シグマ「135mm F1.8 DG HSM」のレビュー第二弾 解像チャート編を公開。近距離でも画質低下が目立たず、F1.8の絞り開放から隅まで良好な結果が得られるレンズとなっています。
簡単なまとめ
中央から隅まで優れた解像性能のレンズです。6100万画素の高解像センサーでも細部の甘さはごく僅かで、2600万画素や3000万画素のAPS-Cクロップにも十分耐えうる性能と言えるでしょう。価格もまずまず手頃で、純正品の135mm F1.8まで手が届かない場合は検討してみたい一本。あとはミラーレス向けにAF駆動がSTMかVCMで再登場すると、動体にも使える完璧な135mmとなることでしょう。
This is a lens with excellent resolution performance from the center to the corners. Even with a high-resolution sensor of 61 million pixels, there is very little softness in the details, and it can be said that it has sufficient performance to withstand APS-C crops of 26 million pixels and 30 million pixels. The price is also reasonable, and if you can't afford the genuine article 135mm f/1.8, this is one to consider. If it were to be re-released with STM or VCM autofocus for mirrorless cameras, it would be the perfect 135mm for use with moving subjects.
135mm F1.8 DG HSMのレビュー一覧
解像力チャート
撮影環境
テスト環境
- カメラボディ:α7R V
- 交換レンズ:135mm F1.8 DG HSM
- パール光学工業株式会社
「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」 - オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- RAW出力
- ISO 100 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ
・格納されたレンズプロファイル(外せない) - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
テスト結果
一眼レフ時代の終盤に登場した大口径レンズらしく、絞り開放から非常に高性能。絞ると全体的に少し向上しますが、F1.8から十分に実用性の高い性能。
中央
絞り開放から非常に優れた性能を発揮ます。6100万画素で細部を確認すると、わずかに軸上色収差の影響が残っていることが分かります。絞ると細部のコントラストが改善し、F2.8-F4.0でピークとなる。
周辺
傾向は中央と同じ。F1.8から非常に優れた性能を発揮します。細部のコントラストはF2.8-4で改善。なぜか中央よりもセンサー由来と思われる偽色が多く、測定数値が低くなっています。実写を確認してみると、結果はほぼ同じ。
四隅
実写を見てみると中央や周辺とほぼ同じ。F2.8でも僅かにソフトさが残るため、ベストを尽くすのであればF4以降。とはいえ、細部を気にしなければF1.8から全く問題無く使用可能。
数値確認
中央 | 周辺部 | 四隅 | |
F1.8 | 4129 | 3820 | 3792 |
F2.0 | 4455 | 3674 | 3712 |
F2.8 | 4739 | 4667 | 3695 |
F4 | 4719 | 4683 | 4146 |
F5.6 | 4719 | 4667 | 4597 |
F8 | 4667 | 4632 | 3869 |
F11 | 4421 | 3980 | 3792 |
F16 | 3816 | 3609 | 3317 |
実写確認
競合製品との比較
近距離の絞り開放で性能が低下傾向の「AF 135mm F1.8 FE」よりも良好な結果。絞るとよく似た結果となるものの、F1.8付近の性能が重要な人にとって、本レンズは十分に価値のあるレンズと言えそうです。
まとめ
中央から隅まで優れた解像性能のレンズです。6100万画素の高解像センサーでも細部の甘さはごく僅かで、2600万画素や3000万画素のAPS-Cクロップにも十分耐えうる性能と言えるでしょう。価格もまずまず手頃で、純正品の135mm F1.8まで手が届かない場合は検討してみたい一本。あとはミラーレス向けにAF駆動がSTMかVCMで再登場すると、動体にも使える完璧な135mmとなることでしょう。
近距離でも画質低下が少ない点でサムヤン AF 135mm F1.8 FE より優れています。被写界深度が非常に浅いためピント合わせが難しいかもしれませんが、カメラ側で応答性の高いAFを利用できるのであれば苦にならないはず。
購入早見表
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作例
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