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標準域の苦悩?お金を掛けるべきは標準域か??

どうしても使用頻度の高いのはスナップとして利用する標準域。特に18mm付近から50mmくらいまでの標準ズームはキットレンズから2.8通しのレンズ、望遠域までカバーする便利ズームまでバリエーションがありますね。
シグマ 17-50mm F2.8EX DC OS HSM

恐らくキットレンズからのステップアップはこの2.8通しの明るいレンズや高倍率の便利ズームにしようと考えている方も多いのでは無いでしょうか。ちょっと待った、本当にソコに力を入れていいのかな?使用頻度の多さで言えば標準域だけども、作品として使用するのは標準域だろうか?広角や望遠の割合がぐっと高まるのではないだろうか。

掛けるべきは広角や望遠であって標準域ではなかった、と言うこと有り得る話。今回はそんな疑問を抱いたので、私自身のカメラ趣味の今後も踏まえて書いていきたいと思う。一眼カメラを始めて2ヶ月目のペーペーとしてこれから一眼を始めたい、PENTAX機種で始めたいと思っている方は参考になると思います。

SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM Art

おいおい…前振りしておいてこれかよ!って方もいらっしゃるかもしれない(笑)そう、シグマの標準2倍ズームの1.8通しと言うキワモノズームレンズだ。初めて一眼を始める方がまず触るであろう18-55mmか50-200mmのキットレンズ。その18-55mmキットレンズよりも焦点距離に自由が無いレンズである。その不自由な焦点距離の中でF値を1.8通しで使えるアドバンテージを得ている世界で初めてのズームレンズだ。これについてはまた日を改めてご紹介したい。今回は標準域についてお話を掘り下げていきたいと思う。
シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM

ミーハーな私はこれに食いつかないわけがない。これと引き換えに、守備範囲の被っているレンズを売り払えば買えないことはない。単焦点レンズに付け替えずに明るい大口径(しかもF1.8)を使えると言うのは随分と便利だ。しかし、17?50mmF2.8通しのこれまたSIGMAのレンズが3万もせずに購入出来るときたもので、これとは非常に迷う…。50mmであれば今現在SMC-M 50mmF1.7を持っているので、中望遠域までカバーする必要があるか?と言うこともあるし、いやいや標準域なら2.8通しで十分でしょ、とも思うし。この価格と焦点域と明るさのトレードオフの選択に非常に迷ってしまう。

そもそも標準域で極端な明るさを必要とするかどうか

別に2.8通しでもいいんじゃない?そう言う考えも出てくる。SMSM50mm1.7でF2を切ってくる明るさは体感しているが、何しろ被写界深度が浅すぎて周辺がボケまくる。被写体以外をぼかす目的で明るさを選ぶとピントをシビアに調整する必要が出てきてしまう。ピントをAF任せにせずにマニュアルでピントを追い込まないと、帰って現像しようとしたらピンぼけだった、と言うことになりかねない。明るさを維持しつつ被写界深度内に被写体を収めようとすると近づくか離れるかしないとピントが合いにくい(あくまでも明るさを維持しての話で絞ればもちろんパンフォーカスにもなる)

DSCF2324SIGMA 10-20mm f4-5.6

DSCF2331TAMRON 70-300mm Macro A17

また、標準域よりも中望遠や望遠で明るいレンズを使用した方がボケ量は大きく圧縮効果も相まって、初心者の私には取っ付き易いと感じた。ボカす目的でのレンズであれば標準域に拘る必要はない。とすると、大口径にして高価な明るいレンズを標準域のレンズで準備する必要があるかどうか…。

明るいレンズでシャッタスピードを稼ぐ

そうすると、明るいレンズを使ったシャッタースピードの話になる。ご存知の通り明るい分シャッタスピードを稼ぐことが出来る。原理を事細かく説明するには知識不足なので、出来るそうだと言い換えておこう。明るい分、日中では2,000分の1秒や8,000分の1秒などで撮影出来る分、水滴の落ちる瞬間など動的な被写体を瞬間的に写しとることが出来る。

しかし、ここでも明るい分被写界深度の浅さが影響してしまう。SIGMAの18-35mmの開放1.8では浅すぎてそれ以外のピンぼけがひどくなる。結果としてシャッタスピードと被写界深度のバランスが取れるまで絞る事になる。結果的には2.8通しに近い数値かそれ以上に絞って使うことが多いと思う。とすると、18-35mm1.8にしかり標準域の単焦点にしかり、そこまで明るい必要はあるか?という話。

大口径=低いF値=高い描写性能

決してこの等式とは言えないが、どうもそういう事らしい。カメラにエントリー機種とミドル・ハイスペック機種が有るように、レンズもハイスペックなレンズがある。それが明るいレンズであり、描写性能が良いレンズと言うことになる。F値=描写性能は比例して向上の傾向があるのだそうだ。とどの詰まり、ステップアップを考えるならば自然と明るいレンズになる。もちろん金額も高くなる。

すると話は振り出しに戻る。標準域にどこまでお金を掛けるべきか?掛けるべきは広角であり、望遠であり…。標準域ではないのではないか?

使用頻度か作品か

恐らく使用頻度で言えば標準域のスナップで撮る枚数が一番多いのでは無いだろうか?そして、作品と呼べる写真は数多のスナップ写真の中に埋もれがちになってしまう。また、普段使用している画角になるので撮っている本人としてはあまり面白く無い構図だろう。それよりかは、超広角や中望遠以降の方がレンズから吐き出す作品としては新鮮に映る。つまり、標準で作品をつくろうと思うと相当工夫しなければいけない。そして、数多撮るであろうスナップに対してお金を掛けることが出来るだろうか?もちろん使用頻度も多い分損耗も早いだろう。それよりかは明るい超広角や明るい望遠レンズに資金を集中した方が面白いかもしれない。

望むべきはスナップか作品か

普段使用する標準域をより快適により綺麗に撮りたいか。広角や望遠で作品をより綺麗に撮りたいか。となる。

私は前者を取った。後者は撮る機会が少なく普及型の安いレンズでもそれなりに撮ることが出来ると判断したからだ。逆に標準域でのスナップは被写界深度が多少浅くなろうとも、シャッタスピードを上げてブレない写真を手軽に撮りたいと考えた。50mm近くは手持ちのMFレンズで対応するとして、スナップをより綺麗に手ブレを抑制して枚数をこなす道具としてSIGMA18-35mmF1.8 DC HSMにしたのだ。

もちろん逆の方もいるはず。そういう意味合いでも昨日の記事でも紹介したように、まずは安くて便利な高倍率ズームを購入してみて広角-望遠域の感触を確かめることをオススメする。

DSCF2338

さて、ミーハーな私としてはこの世界初の1.8通し標準ズームをレビューするべくさっそく撮り始めたいと思う。

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