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オリンパスのピクチャーモード・アートフィルターの一覧表【機材レビュー】

ピクチャーモード(仕上がり)の個人的見解

ナチュラル

オリンパスには他社機にある「風景」が無いため、風景撮影にこの設定をチョイスしている方も多いはず。緑や赤色は自然で良好な発色となるので、植物や新緑を撮るならナチュラルを起点として調整している。しかし”ナチュラル”と記載している通り、全体的に彩度とコントラストが控えめ。

ハイキーの所謂「ゆるふわ系フォト」との相性は良さそうだが、「壮大な風景」に対してはイマイチ彩度とコントラストが物足りないのでトーンカーブ・彩度・コントラストの調整は必要。

他社の「風景」感覚だと味気ない発色に落胆するかもしれません。そんな場合には後述する「ビビッド」がオススメ。

ビビッド

他社の「ビビッド」を期待するとそこまでビビッドじゃない彩度。

むしろ、これが「風景」でもいいんじゃないの?と思えちゃうほど落ち着いた発色。全体的に程よい発色の良さで、特に海や空の青色を表現する場合にはナチュラルやフラットよりもいい感じ。

原色系の赤・黄色が強くなり過ぎるので場合によって彩度をマイナスにしたい。特に人肌は赤みを帯びすぎる傾向にある。

フラット

黄色の発色に関してはナチュラルよりも自然な発色で個人的に好み。後処理や撮影中の調整がし易いのでマクロ撮影に最適と思って使っている。

一方でナチュラルよりもコントラストが低いため自然風景で使うと味気ない描写となる。

iFinish

オリンパス独自の設定で、他のプリセットと違い状況に応じて効き目が異なる。特に記憶色を強める傾向にあるので、自然な描写とは一線を画す攻撃的な色表現になることも多い。特に青や赤色の発色が強烈になるシーンがあるので常時iFinishはオススメできない。

初期設定でこのiFinishがセットされているため「オリンパスの色表現はドキツイなぁ…」と誤解する人もいるのじゃないかと心配してしまう。私は初めてのオリンパス機「PEN Lite E-PL6」を買ったときはそう感じた。

外れる事があれば大当たりするこおもある、なんとも言えない使い勝手。効き目を「弱?標準?強」と選ぶことができるので、「弱」なら比較的なんでもマッチする。

思いのほか当たりが多いのは家族写真を撮るとき。電飾などで色被りが発生している状況にも関わらず伸ばしたい色を伸ばしてくれる。もちろん逆効果になるときもある。

ポートレート

全体的に露出が持ち上がり、人肌には程よい色調を保ちつつコントラストを程よく抑えている。まさしく「ポートレート」な設定。

動物にも効果的な設定ではあるが、被写体が黒毛の場合には他の設定をチョイス。

モノトーン

あまりこの設定は使わなかったりする。

このモードを使うシーンならアートフィルターの「ラフモノクローム」やPEN-Fの「モノクロプロファイル」を使ってそう。

面白い使い方として、モノトーンとアートフィルター「リーニュクレール」を絡めて使うとモノトーンのエッジ強調画が飛び出てくる。

セピア

モノトーンと同じくあまり使わない設定。

こちらもアートフィルターに「ジェントルセピア」や「ヴィンテージ」があるのでそちらを多用している。

水中

コントラストは低めだが、露出が明るく青色の発色が良い。まさに水中用モードだがポートレートっぽくもある。ただし、重視している色が異なるので人物には素直にポートレートを使った方が良さそう。他には草花との相性は意外にも合う傾向だったり風景撮影でも海を絡めるシーンでは面白い。

一般的な撮影とは縁がないと思ったものの、水族館などでの撮影では案外役に立つことも。また、モノトーンと同様でアートフィルターを絡める時に思いがけない選択肢となることがある。

シーン別ピクチャーモード(仕上がり)一覧

猫(動物)

どれを使ってもそこまで大きな差はありません。これが三毛猫や黒猫だとまた違ってくるかもしれません。敢えて言えば「水中」が他とは違った描写となる。

人物

一番自然なのはポートレートですが。水中やビビッドも肌色に変化があるので面白そう。iFinishは逆に肌色を維持しつつ背景の彩度が上がっています。

風景

このシーンだとiFinishかビビッドが良い感じ。驚いたことに水中もなかなか好みの発色に仕上がった。これは今後使う機会が増えるかもしれない。

マクロ

紅葉

秋の風景

廃墟

アートフィルター

個人的な見解

  • ファンタジックフォーカス…ゆるふわ系の筆頭フィルター。マクロレンズやポートレートレンズと相性が良い。
  • デイドリーム…ファンタジックフォーカスに加えて色温度が変化するフィルター。「白昼夢(daydream)」らしい非現実的な写真を撮りたいときにお勧め。
  • ポップアート…他社でいう「ビビッド」的な色使い。ネイチャーとは相性が悪いものの、「色」を被写体として撮影する時には面白そう。
  • トイフォト…周辺減光を敢えて強調するモード。個人的に使いこなしが難しいと感じる。
  • ジオラマ…高層ビルから眼下を見下ろす時に。福井県ではなかなかそういう機会が無いため難しい…。
  • ジェントルセピア…ピクチャーモードとの棲み分けが難しい。敢えて言えばこちら側には枠を付けたり出来るキラキラ機能がある。
  • ラフモノクローム…強烈な粒状感で癖の強いモノクロモード。広角単焦点のスナップ撮影向きで、望遠でクローズアップすると写真が破たんすることもしばしば。
  • ヴィンテージ…被写体を選ばず使いやすいフィルター、特に「III」がお気に入り。SNSでも似たようなデジタルフィルターがあるのでどちらを使うかはお好みで。
  • クロスプロセス…アートフィルターの鬼門。
  • リーニュクレール…エッジ強調とウォーターカラーが合わさった様な「イッツ ア フォトショップ」のモード。動植物との相性は悪いが人工物との相性はすこぶる良好。とても写真には見えないが、これはこれでよい。
  • ウォーターカラー…カメラが壊れるまで使うまいと思っていたものの、意外とポートレートなどと合うかもしれない柔らかい表現が特徴。このままブログなどの素材に使えそうだ。

アートフィルター一覧

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