Mobile01がソニー「ZV-E10」のレビューを公開。屋外におけるモニタの視認性低下を指摘しているものの、VlogやYouTubeなどの動画撮影に適した「神器」と高く評価しています。
Mobile01:Sony ZV-E10 評測報告|注入 E-Mount 基因 ? 可換鏡 Vlog 神器來啦!
カメラの紹介
- 昨年発売したソニーのコンパクトカメラ「ZV-1」の主な機能を継承したEマウントミラーレスカメラだ。
- レンズ交換式カメラとなることで焦点距離の自由度が高まり、バッテリーの大容量化で長時間の撮影が可能となった。
- APS-C αミラーレスでは初となるバリアングルモニタ搭載モデルである。
ビルド・外観
- ZV-1はブラックカラーを先行発売し、その5か月後にホワイトカラーを発売した。多くの消費者はこれに違和感を覚えたが、ZV-E10はブラック・ホワイトを同時に発表している。私はホワイトカラーがお気に入りだ。
- Eマウントシステムを採用しており、イメージセンサーはAPS-Cフォーマットだ。センサーはα6400やα6100と同じものである。
- カメラ上部のレイアウトはZV-1とよく似ている。指向性3カプセルマイクを内蔵しており、金属製メッシュカバーで保護されている。
- カメラ左肩にはフラッシュなどを装着できるホットシューを搭載。また、専用のウインドスクリーンを装着することも可能だ。
- メモリカードはSD UHS-Iまで対応している。
- バッテリーはNP-FW50を使用する。
携帯性
- ZV-1よりも大きく、α6400よりも小さいボディサイズだ。
グリップ
- 記載なし。
操作性
- シャッターボタンの同軸レバーでズーム操作が可能だ。
- 電源スイッチは剛性があり、誤操作を防いでいる。
- ZV-1と同じく大きなRECボタンを搭載している。また、背景ボケ切替ボタンも存在する。
- 背面のコントロールレイアウトは従来機とよく似ている。ただし、ボタンの初期設定に「商品レビュー用設定」が登録されている。
- ZV-1と同じく「背景ボケ切替」ボタンを搭載している。絞りで段階的に調整する必要が無く、ボタン一発で絞りを開けて浅い被写界深度を得ることが可能だ。キットレンズのPZ 16-50mm F3.5-5.6 OSSはZV-1のレンズほど明るくないが、センサーフォーマットが大きいので浅い被写界深度を得ることが可能だ。
手ぶれ補正
- 光学式手ぶれ補正と光学式+電子式手ぶれ補正に対応している。
- 電子式手ぶれ補正を組み合わせる時は約1.3倍のクロップが発生する。
(訳注:DPReviewでは「1.44倍」と言及されています)ファインダー
- ファインダーが無いので屋外での視認性は悪い。静止画を取る必要があるのであれば、気を付ける必要がある。
- 外付け電子ファインダーにも対応していない。
モニター
- バリアングルモニタは珍しいものでは無いが、APS-C Eマウントカメラとしてはこれが初めてだ。
- 日当たりの良い屋外環境において解像度と明るさは理想的ではない。コストダウンの対象となっており、これはα7Cも同様だった。
メニューシステム
- 記載なし。
オートフォーカス
- リアルタイムトラッキングは動画撮影でも利用可能だ。特にセルフィーで大口径レンズと組み合わせる時に重宝する。
- 商品レビュー用設定により人よりも手前の被写体を優先してピントを合わせることが可能だ。滑らかに動作し、不自然な感じはしない。ソニー独自の機能であり、とても実用的だ。
- ZV-1は商品レビュー用設定時の手ぶれ補正に対応していなかったが、ZV-E10では対応している。
連写性能
- 記載なし。
高感度ISOノイズ
- 記載なし。
ダイナミックレンジ
- 記載なし。
仕上がり機能
- ソニーの美肌モードはとても優れている。髪の毛や衣類などはほとんど影響を受けずに肌を綺麗にすることが出来る。
動画
- 4K 30p時に1.5倍のクリアなデジタルズームに対応している。思ったよりもディテールがある。
- S&Qモードではスローモーション動画やタイムラプス動画に対応している。
- FullHD時に120fpsで毎秒24フレームでの再生が可能だ。動画撮影中にAF-Cと瞳検出に対応している。
- ZV-1にも搭載している3カプセルマイクを搭載している。付属のウインドスクリーンで効果的に風切り音を低減することが出来る。
- ワイヤレスマイクECM-W2BTに対応しており、ZV-E10でも使用可能だ。セットアップは簡単で、起動したらすぐに使うことが出来る。
インターフェース・拡張性
- 内蔵マイクの音質が物足りない場合は外付けマイクを装着することが出来る。3.5mm入力やMiシューを利用可能だ。
- USB-C経由でデータ転送や充電に対応している。
- ZV-1のポート類はカメラ右側面にあり、バリアングルモニタとは干渉しない。しかし、このカメラのポート類はカメラ左側だ。このカメラはα6xxxシリーズの派生モデルであり、コストダウンを考えるとこれ以上を求めるのは難しいだろう。
- ワイヤレスシューティンググリップ「GP-VPT2BT」に対応している。三脚やグリップとして使用することができ、ズーム操作などにも対応している。
総評
Eマウントの遺伝子を取り込んだZV-1だ。レンズ交換に対応しているのはメリットの一つだが、何より価格設定に驚いた。エントリーモデルのα6100よりも安いのである。電子ファインダーが必要無ければZV-E10の価値は高い。とは言え、明るい環境下では背面モニタが力不足だ。視認性が悪く、ファインダーが欲しくなる。これで背面モニタの仕様が優れており、外付けファインダーに対応していたら万人向けのカメラとなっていただろう。
主なターゲットはYouTuber・Vlogger・その他ビジュアルクリエーターだ。商品レビュー用設定や背景ボケ切替機能は役に立つと思う。もちろんα6xxxと同等の静止画撮影も可能だ。
指向性マイクはα6xxxシリーズと大きな違いの一つであり、外部機器にお金をかける必要が無く、手持ち撮影の負荷を軽減することも可能だ。遠距離の録音が必要なければ内蔵マイクで大部分の状況に対応できる。予算に余裕があるのであれば、シューティンググリップの同時購入がおススメだ。Bluetoothに対応しており、初期設定後はすぐに利用できる。三脚としても利用でき、ヘッドはスイングやチルトに対応している。
- 長所:
・最小のEマウントカメラ
・ボケ切替機能
・商品レビュー用設定
・AF性能
・指向性マイク
・ウインドスクリーン付属
・自然な描写の美肌モード
・実用的な1.5倍デジタルズーム
・3.5mmマイク対応
・動画時のリアルタイム瞳AF
・USB-C対応- 短所:
・屋外で視認性が悪い
・モニタの解像度が低い
・ケーブル類がバリアングルモニタと干渉する
・静止画/動画/S&Qモードは電源リセットで記憶されない
・内蔵EVFや外付けEVFに対応していない
とのこと。
センサーやプロセッサは従来機と同じですが、ZV-1と同じ動画撮影に便利な機能と操作性を獲得した個性的なミラーレスに仕上がっていますね。売り出し価格が7万円ちょいと手ごろな価格設定も魅力的。
ボディ内手ぶれ補正を搭載していないので、レンズ側の光学手ぶれ補正かクロップによる電子手ぶれ補正が必要となります。電子手ぶれ補正を組み合わせることで画角は狭くなるものの、効き目が良好なので撮り歩く際は重宝しそうですね。クロップ前提となると広角ズームを用意したほうが良さそうですが、ZV-E10と同程度の出費を覚悟するべし。「E 10-18mm F4 OSS」「11-20mm F/2.8 Di III-A RXD」「AF 12mm F2.0 E」などと組み合わせると使い勝手が良さそうですねえ。
注意すべきはmobile01でも指摘しているように、ファインダー非搭載で、背面モニタも低解像で古めの仕様となっていることでしょうか。特に明るい屋外ではフレーミングや露出・色の確認が難しくなるので注意が必要です。Miシューを搭載しているので、外付けファインダーに対応していると良かった。
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