今回で4回目となるX-Pro2のレビュー。前回までは『外観レビュー』『高感度ノイズ比較』『初実写で戸惑った点・良かった点』と投稿してきた。今回は富士フィルム独自の使い勝手が良く、面白いフィルター効果が揃っている『アドバンスフィルター』にスポットを当ててみる。
アドバンストフィルターはX-Pro2独自のものでは無く、富士フィルムのコンパクトデジタルカメラにも搭載している機能。私は以前にこの機能をXF1で使っており、中々気に入っていたのでX-Pro2を使うなら是非使ってみたいと思っていた。
主にパートカラー推し。これは良いもので、スナップなX-Pro2との相性抜群。
前回に引き続いて画像多めで投稿しているので、スマホの場合はデータ量にお気をつけを。
パートカラーが面白い!
フレーム内における特定のカラーだけをピックアップして、他はモノクロにしてしまうというフィルターだ。フレーム内の主題を浮き上がらせることが容易なので、限定的な色をしているのであればこのフィルターを使って一枚撮影しておくと面白いと思う。
富士フィルムに限った機能では無いのだが、カメラ内の設定項目として存在するモデルとなると対応機種は少なくなる。今現在の機種で言うと、ソニー系のデジタルカメラやオリンパス PEN E-PL7等で使うことが出来る。キヤノンの機種ではピクチャースタイルでパートカラーとなるように設定した物をカメラに反映すると撮影出来るモデルもある。
富士フィルムはレッド・オレンジ・グリーン・イエロー・ブルー・パープルの6色と設定色が多く存在するので多くの被写体で活用出来るだろう。
特に花などの色彩が豊かな被写体との相性は良好。都会でゴチャゴチャしているフレーム内の整理にも有用だろう。スナップカメラとしてX-Pro2を使うのであれば特に使いやすいと感じる。
電子ビューファインダーならば、パートカラーを反映される部分がハッキリ分かる上に、フォーカスレバーでスムーズにそのポイントに測距点を指定する事が出来る。
あえて主要な被写体をモノクロにしてしまうと言う手も。
ミニチュアを使ってみる
上記の写真はそもそもミニチュアなので、いまいちぱっとしない作例だったかもしれない。
フォーカスを指定した部分がしっかりと写り、そのポイントを中心として放射状にボケるようになっている。レンズのボケと違って強制的にボケを作るので立体感がやや損失する。
こちらは普通の花壇に咲いているような花だが、ミニチュア効果を使うと見ようによっては玩具サイズと感じるかもしれない。
このモードのコツはアイレベルで撮らないこと(写真はアイレベルで撮っちゃったが)。上がれる事ならば、上に登って下を俯瞰して撮影すると実にそれっぽく写真を撮ることが出来る。高ければ高いほうが良さそうな感じ。人様が人形っぽくなる程度まで小さく写せるとGoodだろう。
ちなみにこの様に近いと普通のボケっぽくなってしまって、ミニチュアっぽく無い結果に。
ソフトフォーカスを使う!
パートカラーでは残念になる桜さんはソフトフォーカスで撮ってみた。ハイキーで背景を飛ばしつつ、絞り開放で玉ボケ作り。
デジタルフィルターなので、絞って柔らかさを調節する事は出来ない。使いドコロが難しいものの一つ。
トイカメラを試す!
周辺減光はもちろん周辺が暗くおちこむ効果なので、ミニチュア効果と違ってピント面は明るくならない。つまりは主役を端に追い込みすぎると目立たなくなってしまう。
ということを書いてて思った。このモードを使うなら日の丸構図が安定するだろう。今回はそんな事を気づかせてくれた上記の写真しかご用意出来なかった。
ハイキー・ローキー・ダイナミックについて
この3要素を使っていなかった!
とう言うのも、露出調整ダイヤルのあるX-Pro2において、ハイキーやローキーをわざわざこの項目から選択する必要性が無いためだ。露出調整ダイヤルを回せば済む話だったので念頭において試写していなかった。
ダイナミックに関しては効きの強いHDR撮影の様な感じ。他メーカーで申し訳ないが、PENTAX K-S2のA-HDRに似ている傾向だと思う。
アドバンストフィルター全般に言えること
後処理が出来ない。カメラ内のRAW現像でアドバンストフィルターを使うことが出来ない。
フィルムシュミレーション・ホワイトバランス使用不可。ということで色調やシャープネスの変化を出すことも不可能。パソコン上での後処理しか出来ないので、撮影前に設定を済ませておこう。
通常よりはモッサリとするが、構図等を確認しながら使う分には動作は軽いので快適に撮影出来る。
ボツカット
パートカラー(赤)ではこんな感じ。C-PLフィルターを持ってくれば良かったなあ…という事でボツカット
と思い実写してみたものの、インパクトに成り得無かったのでボツカット。
但し、ボカせばボカすほど色が乗ってくるので、背景に桜を据え置く場合には使える。
パープル系を使ってみたものの、背景が明るくて主張しきれない感じに。パートカラーは、性質上でローキーとの相性は良いけどもハイキーにすると中々難しい。
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この機材はWillVii?からお借りしたものです
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