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シグマ 135mm F1.8 DG HSM | Art レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編

シグマ「135mm F1.8 DG HSM」のレビュー第一弾 外観・操作・AF編を公開。既に生産完了の一眼レフ用レンズですが、アダプター経由で利用できる手頃な価格で高性能の135mm F1.8となっています。

簡単なまとめ

既に全マウントが生産完了品となっており、今から入手する場合は中古品を探すことになると思います。と言っても、既に各社がミラーレス用の135mm F1.8をリリースしており、一眼レフ用のレンズを今から入手する必要性は低い。

検討する価値があるとすれば、複数のシステムを所有しており、電子アダプターでレンズを共有したい場合。常にAF-Cまで利用可能とは言えませんが、静止した被写体であれば十分に利用可能。キヤノンRFやニコンZの135mmは高価なので、安価なシグマ135mmをアダプター経由で利用するのも一つの手。ライカLでは動作が怪しいものの、RF・Z・Eではまずまず快適に利用可能。

All mounts have already been discontinued, so if you want to get one now, you'll have to look for a secondhand one. That said, as various companies have already released 135mm F1.8 lenses for mirrorless cameras, there is little need to get a lens for SLR cameras now.

If it is worth considering, it is when you own multiple systems and want to share lenses with electronic adapters. It is not always possible to use AF-C, but it is sufficient for still subjects. The 135mm lenses for Canon RF and Nikon Z are expensive, so using the inexpensive Sigma 135mm via an adapter is one option. It works strangely with Leica L, but it is usable comfortably with RF, Z, and E.

135mm F1.8 DG HSMのレビュー一覧

まえがき

2017年に登場した一眼レフ用の望遠単焦点レンズ。販売価格は純正品の(古い)135mmと比べて安価とは言えないものの、他のSGVシリーズと同様に最新の光学設計を導入したレンズとなっています。レビューサイトにおける評価は上々で、非常に優れたレンズと結論付けられることの多い製品です。

キヤノンEF・ニコンF・シグマSA用としてリリースされた後、ミラーレス用にフランジっバックを調整したソニーE・ライカLマウント用が登場しています。2025年現在、残念ながら全てのマウント用が生産完了品となっています。今のところミラーレス用の135mm F1.8は登場していません。

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  • フォーマット:フルサイズ
  • マウント:EF / F / E / L / SA
  • 焦点距離:135mm
  • 絞り値:F1.8-F16
  • 絞り羽根:9枚 (円形絞り)
  • レンズ構成:10群13枚
  • 最短撮影距離:87.5cm
  • 最大撮影倍率:1:5
  • フィルター径:φ82
  • サイズ:Φ91.4mm × 114.9mm
  • 重量:1,130g
  • 防塵防滴:簡易防塵・防滴
  • AF:HSM
  • 手ぶれ補正:-
  • その他機能:
    ・AF/MFスイッチ

価格のチェック

売り出し価格は13万円台。決して安いとは言えないものの、カメラメーカーが純正品として投入する水準を考慮すると健闘しています。中古価格は10万円以上が相場。

外観・操作性

箱・付属品

SGVシリーズ(Sigma Global Vision)らしい白を基調としたシンプルなデザイン。右上に表示している3桁の数字はエディションナンバーで、発売した西暦の下3桁を表しています。このレンズは2017年に登場しているため、「017」と記載。

レンズ本体の他に、レンズフード、レンズケース+ストラップ、説明書、保証書が付属。

外観

一眼レフのArtシリーズらしく、外装の広い範囲に金属パーツを使用。しっかりとした作り。表面は光沢を残した塗装となっており、指紋や傷が目立ちやすいのが難点。フォーカスリングはゴム製。

フォーカスリングの他、側面にAF/MFスイッチやフォーカスリミッターを搭載。ミラーレス用レンズのような絞りリングはありません。

マウント部にゴム製シーリングを備えた簡易的な防塵防滴構造。鏡筒の可動部におけるシーリングは言及しておらず、耐候性の過度な期待は禁物。

ハンズオン

全長は長くないものの、太い鏡筒で1.1Kgと重めの単焦点レンズ。「135mm F1.8」であることを考慮すると妥当かもしれませんが、少なくとも日常的に使いたいと思うサイズ・重量ではありません。質感は良く、Artシリーズらしい高級感のある作り。

前玉・後玉

大口径レンズらしく、対応するフィルター径は82mmと大きめ。高価な大口径フィルターを購入する必要があります(特にNDやC-PL)。フッ素コーティング処理の記述はないため、前面へのダメージが想定される場合は保護フィルター推奨。

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真鍮製レンズマウントは4本のビスで本体に固定。前述したように簡易防塵防滴用のシーリングあり。

フォーカスリング

50mm幅のゴム製フォーカスリングを搭載。滑らかに回転し、抵抗感は適度。ピント距離全域を移動するには約150度くらいのストロークがあります。

スイッチ

側面にはAF/MF切り替えスイッチとフォーカスリミッターを搭載。リミッターが常時必要とは感じませんが、カメラによって前景・後景に引っ張られやすい時は便利。

装着例

アダプター経由でレンズサイズと重量は許容範囲内。ただし、「AF 135mm F1.8 FE」「FE 135mm F1.8 GM」と比べるとやや重たい。三脚搭載時はフロントヘビー気味。

レンズアダプター経由で各種ミラーレスに装着。EFマウントであれば、RF・E・Z・Lそれぞれのカメラに適合可能な電子アダプターが存在します。(完璧な動作を保証するものではありませんが)

AF・MF

フォーカススピード

α7R V+MC-11に装着してテスト。ミラーレス用レンズと比べると平凡なAF速度と感じるかもしれません。とはいえ、近距離の動体撮影に使わなければ十分なAF速度に見えます。少なくともMC-11経由ではAF-Cで追従しきれない場合あり。Z f とFringerの組み合わせでは問題ありませんでした。S5IIとMC-21はかなり厳しい。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

スライドショーには JavaScript が必要です。

ご覧のように、ピント位置によって画角の変化がやや目立ちます。

精度

一眼レフで使用するよりも精度が良好。特にAF-Sで苦労することはないと思いますが、ミラーレス用レンズと比べるとミスが混じりやすい印象。

MF

約150度のストロークを持つMFリングですが、135mm F1.8の極薄ピントでは調整がシビアとなる場合があります。

まとめ

既に全マウントが生産完了品となっており、今から入手する場合は中古品を探すことになると思います。と言っても、既に各社がミラーレス用の135mm F1.8をリリースしており、一眼レフ用のレンズを今から入手する必要性は低い。

検討する価値があるとすれば、複数のシステムを所有しており、電子アダプターでレンズを共有したい場合。常にAF-Cまで利用可能とは言えませんが、静止した被写体であれば十分に利用可能。キヤノンRFやニコンZの135mmは高価なので、安価なシグマ135mmをアダプター経由で利用するのも一つの手。ライカLでは動作が怪しいものの、RF・Z・Eではまずまず快適に利用可能。

肝心の光学性能はといと、各所で絶賛されている通りの結果が得られています。最新のミラーレス用135mmほどではないかもしれませんが、10万円台前半の135mmとしては十分に良好かなと。頻繁に使わない135mmにRFやZほど高価な製品は必要ないと感じる場合は面白い選択肢となることでしょう。もちろん、レンズアダプター経由での使用となるため、互換性を完全には保証できない点に留意。
(とはいえ個人的にFringer経由のZ・Xでの使用は非常に快適と感じています)

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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