オリンパスとパナソニックの2000万画素センサーを撮り比べる【解像性能編】

オリンパスやパナソニックはどちらも最新機種に「2000万画素 4/3型Live MOS センサー」を使用していますが、画質に少し違いがあると感じたので実際に撮り比べてみました。今回は解像性能の違いについて検証しています。

解像チャート編

解像度チェック

いつもの解像力チャートを使い「OM-D E-M1X」「LUMIX G9 PRO」と「LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.」を組み合わせてテスト。数値にどのような影響が出るのか見てみましょう。

同じ環境で撮影したRAWデータをAdobe Lightroomにて「シャープネス 0」「ノイズリダクション 0」設定で現像。現像したJPEGファイルを解像力測定ソフトにて数値化しています。

ご覧のように多少の誤差はありますが、ほぼ同じ結果となりました。「数値上は解像性能がほぼ一緒」と言うことが出来るでしょう。同じ2000万画素ローパスフィルターレスセンサーなので当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんね。8000万画素相当のRAWファイルを生成するハイレゾモードの結果も似ています。

チャートテストの実写確認

今回はレンズの解像性能がピークとなる「F5.6」における実写テストを見比べてみましょう。(不覚にもG9の露出が-1/3EVとなっていますが、今回は解像性能の検証なので割愛)

解像性能は同程度ですが、マイクロコントラストはG9のほうが良好でキレのある描写、その一方でE-M1Xは比較して少し甘い像に見えます。

F5.6まで絞っているのでピントの些細なズレは許容できる範囲。それに、以前E-M1 Mark IIとG9で比較した時も似たような結果となったので、この結果は単なる撮影ミスでは無いはず。数値上の解像性能は同等、特にF5.6ではE-M1Xのほうが高い数値にも関わらず像がぼやけて見えるのは不思議ですねえ。

どちらもローパスフィルターレス仕様のため、周期的なパターンでモアレは発生しやすい模様。しかし2台を比較すると、G9はモアレが少し多く発生しているように見えます。この原因は定かでありませんが、2台の間で差が出やすいように感じます。続いてF5.6時のハイレゾショットRAW現像をチェックしてみましょう。

楔状の模様はほぼ完璧に解像しています。解像力チャート通りですね。その一方、ハイレゾモードでやっと解像する、非常にきめ細かい模様では違いが明らかとなりました。

E-M1Xは全体的にモアレが解消しており、ディテールの再現性がとても良好です。しかし、G9はもはや合成失敗レベルでモアレが発生しています。通常撮影時はどちらも目立つモアレが発生しているので、オリンパスの合成処理が上手だったと言うことでしょうか？

数字の部分に着目すると、やはりマイクロコントラストはG9のほうが良好。基本的にG9はキレのあるシャープな描写。周期的なパターンの被写体ではキレのあるG9は裏目に出てしまうのでしょうか？

遠景解像編

通常撮影

上記と同じく「LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.」使用して遠景の実写を比較。解像チャートの時と同じく、E-M1XよりG9のほうがマイクロコントラストに優れ、解像感のある画作りとなっています。E-M1Xは一見すると「もやっとした」ディテールですが。解像性能はG9とよく似ていますね。

全体像

ハイレゾショット F5.6

やはりG9のほうが解像感が良く、モアレの心配が無ければ「より高画質」と言えるような気がします。

雑感

同じ2000万画素の解像性能をもつセンサーですが、解像感ならG9が、モアレの抑制ならE-M1Xが良好な結果となりました。121点像面位相差AFに対応したオリンパス独自設計の2000万画素センサーと、コントラストAFのみのパナソニック2000万画素センサーとは特性が異なるようです。

「どちらが良いか？」と言うと好みが分れると思いますが、個人的には解像感のあるG9が好み。とは言え、ハイレゾでモアレが解消したり、像面位相差AFに対応するオリンパスも捨てきれませんが…。

今回使用した機材

OM-D E-M1X
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ソフマップ	e-BEST	ノジマ	PayPay
ビックカメラ	ヤマダ	PREMOA	ムラウチ

LUMIX DC-G9 ボディ
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LUMIX DC-G9 レンズキット
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