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FUJIFILM X100VI 23mm F2.0 II レンズレビューVol.2 遠景解像編

FUJIFILM X100VI搭載レンズ「フジノン 23mm F2.0 II」レビュー第二弾を公開。遠景の撮影で周辺部や隅にコマ収差の影響が見られるものの、極端な画質の乱れはありません。4000万画素を最大限に活かせるとは言えないものの、使い勝手は良好。

X100VI 23mm F2のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2024/05/22 晴れ
  • カメラ:X100VI
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:ISO 125
  • RAW現像
    ・Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ
    ・レンズ補正オフ
    ・ノイズ補正オフ

実写で確認

絞り開放は残存する球面収差やコマ収差の影響で少し低コントラストで、細部の描写がイマイチ。F2.8まで絞ると諸収差が収束して画質が改善します。(T値的な)明るさと画質を両立したいのであればF2.8あたりがおススメ。F5.6前後まで絞ると中央がさらに向上しますが、周辺や隅に大きな変化はありません。(収差に関しては収差編でレビュー予定)

中央

絞り開放からほとんど変化しませんが、1段絞るとコントラストがわずかに改善します。さらにF5.6まで絞ると細部のコントラストが少し向上。

周辺

コマ収差か球面収差の影響か、F2はコントラストが低め。F2.8まで絞ると目に見えて改善するので、低照度でもF2.8まで絞ったほうが良いかもしれません。それ以降に大きな変化は無し。細部のコントラストが中央に追い付くことはありません。

四隅

基本的に周辺部と同じ。F2でコマ収差のような影響が見られ、F2.8まで絞ると改善します。それ以降に大きな変化は無し。

XF23mmF1.4 R LM WR + X-S10

2600万画素のX-S10に最新のXF23mmF1.4 R LM WRを装着して撮影した結果が以下のとおり。X100VIテストショットと時期が異なるので厳密な比較ではないものの、パッと見た限りでX100VIの4000万画素に顕著なアドバンテージはありません。

X100VIをよく見ると細部の線がわずかに細かく描写されているものの、コントラストは低め。コンパクトな23mmF2レンズとして悪くない結果ですが、4000万画素が必要だったのかどうかは疑問が残ります(特に周辺や隅)。あくまでも50/70mmクロップの際に役立つものと割り切ったほうが良さそう。

隅の作例はクロップ個所が違ったので再度現像しました。

まとめ

細かいこと言わなければ、F2から全体的に良好な結果が得られる良いレンズです。フレーム隅まで極端な画質の乱れがなく、比較的安心して使うことができる光学性能と言えるでしょう。周辺や隅のコマ収差はこのレンズに限った話ではなく、フルサイズの35mm F1.8やAPS-Cの23mmでは比較的よく目にする問題。幸いにも、少し絞ることで簡単に解決することができ、どちらかと言えば「良いほう」に分類することができる性能だと思います。X100VIの4000万画素センサーを活かせるのは主に50/70mmクロップ時。この際は少し絞るとクロップにも耐えうる解像性能だと思います。周辺や隅も絞ることで画質が改善するものの、4000万画素の大きなファイルサイズに見合う価値があるのか?というと悩ましいところ。個人的にはノンクロップ時に2600万画素にリサイズできるRAWがあると良かったなと。

購入早見表

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作例

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