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FUJIFILM X100VI 23mm F2.0 II レンズレビューVol.1 解像チャート編

FUJIFILM X100VI搭載レンズ「フジノン 23mm F2.0 II」レビュー第一弾を公開。少なくとも近接時の解像チャートで4000万画素を活かせるのは中央付近のみで、フレーム周辺や隅は2600万画素くらいでもよかったのかなと。

X100VI 23mm F2のレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:FUJIFILM X100VI
  • 搭載レンズ:FUJINON 23mm F2 II
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 125 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・レンズ補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

絞り開放から4000万画素を最大限に活かせる性能ではありませんが、F4まで絞ると非常にシャープな中央解像が得られます。周辺はF2から良好ですが、絞っても大幅に改善することはありません。四隅はF2でややソフト、F2.8以降は周辺と同程度の結果を得ることが可能。全体的に悪くない結果ではあるものの、「2,600万画素で十分だったのでは?」という印象はあります。

中央

F2から十分良好ですが、細部に関して若干ソフト。絞ると徐々に改善し、F4で高解像センサーを活かせる解像性能が得られます。もしも50mm・70mm換算のクロップを利用するのであれば、F4~F5.6くらいまで絞って撮影するとシャープな結果を得ることができます。

周辺

F2から大きな乱れのない安定した結果。数値を気にせず使うのであれば、F2から実用的と言えるでしょう。F4-5.6で細部にわずかな改善が見られるものの、劇的な向上は無く、中央に追い付くことはありません。

四隅

中央や周辺と比べると軸外収差の影響で画質が少し乱れています。ベストな結果を得たいのであれば、F5.6付近まで絞るのがおススメ。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F2.0 2910 2941 2056
F2.8 3333 3055 2886
F4.0 4429 3274 2850
F5.6 4211 3323 2961
F8.0 3772 3343 3343
F11 3513 3022 2776
F16 2496 2439 2358

実写で確認

まとめ

F2から全体的に”まずまず”良好な結果が得られるレンズです。2600万画素のX100Vでは広い範囲でF2から実用的でシャープな結果が得られているのではないでしょうか。周辺部やF2で中央とほぼ同じ結果が得られ、若干ソフトなフレーム端・隅も、数段絞ると改善します。

4000万画素 X-Trans CMOS 5 HRイメージセンサーを最大限活かせるレンズか、と言うとそうでもありません。中央こそ絞ればシャープですが、フレーム周辺や隅は絞ってもパッとしません。このあたりは「XF23mmF1.4 R LM WR」とX-T5やX-T50の組み合わせで、より良好な結果(サイズや総合的なコストは置いておき)。

ファイルサイズの無駄とまでは言いませんが、RAWのサイズを26MPくらいまで落とせると良かったなと。遠景では比較的良好な結果を得ることができますが、今度は正確にピントの山を掴みそこなう可能性があります(絞り開放付近)。ベストを尽くす場合は拡大してピントを確認しておくことをおススメします。この問題がカメラ側にあるのか、レンズ側のフォーカスユニットにあるのか今のところ不明。これはレンズ交換式Xシステムでも見られる傾向ですが、第五世代でものAFシステムでも同様のようです。

50mm・70mm換算のクロップ時は高解像が役に立ちます。ただし、F2付近が若干ソフトなこと、動体撮影時は繰り出し式フォーカスでピントの山を捉えるのがやや難しいことなどに注意が必要。

購入早見表

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作例

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