「PENTAX K-1あるんだからKP要らないだろ」と自分に言い聞かせて、KP発売日の2月23日から2週間近く。
自分としては、我慢できた方だと思います
結果的には”いつもの病気”が発症して目の前にKPが鎮座。今回はKPの外観や機能をざっくり嘗め回していきましょう。
PENTAX K-1との比較
外観
KPは小型なAPS-Cモデルとは言え一眼レフらしいサイズ感はありますね。フルサイズ一眼レフの中でも小型なPENTAX K-1よりは小さいですが…。
防塵防滴、マグネシウム合金ボディ、手ぶれ補正搭載、ペンタプリズムとあって結構ずっしりくる重さです。小型軽量モデルの「キヤノン EOS Kiss X7」などと比べると重さはハッキリと分かるほど違いがあるでしょう。
小さくもないし、軽くもないですが、あえて言えば「カワイイ」と言ったところ。KPの「P」はきっと「Pretty」の頭文字に違いない!
側面・モニター
横から見ると、KPはミラーボックス以外のボディはかなり小さい印象を受けます。グリップが小さいので当然K-1よりもハンドリング性は低いです。KPのグリップLに換装すると握りやすくなると思うので、その辺はグリップ買ったらレビューします。
可動式モニターは他社によくある上90°下45°程度のチルト式液晶モニタ。K-1のフレキシブルチルトを触っていると、ちょっと物足りなさを感じるかもしれません。
「どちらが頑丈そうか?」と聞かれたら、間違いなくK-1でしょう、と答えます。実際D FA15-30mmを装着したままモニター掴んでブラブラしても壊れませんでした。
また、KPは液晶モニターの枠がやたら分厚いK-S2の流れを組むモニタ。枠がデカいせいか液晶が小さく見えますが、実際使ってみるとそんなに小さくありません。
ファインダー
別売りアイカップはチルト液晶と干渉する
注意点はK-1で使っていた別売りアイカップを装着するとチルト液晶と干渉すること。K-1の可動タイプだとコツさえ掴めば問題無く使えますが、これは確実に鑑賞するので実用的ではありません。
背面液晶を動かさなければ特に問題無く使うことが可能です。
視度調整方法が違う
KPの視度調整方法はK-70やK-S2と同様のスライド式。K-1やK-3のダイヤル式ではありません。
微調整しづらい点と誤って動かしてしまう点でマイナスポイント。
スマートファンクション
PENTAX K-1で初導入されたスマートファンクションが改善されました。KPではカスタム設定で3か所を任意の機能に設定できるようになっています。(追加できる機能は後述)
また、K-1のスマートファンクション用ダイヤルは硬くて回し辛く、大抵の場合には右手で詰まんで回していました。KPのダイヤルは僅かに軽くなっており親指でスムーズに回すことが出来ます。
さらに小型ボディと言う事で、ダイヤルに指がかかりやすく、それがより回しやすい結果に繋がっています。おそらくK-1よりもスマートファンクションを活用する機会が増えるでしょう。
ボタン配置
K-3系とは異なり、K-70系のボタン配置となっています。ホワイトバランスやドライブモードの位置が微妙に異なり、ISOボタンが上方向に設置されているため、上位機種と併用して使うと混乱しそうです。
さらに上位機種は電源レバーにプレビュー機能がありますが、KPにはその機能がありません。これは付けてほしかった。カスタム性が向上しているので、Fx3にプレビュー機能を割り当てるなどでK-3系の操作性に近づけることは可能です。
物議を醸したフロントのコマンドダイヤルは思ったよりもしっくりくる操作性。特に不便とは感じませんが、コマンドダイヤルから直ちにシャッターボタンへ指を動かそうとするとK-1と比べて違和感はあります。
PENTAX KPの特徴的な機能
スマートファンクション
前述したようにK-1と比べてカスタム機能が追加されており、自由度が格段に向上しています。
個人的に便利だと感じたのは「カスタムイメージ」「プログラムライン」「画像表示拡大」の3つ。
特にカスタムイメージは上位機種と違ってダイレクトに設定できるボタンが無いので割り当てておきたい所。ただし、スマートファンクションからはカスタムイメージの詳細設定を変更できないので、infoメニューに登録して使った方が便利という方もいるかもしれません。
ペンタックスは独自の「ハイパープログラム+グリーンボタン」という機能があるのでプログラムモードを使う方も多いのではないでしょうか。プログラムライン「MTF」などは特徴的なモードですね。これをスマートファンクションに割り当てる事でさらに利便性が向上しています。
他社でもISOオート(ペンタックスでいうTAvモード)の導入が始まっていますが、他社だとコマンドダイヤルにシャッターと絞り値を割り当てる必要があるので露出調整をダイヤルに割り当てる事が出来なくなります。その点、KPではTAvモードでスマートファンクションに露出調整を割り当てる事ができるので一歩秀でた操作性と言う事が出来ます。
見やすくなったカスタマイズ
特に大きな進化ではありませんが、他社のように「このボタンはカメラのここのボタンだよ」という表示が出るようになりました。
思いのほか便利。
ちなみに割り当てる機能にボタンロックや測距点移動が追加されています。特に測距点移動機能は便利で、私はこれをFx1に設定しています。
infoメニューのニューフェイス
infoメニューのカスタマイズにフォーカスアシストやメカシャッターと電子シャッターの切替項目が加わりました。
フォーカスアシストは従来のピーキングと「エッジ抽出」を選択可能です。
余談ですが、電子シャッターはK-1と違いファインダーを覗いていても利用可能です(ただし手ぶれ補正などセンサーシフト機能は使えない)
ライブビューレバー
K-1では静止画と動画の切替レバーとして採用されていましたが、KPではさらにライブビュー用のレバーとしても使われています。
これはスマートファンクションの「・」とは連動していませんので、好きなタイミングで切り替える事が可能です。電源オン時からライブビューを使いたい場合にはこれを「LV」に合わせておけば時間をロスする事無く撮影に移行できます。
細かい事を言うと、操作するレバーを親指側ではなくシャッターボタンを操作する人差し指側に配置しても良かった気がする。
まとめ
K-1と比べて操作性が異なりますが、「これはこれでありだな」と感じさせてくれるカメラ。ISO80万とかグリップ交換式とか他社でやらないトンデモ機能が目立っていますが、考えてデザインされているようです。
なによりK-1と比べて改善されている点が多く、「カメラと真摯に向き合って日々改善している」というペンタックス(リコーイメージング)意気込みが伝わってくるかのようです。
確かにK-3系ともK-1とも異なる異質な存在ですが、ペンタックスらしさはしっかりと受け継がれています。クイックな操作を求めるカメラではないと思うので、やはりリミテッド系のレンズと組み合わせて写真とカメラにじっくり向かい合うスタイルの方におススメしたいモデルとなっています。
写真を楽しみ、カメラを愛でるあなたへ。
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