッテリー:小型の NP-W126S バッテリーを採用。X-T30 II と同じで互換性あり。X-S20 はより大容量の NP-W235 を採用しており、1 回の充電で最大 750 枚撮影可能。X-T50 はバッテリー持続時間が短いため、予備のバッテリーが推奨される。USB-C ポート経由のカメラ内充電に対応。
  • インターフェース:UAC/UVC プロファイル対応で USB-C 経由のウェブカメラ機能を搭載。マイクロ HDMI 出力は 12 ビット 4:2:2 の非圧縮出力に対応。ただし、マイクロ HDMI は壊れやすい。UHS-II SDXC メモリカードスロットを 1 つ搭載。
  • 携帯性:8×12×5cm、約 450g。X-T5 より小型軽量。角が丸みを帯び、グリップが控えめ。
  • グリップ:浅めのグリップのため、大型レンズとの相性は悪い。
  • 操作性:シャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルを搭載。XC レンズ使用時はボディ側ダイヤルで絞り調整。ISO ダイヤルは非搭載で、設定にはメニュー操作が必要。フィルムシミュレーションダイヤルを EVF 左側に配置。
  • 手ぶれ補正:1/2 秒の露出でも手持ち撮影が可能。
  • ファインダー:0.62 倍拡大率、240 万ドットの OLED EVF。デフォルト 60fps、100fps のブーストオプションあり。解像度優先モードと低照度優先モードをサポート。
  • モニター:チルト式液晶(180 万ドット)。横開きや自撮りには非対応。タッチ操作はスワイプ対応だが、フルメニュー操作には非対応。
  • メニュー:フ7 つのセクションに 12 ページ以上。密度が高く、色分けが少ない。よく使う機能は [マイメニュー] に登録可能。
  • フォーカス:X-T5、X-H2 と同等のオートフォーカス性能。センサー全面をカバーする位相/コントラスト検出 AF。被写体認識機能搭載。顔・目の認識設定は Q メニューで変更可。
  • 連写性能:電子シャッターで 13fps(バッファ最大 18 枚の RAW / 163 枚の JPG)。メカニカルシャッターで 8fps(RAW 24 枚 / JPG 1000 枚)。電子シャッターではローリングシャッター歪みが発生するため、動体撮影にはメカニカルシャッターが推奨。フラッシュ同期は 1/180 秒。
  • 解像性能:記載なし。
  • 高感度ISO:ISO 1600 まではシャープでノイズ少なめ。ISO 6400 以降はわずかにディテールが低下。ISO 12800-25600 はややソフト、ISO 51200 はぼやけが顕著。
  • ダイナミックレンジ:記載なし。
  • ホワイトバランス:記載なし。
  • JPEG:フィルムシミュレーション機能により、業界トップクラスの JPEG 画質。ダイヤル操作で簡単に変更可能。カメラ内 RAW 現像にも対応。
  • 動画:6.2K30 および 4K30(4K HQ)撮影可能。1.18 倍クロップ。ローリングシャッターの影響があるが、サブサンプリングによる処理も可能。プロ用途には Sony a6700 や Fuji X-S20 が適する。
  • 作例集:リサイズのみ。
  • 総評:X-T50 は、クラシックなデザインと優れた携帯性を兼ね備えたミラーレスカメラ。手ぶれ補正や最新のオートフォーカス機能を搭載し、スチル撮影に適している。一方で、防塵防滴性能の省略やバッテリー持続時間の短さ、ISO ダイヤルの省略など、上位モデルと比較していくつかの妥協点がある。動画撮影に関しては 6.2K 録画が可能だが、クロップやローリングシャッターの影響があるため、プロ用途には X-S20 や他社の上位モデルが適している。全体的に、X-T50 は富士フイルムの色彩表現やフィルムシミュレーションを活かしたスチル撮影を楽しみたいユーザーにとって魅力的な選択肢となる。

X-T5やX-H2と同じ4000万画素 X-Trans CMOS 5とX-Processor 5を組み合わせた最新世代のミラーレスカメラ。比較して小型軽量で、低価格ながら、上位機種と同じような画質や動画機能を利用することができます。さらに、前モデルと比べて手振れ補正が追加されていたり、グリップが強化されているので使い勝手が向上。ただし、そのぶん価格がX-T5寄りとなっているのは悩ましいところ。

PCmagのレビューでは、4000万万画素の高解像センサーや個性的なカラーモードのフィルムシミュレーションが強みとなり、さらにX-T50の個性的なコントロールやレトロな撮影スタイルが外観と合っているようです。より高価なX-T5の大部分を小型軽量で手頃な価格で実現していると評価しつつ、防塵防滴の省略やバッテリーライフが欠点になるとしています。

また、高解像であるが故にローリングシャッターの影響が強く、電子シャッターを使った静止画や動画撮影で歪みが発生するようです。このあたりは2600万画素の X-Trans CMOS 4を搭載したX-S20がより適しているとのこと。さらに販売価格も若干安く、大容量のバッテリーを搭載。高解像である必要が無いのであれば、X-S20も要検討。

ただし、富士フイルムらしい操作性(物理ダイヤルの操作)を楽しみたいのであればX-T50は今のところ最も安価な選択肢。

FUJIFILM X-T50 最新情報まとめ

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